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思い出フォト1991.7.21って事で
一度だけ訪れたヨコカル!EF63の写真です。
1991年、私は一度だけ碓氷峠を訪れる機会がありました。鉄道ファンなら一度は見てみたい、日本有数の難所として知られた横川~軽井沢間、いわゆる「ヨコカル」です。当時はまだ信越本線の碓氷峠越えが健在で、補機として活躍するEF63形電気機関車の姿を、自分の目で見てみたいという思いがありました。
横川駅に降り立つと、駅全体が鉄道好きの熱気に包まれていました。ホームにはカメラを持ったファンが大勢いて、「みんな狙いは一緒やな」と思わず笑ってしまいました。関西から来た私は、「ここがあの碓氷峠か」と感動しっぱなしです。
しばらくすると、ゴツい顔つきのEF63がゆっくり姿を現しました。写真では何度も見ていましたが、実物は迫力がまるで違います。車体の重厚感、独特の警笛、モーター音…。急勾配25パーミルに挑むためだけに生まれた機関車というだけあって、「頼もしさ」の一言に尽きます。
横川ではEF63が列車の後ろに連結される作業を見ることができました。職員さんたちが手際よく作業を進める様子は見事で、「これぞ職人技やなぁ」と見入ってしまいました。今なら動画で何本も見られる時代ですが、やっぱり現地で見る迫力には敵いません。
発車すると、EF63は列車を力強く押し上げていきます。モーターの唸りがホームまで響き、「頑張れ、EF63!」と心の中で応援していました。あの力強い音は30年以上経った今でも耳に残っています。


途中では、峠ならではの急カーブや険しい山並みが続きます。「ようこんな所に線路を造ったもんやなぁ」と感心するばかりです。車窓から眺める景色は雄大で、まさに山岳鉄道そのもの。鉄道と自然が見事に調和した風景でした。
もちろん撮影も楽しみました。当時はフィルムカメラですから、「ここぞ!」という瞬間だけシャッターを切ります。「あと何枚や?」と数えながら撮るので、一枚一枚に気合いが入ります。今みたいに何百枚も連写できたら楽なんですが、当時は現像するまで成功したか分からないというドキドキ感もありました。



お昼には名物の駅弁「峠の釜めし」を買い、「峠まで来たんやから食べとかんと損や!」と美味しくいただきました。写真を撮って、列車を眺めて、お腹も満たされる。こんな贅沢な一日はそうありません。
あの頃は、「この風景がずっと続くんやろう」と思っていました。しかし1997年、長野新幹線開業に伴って碓氷峠区間は廃止され、EF63もその役目を終えました。だからこそ、1991年に一度だけでも実際に訪れ、その雄姿を目に焼き付けることができたのは、本当に幸運だったと思います。
今でも当時の写真を見返すたび、EF63の重厚な姿や碓氷峠の澄んだ空気がよみがえります。「もう一回だけあの音を聞きたいなぁ」と思いますが、それが叶わないからこそ思い出はより輝くのでしょう。ほんま、あの日のヨコカルは最高でした。「一度しか行ってへん」と言いながら、心の中では何度でも走り続けている、大切な鉄道の思い出です。
