Windows8以降とWindows7以前ではシャットダウンの意味が違う | Tascal PCサポート情報

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先日書いた記事 Windows10(特にHome)ではWindowsUpdateを制御できない で、

週が明けてもその更新が適用されないんですけど・・・・

とお問い合わせがありました。




 これですね。
 
お聞きしてみると自分から再起動せず、普通にシャットダウンだけしていたとのこと。
いままではそれで退社すれば、翌日出社してPCの電源入れれば更新が適用されていたので。


確かにWindows7以前でしたら、 シャットダウン=再起動 でしたので、再起動が必要な更新も適用されました。

しかし、Windows8,8.1・Windows10は普通にシャットダウンしても、 シャットダウン≠再起動 なのです。

 


Windows8以降、シャットダウンには「通常シャットダウン」と「完全シャットダウン」の二つがあります。

この辺は以前のブログ記事でも書きましたが、今回はもう少し踏み込んでご案内したいと思います。
ゴールデンウイークやお盆時など長期休業の時はパソコンをシャットダウンしましょう

Windows8以降は起動を早くするための機能として「高速スタートアップ」というのがあります。
これは標準で「オン」になっており、Windows8以降起動が妙に速いのはこのためです。

これは設定によりオフにすることもできます。詳細は過去のブログ記事にて。
Windows8,8.1の高速起動を「無効」にする





この高速スタートアップというのは事実上「ハイバネーションからの復帰」となっています。
ハイバネーションというのは、作業の状態そのものをハードディスクに書き込み、次回その情報を読み込んで復帰するという、
いわば電気を食わないスリープ機能のことなのです。

 一般のスリープはこの書き込みをハードディスクではなくメモリーに行います。
そのため、パソコンの電源を切ったり、コンセントを抜いたりするとそれが失われ、しかも途中でWindowsをぶち切ったと同じことになってしまいます。
 そういうことが無いよう、ハードディスクに書き込み電源を切れるようにしたスリープってことですね。

この高速スタートアップを手助けしているのが「通常シャットダウン」のことなのです。
通常シャットダウン」というのは、
単に今動いているソフトや周辺機器を終了し、電源を切れる状態にしてからハイバネーションに入っている
ということなのです。

もうここでおわかりでしょうが、とどのつまり「通常シャットダウン」というのは「スリープ(ハイバネーション)」ですから、「再起動」が働いているわけではありません。
なので、このお客様のように「再起動が必要なWindows Updateが適用されない!」という事態に陥るのです。

 ではこのWindows Updateを適用するにはどうすればよいか。
まあ単純に再起動すればよいだけですが、再起動の時間を待つ時間もありますから、
今まで通りそのまま電源を切る時にWindows Updateを適用させたまま放置して退社したいものです。
今まで通りの再起動と同じシャットダウンを行いたいのでしたら、
「完全シャットダウン」を行います。

完全シャットダウン」こそ、Windows7以前のシャットダウンと同じ、
ソフトや周辺機器だけでなく、Windowsを完全に終わらせて電源を切る
という意味なのです。
次回起動時は再起動と同じことになります。

方法は覚えれば簡単です。

SHIFTキーを押しながらシャットダウンをする

です。

Windows8 & Windows8.1
 


Windows8.1 & Windows10
 


そうすると今までのWindows7と同じ通り、終了時と次回起動時にWindows Updateが適用されます。

電源を切るときと次回電源を入れるときで、パソコンの周辺機器や通信・ネットワーク環境が大きく変わる場合、
思わぬ不具合に見舞われることがありますから、そういう環境になるパソコンは「完全シャットダウン」を行った方がよいでしょう。

当然「完全シャットダウン」を行うと「高速スタートアップ」もできませんから、
「高速スタートアップ」がオンになっていても次回の起動時は「通常スタートアップ」となります。

ほ~ら、Windows7以前の起動時間とさほど・・・変わらないでしょf^_^;。