私の学校の靴箱はいつもきれい。
靴のかかとが靴箱のへりにそろっている。
掃除の見回りをしていると、4年生が靴の整頓をしていた。担任にそのことを話すと、
靴をそろえることは、最近、2年生の靴箱をまねたのだという。
職員室でその話をしていたら、用務員さんがその裏話を聞かせてくれた。
昨年、転任した前教頭は、在任中、学校のみまわりをしながら、来る日も来る日も
校舎内外のゴミを拾い、全校分の靴をそろえていた。
担任はみなそのことを知らず、たまたま見かけた用務員さんもそのことをずっと
そのことをだまっていた。
ある日、現2年生の担任が靴がそろっているの不思議に思い、ようやく前教頭が片づけて
いるところを遠くから見つける。以来、その担任は自分の学年の児童を指導して靴を
そろえようと呼びかけ、数年間、指導を続けてきた。
その前教頭が去ってまもなく1年が過ぎる。
だれも、なにも指示・命令したわけでなく、多くの担任はいまだに、だれが始めたか知らない
ままに、「靴をそろえる」という文化・校風がしずかに広まりつつある。