温かい食べ物が美味しい季節になってきました。
美味しく温かくタンパク質を摂取するには肉豆腐なんて良いですよね。
普段私は木綿でも絹でも、厚揚げでも気分に合わせて肉豆腐を作りますが
今回は郷土の味である「こも豆腐」で作ってみました。
「こも豆腐」。
私は飛騨地方の郷土料理だと思っていたのですが、
どうも、鳥取県などでも食べられているようですね。
地域は違っても共通しているのは、
わらを編んだ「こも」で巻いて作るお豆腐ということ。
だから”こも”豆腐なのです。
また、
こも豆腐はゆでて作るので、元々は保存食として扱われていたそうですが、
高山ではお祭りなど人が集まる時には必ず登場するお豆腐です。
特長は他にもあります。
こもで巻いた跡があるだけでなく、火を通してあるので中にすが入っています。
これによって味がよくしみこみます。
また、ギュッと巻いてある分、
普通のお豆腐よりも密な感じの凝縮された硬さがあります。
ですので、煮崩れしません。
前述したように、高山ではお祭りの時にこも豆腐を食べますから、
子供の頃、祭りの時に祖母の家に遊びに行くと
必ずご馳走のラインナップにこも豆腐が入っていました。
祖母の家は秋の高山祭り(八幡祭り)の氏子の地域なので、
この時期、秋になると思い出します。
でも、スーパーなどでは年中扱われていますし、
私も気が向いた時には季節、催事問わず食べています。
普通のお豆腐より日持ちしますから扱いやすくて良いのです。
さて、今回作った肉豆腐ですが。
せっかくなので、以前にここでご紹介した
宮春と川瀬の2種類のお豆腐を購入して作ってみました。
切った断面。
宮春が左、川瀬が右。
切った感触からも見た目からも川瀬の方が中が密です。
こも豆腐は本来・・・というか、
昔からの食べ方はダシで煮る、というシンプルな料理です。
でも、私は、特に夕食はお米を摂らない分ガッツリとした食事にしたいので、
肉豆腐にしています。
お肉もバラ肉の大きな塊を購入し、塩豚にしておいて、
その塩豚と一緒に煮ます。
祖母の家で食べた、お上品で静かな趣のあるそれとは違い、
私のこも豆腐はかなりボリューミーでワイルドに仕上がります。
ワイルドだぜぇ~
ちなみに宮春と川瀬の食べ比べですが。
宮春のこも豆腐は、すが大きくて多い分、味がかなりしみこみやすいですし、
川瀬は中身が密なのでしっかりとした食べ応えがあります。
それぞれの良さがあって共においしいです
さぁ、今週10月10日は秋の高山祭り
残念ながら私は見に行くことは出来ませんが、
離れた地で郷土の食材を食べながら、少しだけ気分を味わおうと思います。