「独善」と書いてある記事に興味をそそられた。
「独善」の意味は二つある。
一つは、自分ひとりが正しいと考えること。
たぶん多くの人はこの一つ目の意味が浮かんでくるのではないかと思う。
もう一つは、自分ひとりの身を正しく修めること。
本来、この言葉の出典は「孟子 盡心上」である。
窮すれば独り其の身を善くし、
達すれば兼ねて天下を善くす。
困窮すれば、わが身ひとりを修養し、
出世すれば、自分だけでなく、あわせて天下の人々も善くした。
一般的に「独善」の意味はひとりよがりのように思われているように、
僕も、この度のニュースを鈴木敏夫会長が独善的であるがために、
セブン&アイ・ホールディングスの会長を退任されられたのだと。
あくまで記事の見出しではそう判断させられた。
しかし、
これだけ流通業界の大きな功労者であり実績を持つ人間で、
続投は「禍根を残すことになると思った」と素直に引退できる経営者が、
今の日本にいるであろうか。
僕は、この人こそ、日本に貢献してきた、
二番目の意味の独善的な人だと思った。
この件をきっかけに、鈴木敏文氏の本を6冊アマゾンで注文した。
この経営者を学び、また書きたいと思います。
僕は、セブン&アイ・ホールディングスがとても大きなものを失ったと感じてならない。
※ちなみに一文字違いの鈴木敏夫さんはスタジオジブリ代表取締役であり映画プロデューサーである。