最近、小説を読み始めても自分の中で馴染めず、その世界観に入ることができないまま脱落、全くと言っていいほど最後まで読めなくなってしまい、もう小説はだめなのかなぁと、あきらめかけていた時、この本に出会いました。
そうでした、やっぱり、こういう時こそ、今まで何度も、小説っていいなとしみじみ思わせてくれた歴史小説を読むべきだったと、今さらながらに思いました。
さて、私の読書スランプから救ってくれた本作は、侯爵である夫の鍋島直大とともに、不平等条約改正のために、鹿鳴館外交で、鹿鳴館の花、と讃えられた鍋島榮子の物語です。
ても、タイトルから想像した当初の予想とは違い、読み進めると、華やかなりし鹿鳴館の花、の鍋島榮子の話ではなく、日本赤十字創設期に尽力した日本のナイチンゲールの物語なのでした。
彼女の行動力、そして、まさにノブレスオブリージュを夫婦で全うした生涯、さらにはかつて朝敵として攻めざるをえなかった会津への想いと成し遂げた悲願。
最後まで話すところなく 堪能することができました。久しぶりに日本人としての誇り、人間として、こうありたい 近づきたいと実感した素晴らしい歴史小説でした。
やはり これからも歴史小説を始め、人を知るため 世界を知るため自分の心を知るため、小説を読み続けていきたいと思います。
このような気持ちにさせてくれた本作に感謝
記録のため いかに楽天 さんの内容紹介を転載させていただきます。
内容紹介(「BOOK」データベースより)