今日は、左の腎臓の誕生日。
腎移植14年目です!
いまのところ、体調や腎機能に大きな変化はありませんが、
移植記念日は喜びとともに、いただいた腎臓の機能が低下してきたらと
不安もあります。
そこで、今日は、腎臓の再生医療の現状について、調べてみました。
腎臓再生医療の現状
腎臓移植を経験したものからすると、生体にしても献体にしても、他の人から腎臓をいただくことはとても心苦しい気持ちが残ります。また、拒絶反応が起こることから免疫養成剤を服用することとなり、長期にわたって免疫不全状態が続きます。だから、再生医療と聞くと、自分の細胞をちょっぴり取って、体外で自分の細胞由来の腎臓を再生し移植する、という理想の形を思い浮かべます。ところが、そういう意味での腎臓の再生医療はまだまだ遠く、現状では腎臓の元となる細胞を移植して低下した腎機能を補うという研究が主流のようです。そんな研究の現状を調べてまとめてみました。詳しくは下線部のリンク先を確認してください。
【iPS細胞を用いた研究】 *iPS細胞とは
*iPS細胞から腎臓の元細胞を増やすことに成功
一つの腎臓は、毛細血管の塊(糸球体)からしみ出た尿を袋に溜めて太い尿管に送る「ネフロン」という組織が100万個程度集まってできている。 *ネフロン
熊本大学の研究チームは、このネフロンの元になる糸球体と尿細管を増やし、冷凍保存することに成功しました。これにより、薬剤開発や再生医療の研究の進展が期待できます。
*iPS細胞からネフロン構造の組織を作り、移植したマウスの腎臓の血管との結合を確認
ネフロンには、十分な血液が供給され、できた尿を管で集め排出されなければならず、周囲の組織と結合し、集合体をつくることが必要です。この研究では、糸球体・尿細管・集合管が繋がった組織を作り、それが腎臓の組織と繋がったことで、今後の再生医療の可能性が見いだすことができました。
*胎生臓器ニッチ法 豚の胎仔の腎臓の発生する場所にヒトの腎臓の元細胞を移植して育て、大きくなった腎臓原器をヒトに移植する計画
豚の胎仔の腎臓発生の仕組みを借りて、腎臓を再生しようとするもの。計画通り行けば、尿の他にエリスロポエチン(造血ホルモン)などのホルモンの産生可能。この再生医療技術の確立のほか、専用の遺伝子改変ブタの開発など課題が多いが、明治大学や大日本住友製薬など共同研究で、2020年代の実用化を目指しているようです。
【Muse細胞を用いた研究】 *Muse細胞とは
*Muse細胞の点滴による慢性腎臓病の治療
Muse細胞を静脈点滴でマウスに投与。Muse細胞は傷害を受けた腎臓に集まり、自発的に糸球体を構成する細胞に分化し、腎機能の改善が見られたという夢のような研究です。すでに脳梗塞患者に対しての治験は始まっているようです。
【ES細胞を用いた研究】 *ES細胞とは
*異胚盤胞補完法 腎臓のないラットにマウスのES細胞を注入した結果、マウスES細胞由来の腎臓が形成されたというもの。
この研究は、マウスサイズではあるが、腎臓ができたという点で世界初の研究とさてれています。この手法でヒトの腎臓もつくれる可能性を示しました。理想には近い形ではありますが、ヒトへの適用にはまだまだハードルが高いようです。
この他、様々な研究が進められています。移植腎生着14年の記念日ではありますが、いただいた腎臓は多くの場合、やがてその機能を失うことになりますので、それまで健康を保つ努力をする一方で、こうした技術の進展が一日も早く実用化されることを期待しています。

