もう2年くらい前から見ている

YouTubeチャンネルの

「あっちゃんファミリー」。

 

 

「あっちゃん」は現在小学6年生で、

ASDと起立性調節障害の診断を

受けています。感覚過敏から来る

不調でダウンしてしまうことも

あるようです(わかるわ…)。

地域の学校の

特別支援学級に在籍していますが、

夏ごろから不登校に。

妹の「すっちゃん」も、本人の希望により、

何らかの診断が付いているのか

どうかも含めて経緯は非公表なものの、

あっちゃんと似たようなタイミングで

不登校の状態になりました。

2人とも、ホームスクーリングに

取り組んでいるようです。

ご両親は、とにかくお子さんたちに

寄り添う姿勢を貫いていらっしゃいます。

 

先日、あっちゃんの今後についての

動画がアップされ、

精神障害者保健福祉手帳の申請を

検討しているというお話がありました。

どうも、その動画に対するコメントで、

批判的なものがあったのか?

脅迫めいた行為があったのか?

関連する複数の動画が非公開になり、

ご両親が「謝罪動画」をアップする事態に

なりました(現在は、その「謝罪動画」自体

非公開)。実際に何が起きていたのかは

不明ですが、手帳の申請を検討している

とお話している動画を見たときに、

違和感がありました。

 

あっちゃんはまだ小学生ですので、

まずは療育手帳の取得が先では

ないのかな?という点ですね。

小学6年生にもなると、そこから、

わざわざ療育手帳の取得をしても、

有効に活用できないものなのでしょうか?

一般的に、発達障害単独の診断だと、

精神障害者手帳は認められても3級になる

と思います。

精神障害者手帳3級を持っている

メリットは、

・自分の健康状態を証明できること

・博物館や美術館などの入場料が

 割引されること

・飛行機(国内線)の割引が受けられること

・障害者雇用の求人に応募できること

これくらいでしょうか。

3級と2級の間には非常に高い壁があり、

「不安感が強くて毎日消えたくなるくらい

苦しい状態」を経験した私でも3級だった

ので、もう2級以上の方は、

想像を絶する状況にあるのだろうな、

と思います…。2級以上を取得できると、

障害年金の受給もできるので、

たしかに認定が厳しいのは当然でしょう。

 

娘の1歳半健診の発達相談の中で、

当時の私の健康状態と育児状況を

説明したところ、手帳の取得を

勧められたので、

「へぇ~、私も申請できるんだ~」

と思ったくらいでした。

結果的には、娘の保育申請をするにあたり、

「日中の家庭での保育が難しい」という

内容の診断書をその都度発行してもらう

のでも良かったのですが、取得して

3年目になります(1回更新しました)。

 

 

実は私、1回、「不承諾」になりました。

当時は、パニック障害と診断されて

からは10年?11年?経っていて、

体調が悪いなりにも安定していた

(といっても少しずつ悪化していた)ので

通院は1年ほど中止している状況

でした。1歳半健診の後、

さっそく新たにクリニックを探して

受診して、お医者さん

(いまもお世話になっています)に

ご相談すると、「手帳が必要な状況で

あることは分かったけれど、症状の

把握のために、診断書を書くのは

次回以降にしましょう」みたいなことを

言われ、実際に診断書を発行して

いただいたのは、たしか

3回目の受診の時でした。

精神障害者手帳の申請には、

「初診から6か月以上経過していること」

という条件があり、その点も先生に

質問してみたところ「症状は続いていた

ので、このまますぐに申請しても、問題なく

通ると思います」というお話でした。

(つまり、過去の経過も診断書にしっかり

記入してくださった、ということです。

厳封されていたので、読んで確認した

わけではありません)。

しかし、1回目の申請は、

先生もまさかの「不承諾」!

仕方ない、ということで、こちらの先生の

初診からきっちり6か月経ってから、

改めて申請しました。(この時の

診断書作成料は取られませんでした)。

 

実際に取得してみて感じたのは、

博物館に行ったり、

飛行機で出かけたり、

働きに出られるくらいの状態の人だと、

そもそも手帳の申請は通らないのでは

ないかな??ということです。

出掛けるのなんて無理、

願わくば訪問診療にしてほしい、

くらいに思っていた時期もありましたので。

 

各種手帳を取得している人や

取得しようとしている人に対して

批判する人は、

「楽して優遇してもらえて許せない」

とでも思っているのでしょうか。

手帳を必要としている人は、

それぞれに乗り越えるべきものがあり、

不安定な日々を過ごしています。

 

また、私のように、不安感が強くて

出かけるのに支障がある人は、

出かけること自体がリハビリであり、

回復への一歩なんです。

先日、都美術館で開催されている

「岡本太郎展」に障害者割引を使って

入場無料で行ってきたのですが、

いきなり具合が悪くなって、

10分で出ました。

これ、通常料金で入っていたら、

さぞ落ち込んだでしょうね…。

だって、「また具合悪くなっちゃったよ」

と思った上に、お金もかかっていたら、

そりゃあショックですよ。

私は、美術館、博物館、

クラシックの演奏会と、色々と好きな

ものはありましたが、症状がひどく

なってからは全然行けなくなって

いました。「健康だった時の自分の

姿を取り戻す」のが最善とは限りません。

それでも、楽しいと感じられることに

挑戦できるのは嬉しいものです。

今回は時期尚早だったかもしれませんが、

まずは現地まで行けたのが前進です。

 

(話がずれてしまったので戻します)

 

3級の場合、飛行機の割引は

受けられるのに、なぜ鉄道やバスの

割引は受けられないのかは謎ですが、

自立支援医療の制度を使っていても

医療費はかかりますので、

経済的な支援があるのは嬉しいですね。

 

 

自分の体調とうまく付き合って

いこうとするあっちゃんの姿や、

我が子のために心を砕いている

ご両親の姿を見て、勇気づけられる人も

いるんじゃないかな、と思います。

あっちゃんファミリーの動画がこの先

どうなっていくのか心配ではありますが、

一視聴者として、あっちゃんの

健やかな成長を応援しています。