先日、大阪で仕事を済ませ夕方日本橋堺筋線から阪急河原町まで準
向かい合って僕の前にはカップルが仲良く座っている。 買い物の帰りなのか、アミューズメントパークの帰りなのか手には
透明の袋からは大きなぬいぐるみや小さなぬいぐるみが透けて見え
手に持つ簡易的なビニール袋といい、若干チャラく見えるカップル
山盛りぎゅうぎゅうのぬいぐるみを彼女さんが抱えながら、彼氏も
準急は特急よりも遅い列車、いわゆる鈍行と同じ造りの列車で向
普通車ながらある区間は特急の如く各駅を飛ばし、街が近づくとい
日本橋から淡路を過ぎて南茨城まできたところでカップルは急に慌
アッ!と思った時にはカップルは急いで乗り継ぎに走っていった。 ドアの前には取り残されたぬいぐるみが一つ転がったままだ
そこに一人の理系ぽいメガネをかけたサラリーマンが乗ってきて。
、、いや、それはですね、先ほどバカップル、もとい仲の良いカッ
落としていったぬいぐるみは手の平ほどでキャラクターの名称は分
サラリーマンのメガネ君はじっとそのぬいぐるみを見ている。 。
分かる、
分かるぞ。あなたの考えていることは、。
あなたは多分こう思っているだろう、。
これは、小さな女の子がカバンに付けていた大事なぬいぐるみなの
そんな感じだ
違う、違うぞ
それはさっきカップルが有り余るぬ
なんて、そんな心の声は届くわけもなくメガネ君はついに、ぬいぐ
それはカップルが落としてったもの、!、、と言っても、もうメ
着ている黒のコートの袖先にピンクのぬいぐるみがチラチラが見え
いや、違う、違うんです。それは落ちていたもので、さっき拾った
多分メガネ君も分かっていたと思う、ぬいぐるみなんか持ってヘン
しかし、本当、あなたがそこまで犠牲になる程のモンでもないんだ
と、ここで準急の定義がメガネ君にのしかかる。 「次の停車駅は茨木市、、茨木市を出ますと高槻までは止まりませ
そう、次で降りなければ列車はかなり遠方の高槻へ。 どうする?
ぬいぐるみ拾った南茨木へ一駅戻るには次で降りなければならない
どうする?
列車は茨木市へ近づいていく
どうする、メガネ君、、
手に持ったぬいぐるみを
どうするんだあなたは、、
メガネ君の左手には小さなピンクのぬいぐるみ
のそこだけがきれいな色を映している
何を言われても、もうメガネ君は気にしない。 直立にドアの前に立ち流れる夜の街を見るメガネ君のメガネはガラ
窓の外の明かり一つ一つに家族があるように、その中にはぬいぐる
メガネ君も同じくらいの子どもがいるのかもしれない、
自分の子と照らし合わせながら、窓の向こうに映る小さな落とし主
−カップルのだけれど
、、そして到着の車内アナウンスが流れる
茨城市−、茨木市−、
ゆっくりと列車は速度を落とし、
完全に停車をして
決断を下したように
ドアが
開いた
メガネ君は、
そこで
降りた
列車を降りた
左手にぬいぐるみを持ちながら、
列車を降りた
僕は車窓から彼を探した
人並みに飲まれうまく見えない
彼はどこだ?
どこだ?
メガネ君は、、
、、 いた!
人が重なり、そのなかを階段を降りるメガネ君、
まっすぐ前を向いていた、
前だけを見ていた
行き先は南茨城駅なのか
渡し先は、、
駅員さん?
車掌さん?
いや、彼は信じている。だれにどこに渡そうとそのぬいぐるみが必
それを信じて彼は列車を降りたのだ
人並みに飲まれる彼の手を私は見ることは出来なかった、
けれど
その手には必ずあのぬいぐるみが強く握られていただろう
彼は多分届けに行った。
拾って、ヘンな目で見られても、しっかり手にとって、 それを届けにいった。
カップルのだけれど−笑
とんだ思い違いの落し物だったけれど、メガネ君は良かったんじゃ
まあメガネ君がその後どうしたかは、この話と別かもですが、、 それもまた野暮ですね サンタクロースも信じていた方が楽しいのだから
ここまできたら本当に同じぬいぐるみを落とした子が居て、駅まで
そんなふうにまで思えてきた
ここのところ急に寒くなって冷たい風に身体丸めていましたが、駅
時計を見たら19:00、
久しぶりに、あのラーメン屋行こうかな?たしか19時半までは開
と気分よく、店に行ったら19:15ですでに閉まってた。
オイ、もうちょい信じて待っててくれよ。
あと10日ほどで11月です。 そしたら年内もあと少し、どうぞお身体ご自愛ください。
ブログあと一回書けたら と思っています。