説教したmiwaママ。
それから チュン君 どうなったか?
1日 何度もかかってきた電話やメールは
ぷっつりと無くなった。
しかし、その間 チュン君は 山奥のキャンプ地に
1泊2日で お泊まりだから
単純に 電波が届かないだけかも…

と、警戒していた miwaママ。
そして 説教後3日目の夜。
電話が鳴る。

やっぱり きたか…

と、出てみると
「久しぶり!

と、元気はつらつな 声。
今までは いつも溜め息まじりな声だったのに。
「山のキャンプはどうだった?」
と聞いてみる。
いつもなら
「…う~ん。まあまあ。

とか やる気ない返事しかしなかったが
今回は
「…楽しかったよ!

と、元気いっぱい。
「そう、問題は解決できたのね?」
と、聞くと
「うん!でも、今度は別の 二人がつきまとって
チュン君のマネばっかりする~

「へ~ かわいいじゃん

「うん、まあね

やっぱり…
他の子の事は あんまり関係ないのだ。
たしかに
かなりウザイ状態が 続いたのかも知れないが、
結局は本人の気持ち次第だ。
日本で思いがけず 困難にぶち当たり、
かなりクサっている状態での
サマーキャンプへの参加。
どうせ、僕なんか…

の目で世界を見ているから
全てが 色あせる。
「チュン君 お友達もできたよ!

今頃かい

「ねえ、ママ
ここから帰ったら 1日だけ中学校に行っていい?

は?
1日?
中学校?
「だってね、僕をバカにした先生を見返してやりたい

見返すって…あんた…

でも、きっと
それ程 彼の中に自信が芽生えたのだろう。
たっくん や 私や親友にも頼れない状況で
問題を解決し、
壁を一つ乗り越えた。
英語だって
カッコ付けないで 間違ってもいいから
話してみた。
一生懸命。
そしたら あっという間に
友達ができた。
いや、友達と思えるようになった のだ。
「チュン君、やったね!

の言葉に
「まあね

の返事。
そして
友達に呼ばれて
「じゃあね!

と 早々に電話を切る チュン君。
最後の
「ここ、めっちゃ 楽しいよ!

の言葉に
胸を撫で下ろす。
しかし…
息子よ…
君が帰るのは
あさってだよ
