何年か前から専門医の制度が変わりました。これまでは各学会が「〇〇専門医」という称号をいわば乱発していたことから、患者さんから見て解りにくい、「専門医」とはいえ玉石混交で質の担保がない、などといった理由で、日本専門医機構という団体が取り仕切るようになりました。

 

内科専門医、外科専門医、精神科専門医、等々、「専門~」という語を含んでいても、実は最もベーシックな資格です。その上に、例えば内科なら「内視鏡専門医」などの2階建て部分の「~専門医」もあります。

そのベーシックな部分の~専門医ですが、19の科に各々あります。

 

取り方ですが、医師免許取得後の2年間の臨床研修の終了後に、各人が志望する科を専攻するわけですが、そこで精神科を含めた多くの科で3年間(一部4~5年間)を要します。症例レポートを書いて、面接などを経て、称号をいただきます。

 

詳しい話は端折りますが、実はここで、複数の医療機関を経験することも条件とされています。

よって、医師3~4年目の2年間はA病院勤務、医師5年目の1年間はB病院勤務という具合に、4年目と5年目の境目で転勤する医師が多いです。これは内科などでも同じ。友人がかかっている腎臓内科の先生が「転勤するけど、来年また戻って来る」と言っていたそうで、その話を聞いて、多分4年目の先生だなと思いましたが、実際その通りでした。

 

多くの医師が、この専門医を取ろうとします。自己研鑽的な意味もあるし、普通にやっていて、少し頑張れば取れる資格なので、取らない理由はないと言われる人もいます。箔付けの意味もあります。

医師を何年もしているのに、「〇〇専門医」の称号がないなんて…というわけです。

ベーシックな専門医なしに、その上位の「△△医」も取れませんし、「xx指導医」の資格もないと、その科の診療部長などに昇進することは難しいかもしれません。

 

医局人事ではない個人的な転職では、やはり「~医」はあった方が少しは有利。

 

ただ、残念?なことに、専門医を持っていても、給料的なメリットはほぼありません。もちろん、診療部長などに将来昇進して手当てが付けば、メリットが出たことになりますけど。

取得にはお金がかかりますし、5年毎の更新で資格を維持していく際もお金がかかります。数万円単位です。多くの病院で費用負担してくれません。自己負担です。

 

「精神科専門医」を取る先生はもちろんいますが、精神科の場合、精神科専門医よりも「精神保健指定医」の方が実務的な資格なので、こちらの方が重視される傾向があります。非指定医よりも指定医の方が圧倒的に有利です。

ただ、詳細は書きませんが、開業医では、精神保健指定医のメリットは薄れます。

 

私は精神保健指定医は取りましたが、実は専門医は取っていません。決して勉強していないわけではないんですけど、転勤がめんどくさくて嫌なので…(苦笑)。

 

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