精神科総合診療なんていう科はありません。勝手に言ってみただけ。
問診で、調子はどうか、眠れているか、食欲はあるか、等々を聞くわけですが、精神科と関係のないことを言われることも多いです。
ある患者さん、「手が痺れる」と。
そんなこと言われても、ウチは神経内科でもないし、整形外科でもないから、関係ないですと言いたいですが、その患者さんのかかりつけ医の某診療所の医者が「ウチの薬とは関係なさそうだから、精神科の薬が関係あるかもしれないから聞いてみたら」と患者さんに言ったらしい。
ロクに診察もせずに、こちらに放り投げてきました。
それで、当院処方薬が痺れを来たすとも考えられず、ウチの薬とも関係はなさそうですと一応答えました。
しかし、それで困惑するのは患者さんです。
では、具体的に手のどこが痺れますかと、少し深入りしました。
すると、①左手の親指、②人差し指、③中指の背側が痺れることが判りました。
その他は痺れナシ。
左手の薬指や小指は痺れないし、①②③の掌側は痺れナシ。
手の平や手の甲には痺れナシ、右手は全く痺れナシ。
なるほど。つまり、痺れはかなり狭い部位に限局しているということ。
これは、ある特定の神経に支配された領域だけが痺れると考えられます。
多分、正中神経の枝の掌側指神経の領域だろうけど、そこまで細かいことはどうでもよくて、とにかく特定の神経領域だけが痺れるから、その元になる神経が圧迫されているなどの理由で痺れるのでしょう、と考えたわけです。
そこで、気休めかもしれませんが、神経の薬を出しておきますとメコバラミンを処方しました。というか、ここまでのことぐらい、診療所のかかりつけ医がやって欲しいわと思いました。
精神科なのに精神科以外の相談を受けることもよくありますが、私はなかなかスルーできませんので、ついつい付き合ってしまいます。
(約770字)