先日、インク吸収体が満杯になったら修理対応しか無い旨のブログ記事を書きました。
・「インク吸収体が満杯に近づきました」は印刷できなくなる一歩手前の危険信号
https://ameblo.jp/pctascal/entry-12347301970.html
そのお客様の修理(という名のインク吸収体交換)が終了したと言う事でプリンターの設置に行きました。
ところが・・・・設置してテスト印刷をすると・・・・直線がまともに印刷されません。
湾曲するどころか、線が二本引かれるほどにひどい状態です。
こういうのはギャップ調整という機能で直ることがあります。
お客様のプリンターはキヤノン MG6330 なので、下記の方法でギャップ調整(プリントヘッド位置調整)を行います。
・プリントヘッド位置を調整する(PIXUS MG6330)
ところが、何度調整しても全く直りません。
そんななかお客様が、
そういえば修理に出しているとき電話がかかってきて、「インクヘッドもへたってきているので交換した方が良いですよ。有料ですが」って言われた。
「修理出す前は問題なかったので、交換しなくて良い」と返事しておいたけど・・・
とのこと。
私は直前の状態を見てはいないので何とも言えませんが、少なくとも1ヶ月前までは問題なく印刷されていましたし、
一昨年プリントヘッドは一度交換の修理を出しているので、まあこのお客様の印刷頻度を考えると何とも言えませんがそれでもへたっているとはなかなか言いにくい状態では無いかと想像します。
ですが、このままではにっちもさっちもいかないので、再度クレームにて修理に販売店に持って行き、再修理となりました。
そして・・・昨日夕方お客様から電話が・・・
店から連絡があって、再修理、ヘッド交換で7000円かかるって!!
これは前回の修理が原因では無いから無料じゃ無いんだってさ!!
修理前は問題なかったのでこれはどう考えても修理した人が(プリントヘッドを)壊したとしか思えないんだけど!
それをプリントヘッドがへたっているって言い訳して金払わせようとしているよね!!
納得いかないんだけど!どう思う??
・・・と。ごもっとも。
私は独立前、こういったパソコン関連の修理・サポート責任者をしていましたので、こういうクレームには(良くも悪くも)慣れています。
そしてこの手のクレームの90%以上はお客様の言い分がごもっともなのです。
(残り10%は言いがかりやいちゃもん)
そしてこの90%部分のクレームは、ぶっちゃけ事前に防ぐことができることが多いのです。
今回修理中に「ヘッドがへたっている」と連絡が来たと言う事は、修理者はどう考えてもまともに印刷できないのはわかっていたはずです。
なのに、何故修理(インク吸収体交換)を行ったのか?しかも有償。
連絡時に何故「ヘッドも交換しないとまともに印刷できない状態」と伝えないのか??「ヘッドも交換した方が良いですよ」という曖昧な表現を使ったのか?
それだけで今回のクレームは防げたはずなのです。
インク吸収体を変える修理を行う前に、プリントヘッドの問題は決着をつけておくべきだったのです。
それだからお客様のように「修理した人間がヘッド壊したのに、それを俺のせいにして修理代として押しつけやがった」と思わせてしまうのです。
こうなったらもうダメです。
お客様は有償で修理したにも関わらず逆に使い物にならなくなってしまったのでお怒りは当然です。
しかもその修理がお客様のせいでは無くメーカーの勝手の「インク吸収体交換」ですから、もう怒りは収まりません。
販売店やメーカーのお客様相談センターにクレーム入れる!
ということでした。
ご納得いかないですよね・・・そりゃあ・・・
さあこのあとどうなることやら・・・・
私が販売店にいたとき、サポート・修理担当の部下に言ったのは
「お客様の味方の立場で対応しよう」
でした。
販売店なのだからお客様の味方で無いといけないのですが最近のこの人たちはメーカーの味方・自社の味方なのですよね。
お客様の立場に立っていません。
メーカーの言い分や自社の修理規定ばかり言って「これがルールですから」「メーカーがそう言っていますので無理です」の一点張りで逃げるのです。
そうではなく修理担当者は、
自社のルールを頭に入れ、メーカーの修理の事も頭に入れ、それでいてお客様の立場に立ってなにが一番お客様にとってベストなのか・・・をお客様と一緒に探っていかないといけない・・・と私は思うのです。
それが、メーカーとの交渉ならお客様の気持ちになって交渉する。
修理見積や修理の内容が自分で納得するものなのか?納得できなければお客様も納得いくはずがありません。
修理の期間や内容から考えて、買い替えて頂いた方がお客様にとってメリットが高いかもしれません。
自社の、メーカーのできる範囲でお客様にとっての最良を一緒に探さないといけない・・・それが販売店の修理・サポート担当の仕事だと私は思います。
残念ながらそれができる修理・サポート担当は少ないですね・・・・
私が上司ならば、この修理担当者に、
「もしあなたがこの人の立場で、普通にい印刷できてたプリンターが吸収パッド交換しろと出て8000円払って交換して戻ってきたらまともに印刷できず、再修理出したらさらに7000円かかるっていわれて・・・納得する?」
と聞きます。
大概は「そうですね・・・納得できませんね」と帰ってきます。
「じゃあ自分が納得できる内容を考えてメーカーや修理センターの担当と話し合い、交渉して、自分に納得してからお客様に返事しなさい」と。。。。
(私の過去の部下の中には「はい、納得して修理代払います」と言った強者もいましたがf^_^;)
販売店のお偉いひとは何故それがわからないのでしょうかね・・・・そしてこのお偉い方々は、修理・サポート部門からコストカットしていくのです。
大手販売店の修理に行ってみてください。
修理担当者が違うユニフォームを着ていたり、違う名札だったり、そもそもお店の名前が違ったり・・・
今、販売店自ら修理受付いている販売店は非常に少ないです。
自社の子会社や外注、メーカーから派遣された修理担当などなど・・・つまり修理部門は別コストとして扱っているのです。
実はお客様の声が一番集まるところなのにね。
それでいて通販や同業他社との競争に勝てない・・・・って。あったりまえだっちゅーの。
お客様の声聞いて無いんだから。
ばっかじゃ無いの??
私のお客様の中には私の勤務時代からの顧客も多いです。
そういう方も品物は私独立後もその販売店から買って見えました・・・が、最近は通販で買われてみえるかたが増えました。
まあ、私が品物選定するからと言うのもあるかもしれませんが・・・
今回のこのお客様も
「今まで○○○○好きだったけど、今回の件でもう行きたくなくなったよ。あんたがやめた理由がわかったよ」
と・・・
販売店のアフターサポートに納得・期待できなくなる → メーカーと直接修理交渉した方がまし → なら販売店で買わず安い通販で買ったほうが良いじゃん
というプロセスに・・・販売店さん(のお偉い方々)、いいかげん気づきましょうよ。
以上、今回はこのお客様同様、私の愚痴でもありました。