最近の子供たちや20代、30代の人たちの伝える力はどうなんだろうか!?



職業柄、常日頃そんな疑問を抱きながら、生活をしています。



そもそも日本人は海外の人たちと比べて、プレゼンテーションなど、

人前で自分の意見や考え方を主張することが苦手と言われています。



謙虚が美徳とされたこともあり、


なかなか身ぶり手ぶりで堂々とプレゼンテーションできない人が、

経営者層でも多いのが実態です。


私のところにくる、イメージコンサルタントを目指す女性も

驚くほど伝える力がない人が多いのです。



まずは、自分がイメージコンサルを受けて、話すことを学ばないといけないよね・・・。

などと、辛辣なコメントを言わざるを得ない場面も多い昨今です。



10年前に子供を対象に『演劇塾』という企画を、

ナベプロのタレント担当の役員だった松下治夫さんとコラボしたことがあります。


演劇から表現力を体感し、学ぶという主旨です。



岐阜県教育委員会とともに、


小学生、中学生、高校生から希望者を募り、オーディションを行い、

30名で3ヶ月の間にひとつのミュージカルを作り上げる企画でした。


3年間やりましたが、それはそれは意味のある企画だったと自負しています。



今では、記者会見のときの社長を演出したり、

ビジネスパーソンのプレゼンテーションを磨くトレーニングを行っていますが、


根本的に言語情報と非言語情報の使い分けを理解していない方が多いというのが感想です。



言葉の数が少ない英語では、言語だけでは伝わらない情報が多い為、

身ぶり手ぶりや表情を多用しなければなりません。


しかし、日本語は同じことをいうにも、


「言う」「おっしゃった」「申し上げる」などなど、

いろいろな表現の言語があります。


そのためか、言語に頼るところが多い。


とはいっても、同じ人種間におけるコミュニケーションが多い為、

「あ・うん」の呼吸で伝えあうこともあり、言葉を使わなくていい場合もあります。



しかし、これは同じ人種間、ご近所同士、家族だからこそできること!




ビジネスの世界でたくさんの異なる人種や考え方をもつ人と初めて接するときや、


違う意見の人たちを説得する場になると、いきなりどうしていいか分からなくなってしまうのです。



それもこれも、こうあらねばならない!という前頭葉的な固定観念が支配しているからともいえます。



だから、赤ちゃんの頃は、日本人も欧米人も関係なく、コミュニケーションをとる。


恥ずかしさも躊躇する心もありません。


そんな赤ちゃんと接することで、伝える能力を高めることを実践している教授がいらっしゃいます。



私たち日本人は、もっとイメージ力を磨き、


言葉だけでなく、嬉しい時に自然に笑顔を作り、悔しい時に悔しがり、


主張したいときに自然に手が動いたり、地団太踏んだり、、、


そんな自然に発する非言語行動を大切にできる、心の態勢をつくる必要があると思うのです。



多くの人の中で、「あ、あの人は公務員だね」「あの人は銀行員」「あの人は不動産」・・・


すぐにわかってしまうほど、み~~~んな同じ格好をしてしまう。


そうでないと、ヘタにめだつ。ヘタに目立つと仕事がやりにくくなる。だから目立った仕事もしない。


今回の東電の対応をみてても、そんな日本のお役所日の的な発想が見え隠れする。



「会社の肩書きがなんぼ」の時代は終わりました。


個人がどんな人で、どんな仕事をする人なのか。



そんな時代になった今、私たち日本人はもっと伝える力を磨く必要があるとつくづく思います。