随想の三月 | サボリ通信

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大村幸太郎ブログ

昨年は父親の七回忌を迎えた。 亡くなってから6年が経ちこの五月には7年になる

 

父親の作る作品は凄かった。
よく子は父親を超えて、なんて例えがあるけれど越えるなんてとても考えてはいない。
ただ、一歩でも父に近づきたいとその一心でここまでやってきたの
父親の作品は凄かった 今でも圧倒される

そしてその裏に何故この作品を作ったのだろう?といつも考える
この時に何を感じていたのか?
どんな世界を見ていたのか? そして何を見ようとしていたのか?
こうした事が知りたくて、7年を過ごしてきたとも言える

でも近頃思う事は、

その世界とは父親だけのもので、父でしか見ることが出来ない世界だった。
追って追っても父は今もなお、進んで行って、とても追いつかない
父は未だ自分の世界を追っかけているのだと思う

だから僕は追っかけるのをやめた。
僕は自分の風景を見ればいいのだ

父の作品はもちろん好きだしその世界に憧れる。たまには追っかけるかもしれない。
でも
僕はもう僕を追っかける
父親とはここでお別れだ。
今何かを掴めそうな気がしている、今捕まえに行く もうここでお別れだ
父の七回忌はもうすぐ終わりになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

思い悩んだりした時、僕は母校の周辺をうろうろとする。

 解決はしない。 けれど心は一度洗われた気になる。
 

 

-嵯峨美前にて撮影