WORLD〜beyond the destiny〜終幕。 | 瀬川ももえ

瀬川ももえ

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舞台『WORLD~beyond the destiny~』
全13公演無事に終演致しました。

初日から千秋楽まで沢山のご来場を頂き、誠に有難うございました。

そして熊本地震への義援金も皆様のお心で沢山集まり、本日熊本へ送られました。

本当に本当に有難うございました。

一日も早い被災地の復旧を願い、微力ではありますが、私は私に出来る事をこれからも続けていきたいと思います。





終わってしまうと儚い。。

この約一ヶ月、飯島楓という役と向き合ってきました。

孤児院で働く保育士であり、母性の強い人。
子供たちを愛し、そして一人の男性を愛し、大好きな妹がいる。

同じ女性として、誰かを心から愛し、そして愛される楓は素敵だなって。

でも、、

だからこそこの役で出演が決定した時、嬉しい反面、正直不安もありました。

誰からも愛される女性。


楓が殺された16年前の事件からこの物語は展開し、様々な人間の人生を狂わせてしまう。

リュウジにとっては、楓先生が世界の全てであり、子供の頃に約束した「世界を変えて、王国をつくる」という約束を果たすために、のちに連続爆破事件を引き起こすことになる。。


そんな大きな影響を与える役であるということ。

みんなの生きてる2016年の時間軸には存在しない過去の人で、それぞれの心の中で美化されて生かされている人であるということ。


特にリュウジの中では。

孤児院の中でも一番深い闇をかかえていた。
けれど、そんなリュウジの心を開いてくれたのが幼馴染のケンジ。
リュウジが大好きでいつもくっついてた。
自分にはないものをリュウジは持っていたから魅力的に見えたのかな。
2人一緒ならきっと、強く生きていける。
この2人の成長を見届けながら、いっぱいいっぱい愛してあげたいと思った。


普段絵なんて描くような子じゃなかったリュウジがケンジの影響で絵を描いたり、自分の王国をつくるなんて大それたことの言えないケンジがリュウジの影響で言うようになったり、、

すごく微笑ましくて、嬉しい成長だった。


そんな成長をずっと傍で見ていたかったな。
いつか2人が巣立ち、立派な大人になるまで。

でもそれは叶わなかった。


ケンジと離れ離れになってしまったリュウジの心を救ってあげる事も、抱きしめてあげる事も出来ない。

小さかった妹のくるみも、恋人だった周蔵さんも楓を殺した犯人に復讐するために生きていた。

みんな自分の幸せのために生きてって心の中で何度も何度も叫ぶ事しか出来なかった。


でもこの強い思いがきっと神様に届いた。
楓の想いはくるみへ。
だからきっとくるみは、リュウジ、ケンジと出逢い、周蔵さんとも再会できた。


この出逢いが運命を越えて幸せな人生へときっと導いてくれると信じて、これからもずっとみんなを見守り続けよう。。




くるみに宛てて書いた手紙。

『いつかリュウジとケンジに出逢う事があったら、2人を守ってあげてほしい、幸せにしてあげてほしい。
そして周蔵さんの事も助けてあげてほしい。
くるみならできる。
私の自慢の妹だから。』

そう綴った。



やんちゃな2人組。

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リュウジ(廣瀬智紀さん)
ケンジ(河原田巧也さん)



くるみを可愛いがってくれた周蔵さんと3人で。

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国立周蔵(金山一彦さん)
飯島くるみ(楠世蓮さん)



結局、みんなを見守り素直にそれぞれの心に寄り添っていたら、最初に抱いていた役への不安はなくなっていました。



人は一人では決して生きてはいけない。

誰かの存在が人を強くしてくれ、前に進む力をくれる。

私自身も周りの方々に支えられ、今ここにいます。


この作品に関われた事がとても幸せです。
キャストの皆さん、スタッフの皆さん、そしてご観劇くださった皆さん、応援してくださった皆さんに心から感謝します。


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ありがとうございました!!!!!



ももえ