ウィーンのセンセイは、17日の滞在期間中、
11ものコンサートが予定されているようで、
先日の沖縄も含め、明後日からの北海道を経て
月曜日にウィーンへ帰られるとのこと。
 
スケジュールを伺うと、よく、、このスケジュールの中
Lessonをねじ込んでくださったものだと
頭が下がり続けて地面につきそうなのですが、
本日は宇都宮での打ち合わせのあとに
駆けつけてくださったため、大荷物で。
 
謎にソフトケースでCelloを運んでいらしたのですが、
ウィーンフィルの楽器をソフトケースに入れて
埼京線に乗られるとは、考えただけでも
割と恐怖なのですけれど、
荷物が多い時は肩に負担が来るから、とのこと。
 
Lessonの終わりにムスメと一緒に写真を撮って頂いたら、
30cmは有に違う背丈のセンセイであっても、
やはりハードケースは負担なのか、と、
我が家で出番を待つ漆黒のbamを思う。。
 
フルサイズといえば。前回のLessonで、
「小さいけれども特別に小さな手というわけではない」こと、
実際に「母であるワタシの手より既に大きい」こと、
「アジア女性の平均を思うと、この先そんなに待ったところで
手のサイズにおいては期待は出来ない」こと、
「日本の先生を始め、周囲の殆どから早くフルサイズへ、
と言われ続けている」ことなどなど、
日本のCello界常識(?)事情と、
ある程度の具体的な金額の数字を
センセイに相談しながら出してはおきました。

それでもセンセイは、なによりも
ムスメの将来を1番に考えての流れとして、
「もうしばらく(息子さんの)この楽器を」
という姿勢は変わらず。やはりまだ小さい、と。
 
ということで、今日は特にこの話はしないで、
おっしゃるとおりに、という気持ちを固めた我々でしたが、
Lessonの最後に、センセイの方から意を決したように
「今日実は今まで◯◯に会っていたんだけどね?知ってる?」
と出されたお名前は、知らないわけがない大御所で、
ムスメのことも相談してくださったとのこと。
 
お二人で(恐悦至極に存じますお二人で)、
出された結論というのがこれまた有り難く、、、
こちらの事情も思い切ってお伝えして良かったな!
と、恐縮しつつもしみじみ思いました。
 
これは一度引き下がったワタシに代わり、
我が事だから、とムスメが一生懸命に考え、
拙い英語ながらも伝えてみたことが功を奏したようで、
そのムスメの姿勢からセンセイも考えてくださり、
またムスメもこうして、親に頼らず
「自分の言葉で伝えていく」ということが、
英語の上達に何よりだろうと感じているようで。
 
センセイとその大御所センセイの出してくださった、
「第一の案」は、あまりに実直で
ある意味可愛らしささえあり、
思わず笑ってしまったのですが、
続く第二の案とは、ウィーンに帰られたら、
センセイはムスメに良い楽器がないか、
常に念頭においてサーチしてくださる、
とはっきりと約束してくださり、
その日までは、この楽器(彼の息子さんの)で
頑張ること!と、ムスメに約束させました。
 
その「頑張る」という内容は、
練習に対して、ちょっと日本人らしからぬ姿勢で
頭を使って工夫していくことと同義語で、
次にLessonを受ける時には、
ぜひその道を掴んでいなくては!
 
大きな大きな宿題を頂きましたが、
センセイだって、チェリストとしては
恐らく世界一忙しいであろう要職に就きつつ
大きな宿題を背負わされることを
笑顔で自ら約束して下さったのだから、
アジアの少女が頑張らないわけにはいかぬ!
 
 
ということで、ひとまずは
この特別レッスンも精一杯受けられ、
話の展開もより具体性をもって良くなり、
絆が(きっと)深まった、と
案の定乾杯はうどんでございます。
 
一度弾いたら最後(?)、
常に伴奏と通訳の両者を求められ、
ここはどの国のマスタークラスか?!と
ワタシも大分鍛えられましたけれど、
「ここ、オカーサンだから合わせてくれるけどね!」
と、時々ムスメに忠告してくれました。
 
(大げさに訳しておきました。)
 
あとは残すは中間試験か。
っていう多忙ガールの5月事情。