昔見た映画をもう一度見るシリーズ/特別篇 ジブリを語る② | サボリ通信

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大村幸太郎ブログ

 

さて今年も残すところあと一日、いや半日、いや4分の1日。
急いでいつもの年の瀬ブログの開校しましょう。

 ちょっと前の話題になりますがみなさまワールドカップサッカーはご覧になりましたか?

日本代表チーム、惜しくもベスト8敗退という結果でしたが僕は日本のサッカーがあんなに技術上がっているとは思っていなかったので驚きと同時に嬉しかったです。十分に楽しみました。

 にしても、

サッカー選手はやっぱりカッコいいですね。
お正月は高校サッカーもあるし、学生サッカーは小中高でも花形。まだまだ盛り上がりそうです。

さて
今回ご紹介する映画も学生が主人公。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-耳をすませば-

1995年日本 スタジオジブリ・徳間書店


 

原作/柊あおい 監督/近藤喜文

 

「耳すば」から-かっこいい-ということを考えてみたいと思います。
 

 


とかく学生時代のカッコいい代表といえばやはりスポーツ部です。

サッカー、野球、バスケ等スポーツ部全般はグランド走っているだけでカッコ良くみえます。先輩に憧れるなんかもよくわかります。

他方、文化部のイメージといえば各々素晴らしい部に変わりはありませんがスポーツ部に対しては地味に映るもの。学生時代はスポーツ部と比べてしまうと映えないイメージがあるかもしれません。

 映画の主人公の聖司くんも文化系の一人です。
見た目はカッコいいので女子からは一目置かれるものの、さほど目立たない中学生です。 
 もう一人の主人公の雫は図書館で借りた本を通じて聖司を知ります。 

仲良くなるうちに聖司がヴァイオリン職人を目指し帰宅後祖父の工房でヴァイオリン作りをしている事を知ります。

どちらかと言えば雫もインドアな中学生。本が大好きで詩を書き、文芸や言葉の世界に興味を持っています。 

 そうしたインドア(文系)な二人が出会い恋愛しながら成長してゆく物語です。


 この映画の良いなと思うところはズバリ文系にスポットをあててくれているところです。

 冒頭にも書いたように学生時代のカッコいいの代表はどうしてもスポーツ部が上がってきますがこの映画では文系が非常にカッコよく描かれています。 
 もちろんカッコ良さを求めて雫たちは文系を選んでいるわけではなくて、ヴァイオリン作りが好きで製作をして、本が好きで小説を書いています。

 でも実は映画だけでなく現実でも人知れず家業を手伝っていたり修行していたり、自分だけの好きなことに没頭しているクラスメイトは沢山いると思います。やりたい事好きなこと頑張ってる姿はとても素敵です

ですが学生時代というのはスポーツ部に比べて文科系、例えばヴァイオリン彫ってます。例えば仏像を彫ってます。スクリーントーンを削ってます。
というと現実にはなかなか映えないものです。

だけれど

クラスメイトの誰かがその世界を知ってさらに興味を持ってくれて、さらにさらにそれを格好よいと思ってくれるかも
 雫が聖司を見つけたように、少数かもしれないけれど誰かが自分を認めてくれている。この映画にはそんな応援してくれるような空気が流れているのです。


 頑張ってる人みると応援したくなるような空気、例えば自分のやってることが世間様からダサいと思われたとしても、自分が好きなら面白ければ多分気にせずやるでしょう、だって好きだから。 

その好きを必ず誰かが興味を持ってくれます。そうするとその人は自分のカッコ良いを見つけたことにもなって、雫みたく何かをやり始めるかもしれない。



 カッコ良いとか悪いとかって実は世間様が決めるものでなくて自分で決めるもの。
自分が思えば必ず誰かに伝わって映画ではそうした演出が優れていて非常に良いのです。

迷ったり色々あってもちゃんと向き合ってる人や考えている人はやっぱカッコ良く見えます、どんなことでも そして誰かが見てます

 好きなこと面白いこと頑張ってるのはそのままで良い。 2021の〆切ポストで乱文乱筆ですがそんな感じでまた来年

頑張りましょ 

 

今年もありがとう

 

text/12/31/2022