『母への詫び状』…せつない | 手しごとリタイア・ライフ

『母への詫び状』…せつない

『母への詫び状』(藤原咲子著 山と渓谷社)

を読みました。



2005年に出版されていて、その頃買って、一度読んでいます。


なぜかもう一度読んでみよう!と手に取りました。


買った当時はまだ在職中で、じっくり吟味する暇もなかったのだと思います。


この度、丁寧に読み直しました。


あーせつない!!!


というのが、読後の感情です。


著者は『流れる星は生きている』を著した藤原ていさんの娘です。


この本も強く印象に残る1冊で、何度も読み、友人たちと読後感を交流しました。


『流れる星は生きている』は、戦後の満州からの引き上げを描いたものです。


藤原ていさんは満州から、5歳、2歳、0歳(咲子)の3人の子どもを1人で日本へ連れ帰ってきたのです。


朝鮮半島の38度線を越え、激流を歩いて渡る。 

「泣くなら置いていく!」


『流れる星は生きている』は、ベストセラーになりました。


この本に感動していた私は、この本が、そして著者(母)が、こんなにも娘である咲子さんを苦しめていたことを初めて知りました。


そのわだかまりが数十年続いていたなんて…。


でも、数十年後、両親(藤原ていさんと新田次郎さんが、『流れる星は生きている』の初版本に残していた言葉を読んで、わだかまりが解けていったのを知ってホッとしました。


子を思う親の気持ちが通じてよかった!!


以心伝心と言われますが、言葉で表現しないと気持ちは通じないないものなんだな!とおもいます。


ていさんが老後認知症になり、咲子さんが介護しているときの言葉かけが素敵だな!と思いました。


なんか読んでも理由のわからない内容になってしまったと思いますが、『流れる星は生きている』『母への詫び状』ぜひ読んでみてほしいな!と感じます。


詳しく書くと本来の意図とずれていきそうで…。