統合失調症や双極性障害ですと、かなり長く、概ね一生薬を飲み続けることになると思います。薬をやめると症状が再燃する可能性が非常に高いですから。

これ聞くと、ガックリする人もいるかもしれません。

 

しかし、こう考えてみてはどうでしょうか。近視の人がメガネやコンタクトレンズを使うようなものだと。メガネなしでは社会生活に支障を来たすものの、メガネをかけていれば普通に生活できます。

薬は普通に生活するためのツールだと思ってみてはどうでしょうか。

 

うつ病だとちょっと違い、基本的に抗うつ薬を一生飲む必要はありません。ただし、症状消失後、早期のうちに中断すると再燃しやすいようです。そこで、再燃のリスクを下げる意味で、しばらく飲み続ける方がいいです。

しかし、実際のところ、薬を早期に中止しても再燃しない人もいるし、薬を続けていても再燃する人もいます。

このため、はっきり言いづらいですが、私は「症状がなくなってからも半年から1年は飲み続けておきましょう」と言うことにしています。

 

ストレスに反応して抑うつ気分や不眠、不安焦燥などが高まる適応障害に対しても、症状に対して薬を出します。ただ、適応障害の場合はあくまでも薬は補助的なもの。症状を早期に軽くする、風邪の時の風邪薬みたいな感じです。

ストレス因となった環境を整えることが重要で、当然ながら薬を一生飲み続ける必要はありません。

適応障害は、ストレス因から離れることで6ヶ月以内に症状改善するとされているものの、長引く人もいます。症状を抱えつつ、社会生活が送れている人も多いですが。

 

症状が消失し、「次回まで良い状態が保たれていれば終了しましょう」と次回終了を宣言することはあります。患者さんの様子、表情を見て、阿吽の呼吸と言うか、もう終了宣言してもよさそうだと思えば、そうしています。

 

しかし、訴えがダラダラ続いていると終了宣言できません。精神科の場合、検査値のような数値的データはなく、患者さんの訴えが全てですから。

もし「調子悪くて、まだ働けません」と言われると、休職診断書を引き続き書かざるを得ません。

 

一方で、連絡なく来院しなくなる人もいます。

症状が多少残っていても、それはそれ。ご本人が納得して治療中断することに、当方は何ら異議はありません。去る者追わずで、良くなったから終了したんだなと解釈するようにしています。

 

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