今のところ日本では、40歳未満発症を、若年性パーキンソニズム(Juvenile Parkinsonism:JP)と呼んでいるとのこと。

これは、若年発症と高齢発症とでは何らかの違いがみられるのではないかという仮説からうまれた分類の方法で、若年者はL-dopaの効きが良いとか、進行のスピードがゆっくりな場合が多いといった点がまず指摘され、その後発病に関与する遺伝子が次々と特定される中で若年発症と遺伝性の研究が進み、最近では50代以降発症の例でも遺伝的なものが関係していると考えられるようになったりして、まだまだ研究途中のようです。

だから、何歳発症までが若年性パーキンソン病なのかとか、私は若年性なのかとか、素人が議論してもあまり意味がないのです。

 

それよりも知りたいのは、今この年齢の私はどうしたらいいのかということ。どういった治療方針が一般的なのだろうかということ。

少し古い15年前のものですが、村田美穂先生の「パーキンソン病の薬物治療」 (BRAIN and NERVE 61巻4号)に、以下のような内容が書かれていました。

(1)若年者

JP型の患者、特に特定の遺伝子型の患者は、L-dopaが非常に効きやすく、少量投与で長期間高い効果がみられる。

L-dopaの効きがやや穏やかな患者も混在している。

若年発症者では、ウェアリングオフやジスキネジアが目立つ傾向がある。

(2)45~65歳発症者

職業等で多忙な年代のため、ある程度進行してから受診する例が多い。しかも、早く症状を改善しないと職を失う恐れがある。

50代以上で発症した場合は、既に職場である程度の存在が認められていることから、定年まで勤めあげるのはそこまで難しくない場合が多い。

★しかし40代はこれから仕事が増える時期であり、残業もこなし、新たな業務の開拓にも対応できるように治療する必要がある。

(3)65歳以上発症者

運動合併症の頻度は比較的少ないが、精神症状や認知症などの合併率が若年者よりも高い。

運動量が減少し、廃用症候群が二次的に起こることもあり、リハビリテーションが重要である。

 

私が聞きたかったのは、まさに★の部分。

若い方には若い方の思いがあるだろうことは承知しています。

でも、40代に関することって、若年性と一般のパーキンソン病の谷間に落ちてしまって、意外と触れられることが少ないのです。

 

いくらワークライフバランスと言われても、何の責任もない立場なわけじゃないから、そうもいかない。

若い人は男女問わず育児優先で権利主張しまくりだし(出産退職が暗黙の了解だった世代の僻みかな…)。

職場全体にカミングアウトして特別扱いにしてもらえれば別だろうけど、それで居場所があるかは不明。