洗い場より愛をこめて | サボリ通信

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大村幸太郎ブログ

料理人を目指す方が最初に就く仕事といえば、、、洗い場ではないでしょうか。
修行はここから始まって、お客さんが残した料理を見定め、味の良し悪しを勉強するとか、なんとか。

僕は料理人を目指していたわけではないのですが、若い頃は料理屋さんでアルバイトする事が多く、とりわけこの洗い場の仕事がとても好きでした。

もちろん最初は慣れないもので、シンクに食器をため込む、使いたい時に皿は用意できていない、などなど怒られまくるわけですが、次第に「この皿は良く使われる」「この器は数が少ない」「ひどい汚れは水に浸け後まわし」など皿の稼働率や優先順位が分かるようになり仕事もうまく回せるようになります。
すると怒られる事も少なくなり、洗い場を任せてもらえるようになる。
洗う仕事も好きなんだけれど何というか、この洗う→棚にしまう→盛り付ける→食べる→洗う。このサイクルも気に入っていたのです


そんな洗い場のバイト時代を思い出したのは先日某ファストフード店へ寄った時のことです。
注文待ちで忙しそうなキッチンを眺めながら、ふと、
−そういや、ここには、、洗い場ってのが無かったな−
と高校生の頃バーガー屋さんでバイトしていた事を思い出しました

出来上がったバーガーを食べながら、あたりを眺めていると包み紙やコップなど容器は次から次へとゴミ箱に捨てられていきます。 当然廃棄物となるわけですが、
あの容器なんか洗ったらもう一回くらい使えそうもんだけど、、そうはいかんねんなぁ。などと思いつつ
−そうか、このお店はそもそも皿や器も込みで提供している−、つまりは-洗う-という仕事を放棄しているんだ。 と洗い場レスのシステムにここにきて初めて気がつきました。
洗い場好きの僕にとってはこれはつまらない話。だけれど、このシステムは実に画期的、今更だけれど
なんせ皿ごと売ってしまうのだから。これは大胆だと思う
洗わなくて良いし、さらには皿もお客さんの財産となる

のハズだけれど何故かほとんどは持って帰らずその場で捨ててゆく
持って帰って洗って使ってもいいんだけれど
捨てられてゆく

洗い場好きの僕にとっては、それならもっかい洗わせてくれ!綺麗にできるから
とも思うのだけれど、一度使われた容器をまた使うのは何故か嫌です。
洗い場のある料理屋さんでは同じものを洗って再利用していても気にならないのだけれど、不思議です。

 

では持って帰りたくなるモノって出来ないかしら? 再利用したくなるような容器。バーガーを食べながら、捨てゆく容器たちを見ながらそんな事考えてました。まあ出てこない訳ですが
多分それがデザインだとかアイデアなんでしょうね

次々溜まってゆく容器たちを見ながら一つずつの容器に顔を想像してみたり、形状からアイデア考えたり

というか既にモノとして素晴らしくて、例えばフタ付きストロー刺しのあの紙コップ。

あんなに寸分違わずピタリとフタとコップを合わせるなんてどういう設計なってるんだろう、、?プラスチックと紙の相性とか、実は物凄い技術が使われているのでは?なんて思います。倒してもほぼ中身も溢れないし、チビッコのいる家庭には必須アイテム。持って帰って使いたくなる一つです。
だけれど、家に帰るとコップはオープンなバンバンこぼすものを使うわけでせっかくの技術も持って帰れていない。 多分あのコップが木製になれば、それだけで意識ってのは変わりそうです。
でもこれもまた利己的、紙コップ作りに精を出す方もおられます
洗い場が無い事で利益を出すアイデアもあります。
また僕のように洗い場に楽しさを感じる方もいると思う


バーガー屋で一人、ゴミ袋にいっぱいになった容器を眺めながらここからこの話の先が見えず、じゃあブログに書いて、オチは読まれた方に託す作戦にした、

 

次第です
 

すみません、
また次回!