その日、私は疲れていた。
もう疲れすぎて、何もかもが嫌になっていた。
夜の10時頃、
「あぁもう何もかも嫌だなぁ」と思いながら、自転車で帰宅していた。
☆☆☆
走行中の道路にあらわれる「止まれ」の文字。
交差する道路を走行する車両が優先なので、
私は一時停止した上で、車両が通り過ぎるのを待っていた。
しかし、そのドライバーさんは停止し、
私に対して、「先にどうぞ」とジェスチャーで伝えてくれた。
道を譲ってくれたのだ。
私は、弱っていたところに優しくされ、
思わず泣きそうになった。
私は、とても感動し、
そして思った。
恩返しがしたい。
>え
人生で初めての感情だった。
たった数秒の出来事に、私は心打たれ、
恩返しをしたくなったのだ。
☆☆☆
しかし、恩返しをする、と一口にいっても、
何をすればいいのかが分からない。
そこで参考にすべきは先人の知恵である。
恩返しといえば、
そう、
鶴の恩返しである。
ここで、改めて鶴の恩返しを調べてみると、
鶴の恩返しには、色々なパターンがあることがわかった。
☆☆☆
私が調べたところによると、どのパターンであっても、
鶴は出てきた。
タイトルからして、鶴が出ないパターンはない、そう思ってもらって問題ない。
これは重要なところなので、正確に理解をしてもらう必要がある。
基礎がしっかりしていないと、
あとの理解が不正確になってくるので、注意していただきたい。
大事なところなので、何回も言います。
鶴は、出てきます。
>これは一体何を読まされているのだろうか
メモしてください。
☆☆☆
次に、ここから少し複雑になってくる。
鶴は、罠にかかり、それを何者かが助けてくれる。
罠かかり鶴を助ける人物(以下、「罠助け人物」という。)は、2パターンある。
>罠かかり鶴、罠助け人物、という今後二度と使わない言葉
鶴は、罠助け人物のもとに恩返しに向かうわけだが、
その恩返し対象者は3パターンに分かれる。
少し複雑になってきたので、ついてこれていない方もいると思う。
「罠助け人物(①じいさん、②若者)が2パターンなのに、
なぜ、恩返し対象は、3パターンあるのですか?」
よくいただく質問である。
>どこで誰からの
ただ、これはそう難しい話ではない。
罠助け人物と、恩返し対象のパターンのずれは、
じいさん結婚してるパターンと、じいさん独居パターン、
という、じいさんの生活状況の差からくるものである。
そのため、正確には、
①罠助け人物=若者→恩返し対象=若者
②罠助け人物=じいさん→恩返し対象=じいさん
老夫婦
というように分かれる。
なお、ここで間違えてはいけないのは、
若者結婚してるパターンは存在しない、ということである。
☆☆☆
さて、ここからは、それほど難しい話ではないので、
簡潔に説明する。
>絶対めんどくさくなっただろ
鶴は、いずれのパターンであっても、
恩返し対象に対して、
覗き禁止令を出す。
そして、恩返し内容の機織りであるが、
これは、①自分の羽を用いるパターンと、②じいさんに買ってこさせた糸用いるパターン
とがある。
その後は、理由は異なるものの、
>そこ説明しない
恩返し対象者たちは、いずれも、
覗く。
からの
以上である。
>突然適当になる
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さて、何について悩んでいたのか忘れてしまったが、
恩返しをするためには、
助けてもらわないと始まらないので、
まずは罠にかかるところから始めようと思います。