前回の続きです。



婦人科で私の番になり、お父さんと長兄と一緒に中へ入りました。


主治医「末っ子さーん、こんにちは。今日は凄く待たせてしまってすみません」


私「大丈夫です。お兄ちゃんが13時には出なくちゃいけなくて、お兄ちゃんからの話を優先的にさせていただきたいです」


主治医「わかりました。セカンドオピニオンの件は先生からお手紙もらいました」


長兄「抗がん剤が出来ると言われましたが、ここでやっていただけますか?」


主治医「はい、大丈夫です。先生からのお話通り、保険治療でカンプト単剤の治療が出来ます。副作用もそこまでなく、強いて言えば下痢があります」


長兄「わかりました、お願いします」


主治医「ネダプラチンは痺れが出てしまうので使えませんが、カンプトも強い抗がん剤になるので癌の進行を抑えたりおりものを少なくしたりする事が出来ると思います。ただ、癌を完全に消すことは難しいです」


私「腎機能の事を有明の先生が言ってましたが大丈夫でしょうか?」


主治医「今日の採血結果もクレアチニン1.58と高いですが、腎臓は2個あって左は問題ない事をMRIで確認しています。カテーテルを入れる方法もありますが、カテーテルを入れることで穴が開いて出血する可能性があります。まだカテーテルを入れるまでの状態ではないと判断しています」


私「わかりました」


長兄「先生、パネル検査というものもここでしていただけますか?」


主治医「出来ます。末っ子さんの腫瘍を最初に取ってあるので、それで出来るかまずは確認します。問題なければ検査します。結果が出るまで4週間ちょっとはかかると思います。遺伝子パネル検査の先生がいるので、先生からの説明を受けて同意されるようでしたら検査を受けられます」


長兄「それもお願いします。あと先生、ちょっと時間がないので質問を先にさせていただきますが、もし倒れたりしたらここに運んでもいいですか?それが例え夜中であっても」


主治医「もちろんです。夜間も受け入れますし日中も大丈夫です」


長兄「わかりました。僕はここで失礼します。ありがとうございました」


ここで長兄は仕事へと戻りました。


主治医「末っ子さん、カンプトをやる前にUGT1A1遺伝子多型検査をします。この検査をすると下痢が出やすいか出にくいか分かります。出やすいからといって治療が出来ない訳ではないです。この後採血をもう1本取ってきてください」


私「わかりました」


主治医「それと炎症値が11.80と高いですが、これは腫瘍があるのでその影響だと思います」


私「はい」


主治医「腫瘍マーカー、末っ子さんは今まで基準値を超えたことがなかったですが、ここに来て基準値を超えました」


腫瘍マーカーはCEAとSCCを見ています。

CEAは1.0と基準値内ですが、SCCが2.5と基準値を超えていました。※SCC基準値 ~1.5


主治医「腫瘍マーカーの変動でカンプトが効いているかが判断出来るので良かったと思います」


私「はい」


主治医「それと貧血が進んでますね」


緩和ケア看護師「さっき末っ子さんとお話したんですけど輸血も視野に入れていいのかなと思います」


主治医「そうですね。貧血は内服薬があるんですが副作用で吐き気が出やすいんです。なので末っ子さんには今まで処方してこなかったんですけど、1回飲んでみましょう。カンプトをやっている間に貧血が進むようでしたら輸血しましょう」


私「わかりました」


緩和ケア看護師「それと痛みが強くなっているみたいです」


主治医「そうですか。オキシコドンを5mmから10mmに増やしましょう。オキノームは今まで通りで大丈夫かしら?」


緩和ケア看護師「オキノームは大丈夫です」


私「すみません。有明の先生にカンプトをやったら痛みが和らいだりおりものが少なくなったり効果が自分自身で判断出来ると思うから、2回やって症状が和らいでなければすぐやめた方がいいと言われたんですが・・・」


主治医「カンプトは2週間に1回投与して、2回で1クールなんです。だから有明の先生は2回と言ったんだと思います。効いてるかどうかはCTやMRIで評価していきます」


私「そうなんですね。わかりました」


主治医「この後看護師からカンプトについて説明があるので聞いてください」


私「わかりました」


主治医「初回は来週からの投与で予約を入れて大丈夫ですか?」


私「はい、お願いします」


こうして婦人科の診察は終わりました。


採血を1本取りに行った後、看護師さんからカンプトの説明がありました。


カンプトはイリノテカンと呼ぶそうです。

副作用の説明も、主治医からされた説明と相違はありませんでした。


来週からイリノテカンの投与が始まります。


今の病院で治療をしてもらえると分かってホッとしました。


副作用は下痢がメインの話でしたが、吐き気もあるそうです。


TC療法の時に服用していた吐き気止めを今回も処方してもらえたらいいなと思いました。


脱毛も投与から2週間くらいで始まるそうです。


TC療法が終わってから髪の毛や眉毛、まつ毛が生え始めていました。


髪の毛よりも眉毛やまつ毛が抜けてしまうことが残念だなと思いました。


セカンドオピニオンをして主治医が治療に対して前向きに考えてくださり色々な話が出来ました。


私もそんな主治医の心強い対応を見て、治療をもう一度頑張ろうと前向きになれました。


結果的にセカンドオピニオンをして良かったと思いました。


有明の先生にも感謝しています。


おりものが不快でずっと辛かったですが、もしかしたら少なくなるかもしれないと希望が持てたので頑張れそうです。


来週まで体調を崩さないように、しっかり食べてよく寝ようと思います。