医師「今日は何月何日ですか?」

患者「何月何日って言われても、何日って気にせずに毎日やっていますんで…」などと答えにならないことを言って取り繕う人。

患者「今日は、…、1月だったよね」と隣にいる家族の方を向いて確認しようとして振り返る人。

こういう取り繕いや振り返りは、アルツハイマー型認知症に多いですね。

日本では認知症の6~7割ぐらいをアルツハイマーが占めています。

 

「子猫が見える」「蛇が見える」「小さな子どもがやって来た」など存在しないものが見えることを幻視と言いますが、レビー小体型認知症ではこのような小動物幻視が典型的です。

ただ、レビーでは認知症と言っても、初期に物忘れがあまり目立ちません。

パーキンソン病の類縁疾患で、自律神経障害が出やすく、便秘、立ちくらみなどないか確認しますし、難しい言葉ですが筋固縮の有無や歩容(歩き方)を確認することもあります。

「動物が見える」と言うだけならいいですが、それを追い払おうとして杖を振り回されたりすると、ちょっと困りますね。

 

その他、血管性認知症や前頭側頭型認知症などもあります。

後者では、常同行動(同じ行動を繰り返すこと)が目立ちます。朝9時になると散歩に出かけ、毎日決まったコースを通って帰ってくる。アルツハイマーなら道に迷ってしまうところ、迷わずに帰宅します。食事は同じ物ばかり。物事には無関心で、身だしなみを気にかけなくなり、入浴しなくなる、脱抑制と言って行動の抑制が利かずに反社会的行為などの不適切な行動がみられるなどがあります。

 

いろいろですが、どの認知症も基本的に中核症状は治りません。アルツハイマーなどで薬を飲んでも、認知症症状の進行を多少ゆっくりにする程度で、よく効くわけでもありません。

以前も書きましたが、中核症状よりも周辺症状で困ることが多いです。そこで、周辺症状に応じて薬を使い、穏やかに過ごせるようになっていただくことを治療目標としています。

 

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