自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所) -38ページ目

自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所)

結果にコミット! みずから活性化し進化する組織を実現します。

 昨今、教育業界では、

「アクティブ・ラーニング」

という言葉が聞かれるようになっています。

 

座学で情報を詰め込むのではなく、

自分たちで考え取り組み学ばせる手法です。

 

たしかに、この方が、はるかに身につきます。

 

しかしながら、社員教育の世界では、

まだまだ座学が幅を利かせているのが現状です。

 

やはり、研修会社やコンサルタントは、

より身につく研修を実現することよりも、

お金と手間がかからないコンテンツの方が、

儲けになるからです。

 

また、治らない薬の方が、

ずっと買い続けてもらえるから治さない方が良い、と考えているコンサルタントも

少なくありません。

 

しかし、

研修会社がどうあれ、現場としては、

やはり職員を啓発するには、

「教える」よりも、

「体験させる」方が良い、ということについては、

みなさんも心当たりがあるでしょう。

 

■数年前、ある健診センターから

「職員の接遇を強化したい」

とのご相談を受けました。

 

ついては、

「全員参加の研修をしたい」

とのこと。

 

しかし、よく聞くと、

それ以外にも、職員をそれぞれ様々な外部研修に

行かせようと考えているとのことでした。

 

「なぜ、現場から離れて学ぼうとするのか?」

「なぜ、クライアントから離れて学ぼうとするのか?」

みなさんも、不思議に感じたことでしょう。

 

みなさんが、

そうした違和感を抱かれたなら、

そのセンスが素晴らしい正解です。

 

■どんなに研修会社で学んでも、

「それを現場でぜひ活かしたい」

という意識がなければ、

学んだ知識は無用の長物でしかありません。

 

逆に、

「ぜひクライアントの役に立ちたい」

という意識さえあれば、

本や講演、知人、前職場などへ、

有益な情報を求めて、みずから学びにゆくでしょう。

 

したがって、最も重要で、かつ唯一必要なのは、

「本人たちが希望してもいない研修に行かせること」

ではなく、

「本人たちが希望するようにさせること」

なのです。

 

したがって、

もし職員をそれぞれ研修に行かせるだけの

予算や時間を取れるのであれば、

その代わりに、するべきことがあるはずです。

 

■それは、今回の健診センターの場合ならば、

「営業に同行してもらうこと」

です。

 

営業担当者がどんなに苦労をして

契約をとってきているのかを目の当たりにすれば、

「受診者一人ひとりを心から大事にしたい」

と思わない人はいないでしょう。

 

まずは、師長、技師長、事務課長、

次に主任クラスだけ

からでもよいでしょう。

 

それ以降、スタッフが入れ替わり立ち替わり、

月に4〜5人ずつでも、

それぞれが半日だけでも。


営業に同行したスタッフは

確実に姿勢が変わり、

現場の空気が確実に変わります。

 

酷暑の日や雪の日に同行してみることも効果的です。

 

また、クライアント先で、

「今日は医療職も一緒に伺っておりますので、

何か、ご要望やご質問などがあれば、

おっしゃってください」

とすれば、

クライアントからの信頼を厚くすることにもつながります。

 

さらには、

クライアントから直接頼りにされることで、

医療職が

「これまでにないやりがいと誇りを感じた」

ということもあります。

 

その日以降、

医療職までが

「このクライアントはわたしのお客さんでもある」

と自覚することが、

いかにクライアント対応と現場での接遇応対を良いものにしてくれるか、

明らかでしょう。

 

■実効性のあやしい研修会社の研修にお金をかける位なら

このように現場のみなさん同士の協力で

できることがあり、

こうした方法のほうが、

断然、有意義な学びにすることができるはずです。

 

クライアントや受診者にふだん会ってもいない

研修コンサルタントから学ぶことなど、

大してないでしょう。

 

ゲーム・ワークであれ、

グループ・ディスカッションであれ、

その多くは研修会社が商品として開発したものであり、

「お勉強ごっこ」

の域を出ません。

 

どんな理論やテクニックの裏付けがある研修であろうと、

職員の魂が目を覚まさなければ、

その時間は、

明日からの現場を変えることにはつながらず、

その時間は著名人の文化講演会と大して変わるところがありません。

 

では、どうすれば、職員の方々の意識を

覚醒することができるのか?

 

それは、実にシンプルな公式です。

 

その公式に当てはめて考えれば、

様々な方法が出て来ます。

 

■ともあれ、

みなさんのような経営者・上層部・管理職の方々は、

部下職員に何かを学ばせたい時には、

 

「まず研修会社の研修を考える」

のではなく、

 

何よりも、

部下職員が心から

「ぜひ役に立ちたい」

「もっと出来ることがないか探したい」

と思えるようにするには、

「どんな体験をさせたら良いか?」

を探されることをお勧めします。

 

あるいは、

「どんな体験をさせたら良いか?」

を一緒に考えてくれるコンサルタントを

選ばれることをお勧めします。

 

■「組織の力を充分に発揮するには、管理職がカギになる」

ということは、

改めて言うまでもないことでしょう。

 

とはいうものの、

「管理職が思うように動いてくれない」

と悩まない経営者・上層部の方はないのではないでしょうか?

 

そこで、念のため確認ですが、

人に動いてもらうため必要なことは、

  1. ゴールの明示
  2. 成果の検証

を着実に行なうことに尽きます。

 

したがって、

管理職が思うように動くようにするためには、

  1. 管理職としてのミッションを明示すること
  2. そのミッションが果たされているかを検証すること
……が不可欠だということになるでしょう。
 
そこで、振り返ることになります。
 
現場において、
「当院の管理職のミッションはこれだ」
ということを明示しているでしょうか?
 
■管理職というくらいだから、
「業務を管理すること」
と明示しているのではないでしょうか?
 
もちろん、間違いではありません。
 
しかし、
「業務を管理すること」
としているからこそ、
管理職は、業務管理だけをしてしまうのではないでしょうか。
 
もちろん、
日々の業務が無事にこなされているかどうかを管理することも重要ですが、
本当に必要なのは、
その部署を自治することではないでしょうか?
 
つまり、ある意味で、
その部署の経営者になってもらうことだと考えられます。
 
ところが、
「自分の部署を自治することが、ミッションだ」
と考えている管理職は、なかなかいないでしょう。
 
具体的には、たとえば、
業務に増減の波があれば、
その業務量の調整をしたり、
それに合わせた人員の調整をすることも必要です。
 
来年度に、新たな課題が控えているとすれば、
それに応じられるようにスタッフを育成して、
技能を強化することも必要です。
 
状況によっては、
他部署と交渉して、
人員を貸したり借りたりすることも考えられるでしょう。
 
院内に、必要な資源がなければ、
他の施設との連携体制を築いたり、
行政や地域のコミュニティの協力をとりつけることも考えられます。
 
職員の採用が必要であれば、
人事担当に頼むのではなく、
みずから告知情報を作り、面談にも同席し、
採用時のガイダンスも主にその部署で行なう、という
前提があった方が、良いでしょう。
 
経営者・上層部としても、
管理職がこのように考え行動してくれれば、
こんなに心強いことはないのではないでしょうか?
 
しかし、
このような発想を、
管理職自身がみずから気づいて、行動を変えてゆく、ということはありません。
 
■ともあれ、上述したように、
組織として、
管理職にもっと考え、もっと動いてもらいたいのであれば、
「管理職のミッションは、部署を自治することだ」
と明示することが不可欠でしょう。
 
考えてみれば、経営者・上層部から管理職にいたるまで、
みんなが、
「管理職」
という名称だから、
「業務を管理することだ」
と、理解してしまっているのではないでしょうか。
 
そこで、管理職としてのゴールを明示するためにも、
その名称も、
「管理職」
と呼ばすに、
「部署自治職」
とでも改名した方がよいのではないでしょうか。
 
■名称も含めて、
  1. 管理職としてのミッションを明示すること
  2. そのミッションが果たされているかを検証すること
のうちの、1.は
「部署を自治すること」
と明示することが、まずは大事です。
 
次に必要なのは、
2.の、ミッションが果たされているかどうかを検証すること、
となります。
 
すなわち、
「部署の自治が行なわれているか?」
です。
 
これは、従来のような、
「経営者・上層部が指示したことが行なわれているかどうか」
を検証するような単純なことではありません。
 
指示したことが行われているかどうかの検証ならば、
指示したことの一覧表を手にして、
現場に見にゆけば済みます。
 
しかし、
部署自治を検証することとは、
上述したように、
「経営者・上層部が指示していないことも、部署がみずから気づき、考え、行動したかどうか?」
を検証することになりますから、
一覧表を用意することはできません。
 
むしろその一覧表にないことに
どれだけ気づき、
どれだけ話し合い、
行動しているか?
こそが、最も価値の高いこととして、評価されなければなりません。
 
■「一覧表にないことを検証するにはどうすればよいか?」
については、
また別の機会に述べたいと思います。
 
患者サービス研究所では、
その最もシンプルな方法
「HIT-Bit」
をお勧めしています。
 

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■さまざまな研修の依頼をいただきます。

 

多くは、

「管理職研修を考えている。費用はどれくらいか?」

「接遇研修をすることになっている。費用を教えて欲しい」

というお問い合わせ。

 

これは、コンサルタントがどんな反応を示すのか、を

確認するには、良い方法かもしれません。

 

というのも、

「研修の契約が取れれば良い」

と、病院のことを真剣に考えていない業者ならば、

金額を答えてくることで、

それがわかるからです。

 

中には、

「受講者は何名くらいでしょうか?」

と聞いてくる業者もあります。

 

いわゆる接遇マナー研修であれば、

お辞儀や姿勢をやってみて身につけるので、

全員の状況をきちんと指導するためには、

インストラクターは複数名必要になることから、

費用の見積もりのために、人数を聞く、

ということもあります。

 

しかし、中には、

そんなことは行なわず、講演するだけなのに、

どさくさまぎれに、

「人数が多ければ、費用も高くなります」

という業者もいます。

 

■すでに、ここまででみなさんも

「コンサルタントが確認するのって、そこか?」

と、お気づきのことと思います。


このように、

契約が取れれば良い業者は、

内容について聞いてくることはありません。

 

本当に病院にとって意味のある研修を提供しようとするコンサルタントならば、

まず病院課題がどこにあるのか?をお聞きするものです。

 

さらに、どのように変えてゆきたいのか?のゴール像を確認します。

 

その上で、現在地からゴールまで、前進するためには、

どんな研修が良いのか?を相談することになります。

 

そこで、絶対に欠かせない要件を組み込んだ場合、

どんな研修になり、費用がいくらになるのかが、

決まってくるのではないでしょうか。

 

それはつまり、

「費用は安いに越したことはありませんが、

絶対に欠かせない要件を組み込まなかった場合には、

ねらい通りの効果が上がる研修にはなりません。

どうしますか?」

という選択肢を示す、ということでもあります。


時には、

「いま必要なのは研修ではありません」

と、提言することすらあるでしょう。

 

■さて、すでにお分かりの通り、

いくら、患者さんが診察室に入るなり

「治療費がいくらかかるでしょうか?」

と聞いたからと言って、

本当に患者さんを治そうとする医師であれば、

問診も検査もせずに、

「いくらかかりますよ」

とは言わない、というのと同じことです。

 

いまの症状や、

これまでの違和感や心当たりを聞き、

どんな風に治したいのかを確認した上で、

治療方針が決まり、

初めて概算費用が提示できるのではないでしょうか。

 

どうしても事情があれば、

「この治療であれば、こうしたマイナス面もあります。

その治療であれば、そうしたマイナス面もあります。

どうしますか?」

と、インフォームド・コンセントを行なうということになります。

 

コンサルタントの場合、

そうした、当り前のインフォームド・コンセントを踏まえない者が、

いかに多いことでしょうか。

 

■そして、今回の主題です。

 

研修はゴールではありません。

 

時々、研修が終わって、

「無事終わってよかったです」

と自分の役割を果たして、すっかり用事が済んだと見えて、

温泉に肩までつかったような様子になっている研修ご担当者がいますが、

これでは、研修の効果はありません。

 

研修はショーではなく、

病院組織がよりよく変わるために、費用と時間と労力をかけて開催されるものでなければなりません。

 

ならば、研修後こそが、肝心なのではないでしょうか?

 

中には、

「それはわかっているんだけれど、研修の効果はなかなか持続しない」

とお嘆きの声も多々お聞きします。

 

「みんなで意識しましょう」

はもちろん、風化します。

 

「みんなの責任は無責任」と言われる通りです。

 

したがって、研修を行なう場合には、

「研修後に、誰が、いつ、なにをするのか?」

を設計しておくことが必要ということです。

 

研修の翌日から、各部署で、管理職が、

決まった時間に、部下職員に対して、リマインドする、

とか、

部下職員から意見を聞く、

という風に、誰かがプロモートしなければ、風化するのは当たり前でしょう。

 

■さらに言えば、研修前にどんな準備をして臨むかが、

研修の効果を大きく左右します。

 

「お知らせが来たので、受講しに来ました」

という職員が、研修会に出て見て、にわかに積極的に学ぶでしょうか?

 

「忙しいのに、なぜ研修なんだ」

と不満を抱きながら来た職員にいたっては、どんなに良い話も届かないどころか、

研修担当者や病院への不満を増長することにしかなりません。

 

極端に言えば、職員の多くが

「そのテーマ、ぜひ聞いてみたい!」

「なんとか課題解決の手がかりが欲しい」

と、渇望して受講したならば、

その研修をあますところなく吸収し、現場に戻っても大いに実践することでしょう。

 

そうなれば、

「よく有益な研修を企画してくれた」

と、研修ご担当者には、心から感謝することでしょう。

 

そうなるためには、

研修を行なう前の、勉強会や、会議、プレ研修などを催した方が、良いということです。

 

理想を言えば、そんな

事前の勉強会や会議、プレ研修などを通して、職員の問題意識が高まり、

みずからコンサルタントを探してきて、

みずから主催するようになるように導ければ良いでしょう。

 

■研修とは、

担当者が講師を手配し、日時と場所を設定して告知をし、講演をさせるものではなく、

職員が問題意識を持ち、みずから内容をリクエストするなどして作るものでなければなりません。

 

少なくとも、

「実は、職員みずから研修を構成して開催して欲しいんだよ」

とアナウンスすることからでも、

路線変更を始められることをお勧めします。

 

そのためには、

まず、そうした研修の在り方を説明してくれるコンサルタントを選ばれることをお勧めします。

 
 

■「同じことを話しても、

頑張って動いてくれる職員もいるが、

動いてくれない職員もいる」

 

「待遇を良くすれば頑張る職員もいれば、

待遇では動かない職員もいる」

 

「得意なことをさせれば、やりがいを感じるタイプもいるので、

得意なことを与えようとしているが、

得意なことをやらせても、それ以上に積極的にならない職員もいる」

 

「テーマによって、とても熱中して取り組むこともあれば、

関心がないことにはさっぱりやらない職員もいる」

 

……こんな話には枚挙にいとまがありませんが、

さりとて、

「人の価値観は人それぞれなので、

部下にあったアプローチが必要だ」

などと考えていては、組織が成り立たないことは、

みなさんもお気づきでしょう。

 

そんなみなさんに、コンサルタント会社が、

「人間は5つのタイプに分類されます。

5つのタイプごとに異なるアプローチをすれば、

すべて解決です!」

といったコンサルティングを持ち込むことがあります。

 

研修で、タイプ診断をすると、

みんなキャッキャキャッキャと楽しくやっていますが、

翌月には、

「誰がどのタイプだったやら」

「自分がどのタイプだったのか」

「そのタイプにはどう対応すればよかったのか」

すっかり忘れている、というのが関の山です。

 

考えてみれば、人をタイプ分けしようとすれば、

ベテランだから

平成生まれだから

男性だから

体育会系だから

などなど、きりがありません。

 

人の数だけタイプがあるのですから、

こんなことをしていては、組織づくりなどできないことに

気づかれることでしょう。

 

■そこで重要なのは、

そうした表層的なカテゴライズの視点ではなく、

その逆で、

人間の本質を見抜く視点です。

 

つまり、どんな人にも当てはまる傾向こそが、

実効性があり、

人間の本質へのアプローチであるほど、

心の奥にまで響く施策となるということです。

 

では、

人間はなぜ、やったりやらなかったりするのでしょうか?

 

それはズバリ、

そもそも、

「人間には、二元心理構造がある」

からです。

 

わたしたちには、

頑張って働きかなければ、という前向きな心理もあり、

そこまで頑張るより楽をしたい、という後ろ向きな心理も、

同時に持っていて、

その間で、時々刻々、揺れ動きながら生きているのです。

 

また、わたしたちには、

自分のことをわかって欲しい、という心理もあり、

しかし人と交わることが煩わしい、という心理も、

同時に持っています。

 

さらには、

痩せたい、という心理と、

でも食べたい、という心理を同時にもっていることでしょう。

 

あの人とは別れた方が良い、という心理と、

でも別れたくない、という心理が同時にあるでしょう。

 

こうしてみると、

そもそもわたしたち人間は、

「相反する2つ心理を同時に持っている生き物」

なのだということがわかるでしょう。

 

なので、

やったりやらなかったり、

テーマによって頑張ったり頑張らなかったり、

自発的だったり依存的だったり、

当事者的だったり無責任だったり、と

いちいち不快に思い悩む必要はなく、

むしろ、

矛盾だらけなのだということには、何の不思議もない、

ということがわかります。

 

したがって、組織を動かす場合には、

「なぜだろう?」

「おかしいじゃないか」

「身勝手だ」

と嘆く必要はなく、

「そういうものなのだ」

と、そうした人間の心理構造を踏まえて対処を講じる方が、

実効性があり、

また精神衛生上も好ましいはずです。

 

■そして、組織において踏まえておくと良いのは、

特に、以下の二元心理構造です。

 

①人は、わかって欲しい心理と、

自己開示して傷つくのが嫌・嫌われるのが嫌という心理が

同時にある、ということです。

 

また、

②人は、自分のことを吐き出して聞いてもらいたいが、

本当に判ってもらうべき人にきちんと伝えるような面倒なことは嫌い、という心理が

同時にある、ということです。

 

こうした二元心理構造があるため、

部下職員を放っておくと、

「自己開示するのが恐い」

「人に伝えるのが面倒」

という心理ばかりが働き、

周囲とのコミュニケーションを取らなくなってしまう傾向があります。

 

蛸壺化し、独善化してしまう、という傾向です。

 

周囲とのコミュニケーションに消極的になると、

外界や周囲がわからなくなるので、

ひとり不安や苦悩、不満を抱え続けたり、

自分は正しいという意識から、

周囲との摩擦が起き、

相談できる相手がいなくなるので孤独になって、

他責発想に陥ってしまいがちです。

 

結局、自分自身が不幸になり、

挙げ句の果てに、心を病んだり、職場を辞めたりしてしまうことにもつながるのです。

 

■みなさんからすれば、

そうなることは珍しくないうえ、

「職員は子供ではないのだから、

自分で自分をコントロールして、

そうならないようにするのが社会人だ」

と言いたいところでしょう。

 

大人相手にみだりに介入してはならず、

本人の選択を尊重するべき、という考え方もあるでしょう。

 

しかし、そうして放っておいても、

二元心理のうちの、前向きな心理だけを活かし、

賢い選択だけをしてくれる、ということは、

残念ながら、人間にはありません。

 

日頃つねに迷い、揺れている自分の心を見れば

それは明らかでしょう。

 

■そこで、経営者・上層部・管理職は、

その逆に、

部下職員がなんでも話せる環境を作って、

壺の中から誘い出し、

自分の思いを吐き出せるようにしてやる必要があります。

 

そうして、周囲とわかり合うと、

部下職員は、

外界や周囲の様子がわかり、

物事の因果関係が見えてくるので、

自分自身で、さまざまに先手を打つことができるようになります。

 

人間関係が円滑になり、

自分自身も、安心でき、納得でき、満足感が高まります。

 

みずから選択することで、自律発想となります。

 

みずから選択することで様々なことが好転するという前提で考えられるようになると、

未来に希望を持てるので、幸福になります。

 

また、周囲から承認されていれば、精神衛生上も健全で、

こんなに自分を出せる場はありませんから、

やりがいと誇りを持って、活き活きと働ける職場となります。

 

 

■経営者・上層部・管理職の方々は、

この二元心理構造を知っておき

前向きな心理の方を助長することによって、

組織を、前向きで、生産的・建設的な体質へと導かなければなりません。

 

これまでは、

「職員は大人なんだから」

と、尊重していたため、後ろ向きな心理までもが守られてきました。

 

「個人の心理不介入」

の時代だったのです。

 

その証拠に、

「やりがいや誇りは自分で見つけるものだ」

とまで言われていたものです。

 

これまでは、動いてくれない職員については

「どうする〜?」

と、困っても、文句を言ったり、

やたらと教育・研修を押し付けるばかりでした。

 

そんな環境ではメンタル疾患が生じるのも無理ありませんが、

そうなってから対策を講じている、というのが一般的でした。

 

これでは、結局、

組織も職員本人も不幸です。

 

■そこで、

これからは、尊重ばかりもしていられない、と

考えた方が良いでしょう。

 

人間の

「心理構造」

を踏まえて、生産的・建設的な方向へと導くことで、

組織を健全化し、

意図的に生産性を上げることが望まれています。

 

これからは、意図的に前向きな体質へと導くことで、

メンタル・ストレスを無くしてゆくこともできます。

 

■では、職員の心理構造に介入する、とは、どうすれば良いでしょうか?

 

それは、

定常的なコミュニケーションの機会を設けることによって、

職員間でなんでも言える関係性をつくることです。

 

職員を蛸壺から引き出し、

そこで表現された前向きな心理を、きちんと尊重し、

さらに促進する、

という介入が重要となります。

 

こうすれば、職員は、

どんどん意見を言い、

周囲と円滑に協力するので、

組織の生産性も向上し、職員の満足度も向上します。

 

■職員の心理に介入せず、頭ごなしに、

蛸壺の中の職員にノルマを押し付けてきたのが、

従来の一般的な組織体質です。

 

これからは、

職員を蛸壺から引き出し、物事の因果関係を見せましょう!

 

自分を俯瞰できた職員は、

みずから、良い方法を選ぶようになります。

 

それが、自律進化の組織体質です。

 

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■世間には、

医療機関向けに、
職員満足度調査を販売しているリサーチ業者が、多々あります。
 
しかし、
調査とは、言うまでもなく「訊く」ことであり、
訊かれた人は必ず、
「訊いたからには、答えてくれるんでしょ?」
と期待します。
 
つまり、
リサーチとは、行うこと自体が、
「病院としては、訊いたことには、誠実に対処しますよ」
という意思表示になるのです。
 
世間のリサーチ業者は、
このことをわかっていません。
 
そのため、
どんなことが起こるでしょうか?
 
■業者は、リサーチをもっともらしく価値のあるものに見せるため、
総花的に設問をつくります。
 
その結果、
「休みは希望通りにとれていますか?」
「待遇には納得していますか?」
「福利厚生は充実していますか?」
「寮は?」
「保育所は?」
と、希望を聞いたところで
にわかに改善してあげられないことを
わざわざ訊くということになっているケースがよくあります。
 
答えた職員からすれば、
「変えることができもしないことを
なぜ毎年訊くのか?」
と、不満や不信を抱くことになるばかりです。
 
また、待遇や施設設備を、
お金をかけて向上しても、
必ずしも職員のモチベーションが上がるわけではありません。
 
職員の退職理由の主なものが、
「人間関係」
だということは、改めて言うまでもなく、みなさんもご存知の通りでしょう。
 
ならば、
人間関係の課題を浮き彫りにするリサーチを行ない、
人間関係の課題を解消することこそが重要なはずです。
 
訊かなくても良いことを訊き、
職員に不満や不信をもたらすリサーチなど、
寝た子を起こすようなもので、
組織を不健康にするだけですから、してはならないのです。
 
■したがって、
リサーチをする場合に
もっとも重要なことは、
課題が明確になるようなリサーチを設計するということになるでしょう。
 
リサーチ業者の商売に振り回される必要はありません。
 
本当に組織を良くすることを考えるコンサルタントならば、
総花的なリサーチは決してしません。
 
むしろ、
そのリサーチを契機に、
組織改革が円滑に進むようにすることに
徹底してフォーカスしたリサーチを勧めることでしょう。
 
それは、
それぞれの病院にとって最適なリサーチを組み立てるため、
個別具体的な相談をすることになります。
 
商売としてしか考えていない業者は、
リサーチ後の病院には関心がないので、
できるだけ個別具体的な相談はしません。
 
■リサーチは
組織からの職員に対する意思表示であり、
期待に誠実に応じるべきコミュニケーションである、
という責任感をもったコンサルタントを選ぶことをお勧めします。
 
 

■多くの組織において、

「現場を活性化するためには、

管理職がどれだけ、部署を牽引しているか?

をチェックして評価することだ」

と、考えられているのないでしょうか?

 

しかし、管理職の役割は、

部下職員を活性化し、

部署の生産性を向上することであるはずです。

 

とすれば、なによりも、

管理職を評価するのは、

「部下が活性化したか?」

「部署の生産性が上がったか?」

でなければならないのではないでしょうか。

 

したがって、

実績は上げつつも、

存在感がない管理職ほど、優れている、と言えるでしょう。

 

■昭和の時代に培われた「指示命令体質」の文化では、

管理職が部署の代表でした。

 

特に昭和時代の前半は戦争があり、

後半にもそのカルチャーがまだまだ残っていて、

軍隊仕込みの統制を美徳とする企業も見受けられたものです。

 

つまり、

「指示されたことは必ずやり遂げよ」

「指示されていないこをするな」

という命令至上主義も珍しくありませんでした。

 

確かに、戦場にいる軍隊だったら、

いかなる見誤りも命に関わるからです。

 

ただし、命令そのものが誤っていれば、

もっと大きな損害をもたらすのも事実です。

 

第二次世界大戦の時には、

判断すべき人が終戦を決断できなかったために、

本土も各地が攻撃されて多くの民間人が命を失ったり、

まったく実効性のない特攻隊が編成され多くの若い命が無駄にされました。

 

これらが、「指示命令体質」の性質です。

 

■一方、

自律進化体質では、

本来、職員の視点と発想と行動がすべてです。

 

ただし、職員がそう思っていても、

やはり、上司が発言すれば、その言葉は重いものとなります。

 

重いとは、

1.指示命令の意味合いを持ってしまう

ので、高圧的な発言になってしまう、という意味もあります。

 

さらに、

2.責任を負わなくていい

ことになるので、部下職員が、易きに流されやすくなってしまう、という意味もあるのです。

 

つまり、

部下職員には、上司の発言に、つい従いたくなってしまう傾向があるということです。

 

上司の発言には、部下職員の依存傾向を助長してしまう作用があるのです。

 

したがって、あえて自律進化の組織体質を築きたいのであれば、

意識的に、

「上司が存在を消す」

ことが重要となるのです。

 

部下職員が、

「わからなければ上司」

「困ったら上司」

「クレームになったら上司」

と思っているようでは、いつまでも自律などしません。

 

■そこで、

「上司は透明になれ」

ということをお勧めします。

 

1.透明になった方が部下が依存しなくなります。

 

部下職員にとっては、毎日が初めてのおつかいですから、

自律的に考え行動できるようになるためには、

上司が透明になるのが最も効率的です。

 

2.透明になった方が部下と関係が良くなります。

 

部下は、上司の発言の中に、上司のバイアスを感じるほど、

「この上司によって自分の価値観が抑圧されている」

と感じるので、

上司に反発を覚え、上司部下の関係が悪くなります。

 

すると、ここぞという時にも言うことを聞かなくなってしまうのです。

 

このように、上司が存在感を消すほど、

部下職員は自律的になって、生産性が上がるばかりか、

上司と部下の関係も良好になるのです。

 

■では、

「どのようにすれば、上司が存在感を消すことができるのか?」

気になるでしょうか?

 

たしかに、

「上司があれこれ言っても部下たちは満足にできないのだから、

上司が存在を消したら、もっとできないのではないか」

と感じるかもしれません。

 

鶏と卵のように感じられるかもしれませんが、

部下職員が自律的になるのを待っていては、

永遠に、変わることはありません。

 

やはり、管理職・上司側が、まず変わることです。

 

ただし、「変わる」とは、

新しいことをするのではなく、

できる限り、管理職自身が抱えていたものを肩から降ろしてゆくということです。

 

■具体的に、

何をどう売れば良いか?」

については、また別の機会に述べたいと思います。

 
 

■もし、みなさんの上司が、

「部下とうまくコミュニケーションをとりたい」

と言っていたら、

「自分たちに向き合おうとしてくれているのだな」

と感じ、悪い気はしないでしょう。

 

しかし、

「そこで、コーチングを学んでいる」

とわかったら、

「そういうことか?」

と違和感を覚えるのではないでしょうか。

 

そして、上司がコーチング・スクールで

「なるほど、相手が話しやすくなるためには、

相手と呼吸や話のペースを合わせるペーシング大事なんだな」

とか

「なるほど、相手が無意識に親近感を覚えるためには、

相手の仕草を真似るミラーリングが効果的なんだな」

さらには、

「なるほど、相手が理解してくれる!と感じるためには、

相手の言葉をそのまま繰り返すバックトラッキングが良いんだな」

といったことを学んでいたら、

みなさんは、どう感じるでしょうか?

 

そんな上司に対して、

「話し方の問題じゃない」

と思うのではないでしょうか?

 

「わたしたち部下が、

あなたと気安く話せないのは、その時のあなたの態度のせいだ」

と思うことはないでしょう。

 

「わたしたち部下が、

あなたになら何でも打ちあけよう!と思わないのは、あなたの話し方のせいだ」

と思うこともないでしょう。

 

そもそも、

「話し方を変えれば、良い関係になるという発想で

わたしたちに向き合おうとするなんて、

横着すぎる」

そして、

「どんだけ〜〜〜(IKKO風)」

と、大きな声で言いたくなるのではないでしょうか?

 

そして、何よりも、

「そんな横着な了見の上司に、

大事なことを打ち明けて相談に乗ってもらおうなんて、

思わない」

ということになるのではないでしょうか。

 

上司がいくらコーチングのテクニックを学んでも、

部下との信頼関係が築かれることはありません。

 

■そもそも、コーチングは、

信頼関係を築くための手法ではありません。

 

むしろ、信頼関係があって、初めて効果的なコーチングが可能となるのです。

 

もし、部下が上司を信頼していなければ、

上司がいかにコーチングの技法を駆使しても、

部下の口からは、

本当の悩みが語られることはありません。

 

また、部下の口から、

本当の解決策が聞かれることはありません。

 

表面的な話題に終始してしまうので、

課題の明確化もないので、

本当に話し合うべきことが話し合われず、時間が無駄になってしまうだけです。

 

その逆に、部下が上司を信頼していれば、

上司がコーチングの技法を知らなくても、

上司には、全てを打ち明け、

一緒に考える中で、良い対策を打ち出し、

解決へ向かうことが可能となるでしょう。

 

■こうしてみれば、コーチングを学び、

小手先の対話のテクニックで

部下との関係を何とかよくしようというお手軽な発想こそ、

部下のとの関係を良くすることはない、とお気づきでしょう。

 

では、どうすれば、部下との良い関係をつくり、

部下が、

「この上司なら何でも打ち明けられる」

と思えるような、信頼関係を築くことができるのでしょうか?

 

それは、

試合のその場でテクニックを発揮することよりも、

試合までの長い期間で敵チームを徹底して研究して知り尽くす方が、

確実に勝利につながると判る通り、

 

部下との対話でテクニックを駆使しようとするよりも、

重要な対話に至る前の長い期間で部下が何でも話せるように振舞って見せることの方が、

確実に、良い関係につながるとお判りでしょう。

 

では、普段、どのように接すれば良いのでしょうか?

 

その答えは、極めてシンプルです。

 

つねに

「何でも言ってみて。

あなたが望むようにできるかできないかは、後で決めれば良いのだから」

と言い、

打ち明けられた思いを、できる限り理解し応援すれば良いのです。

 

常にそのようにし続けていれば、

部下は、上司のことを

「この上司は何でも聞いてくれる。そして、いつも応援してくれる存在」

として、体験を通して学習します。

 

なお、一人の部下との関係性を築くよりも、

自分の管轄する部署の部下全員との関係性を築きたいところでしょう。

 

そのためには、

部下一人ひとりを毎日捕まえては、

「何でも言ってみて」

と話しかけ続けるのは、現実的ではありません。

 

その作業も大変で無駄が多いばかりか、

部下の方にとっても負担になるだけです。

 

そこで、

1日5分、部署のメンバーを会って話す機会を設けることをお勧めします。

 

それが、

「HIT-Bit」

という手法です。

 

HIT-Bitについては、

現在、1Dayセミナーを実施しています。

 

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ぜひご参加ください。

 

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■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

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A5判、76ページ

1部800円となります。

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または、少人数で開催している

1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。

 

■ひところ、

コスモス経営という言葉が流行ったことがあります。

 

要するに、

「誰もが中心とも手足ともなり、

必要に応じて、変幻自在に動くことができる組織を目指しましょう」

という発想です。

 

そこに上下関係はなく、

その時々の必要に応じて、リーダーが決まり、

他がメンバーとなる、という柔軟な組織です。

 

最近でいうボトムアップ組織であり、自走組織です。

 

そんな組織像が提唱されて数十年経っていますが、

なぜ、なかなか、

そのような組織が実現できないのでしょうか?

 

■そこには、

職員同士の関係性の問題があります。

 

簡単に言えば、

「巻き込めない症候群」

です。

 

特に日本人に多いようですが、わたしたちには、

「周囲に迷惑をかけたくない」

「嫌われたくない」

という心理が強く働く性質があります。

 

よく言えば

「責任感が強い」

とも言えますが、

「わざわざ責任を負いたくないので、

周囲を巻き込みたくない」

という態度として現れるのです。

 

なので、

みんなが決めたことなら、

驚くほど素直に従う気になってしまうのではないでしょうか。

 

■発言には責任をともなうので、

発言もしたがらないのが、私たちです。

 

研修の最後に進行係の方が、

「なにか、質問はありますか?」

と訊くと、

大抵の場合、手をあげる人は、いません。

 

自分の胸に手を当てて考えてみても、

おそらく、

「自分の質問でみんなの時間を奪うのは、気がひける」

という心理が働いているのではないでしょうか?

 

その証拠に、

「何か質問はありますか?

と問われた時には誰も手を上げないにも関わらず、

「ご質問がないようですが、

時間がありますので、では、わたしから指名しましょう。

最前列の、そちらの方、いかがでしょう?」

と当ててみると、

スックと立ち上がり、

「先ほどからどうもスッキリしないのは、前半で映示されたグラフなのですが〜〜」

と、スラスラを質問をし出す、ということがよくあります。

 

「質問あるんかーい!」

と、毎回思わず叫んでしまいますが(心の中でネ)、

 

なぜ、こんな風になるのかというと、

受講者の方は、

「わたしがこの時間をもらったのではない。

講師がわたしを当てたのだから、

この時間をこのように使っているのは講師だ」

つまり、

「この時間をこのように使っている責任は、講師にある」

という状態だから、

気兼ねなく質問し始めるという心理構造なのでしょう。

 

■「発言には責任をともなう」

というのは、特に責められる、ということがなくても、

「みんな心の中で、わたしを責めているのではないか」

と、勝手に感じた責任によって気が重くなっている、ということが多々あります。

 

会議やカンファレンスで自分が発言したことに対して、

「あなたが言ったのだから、責任をとれ!」

とまで言われることはありませんが、

 

「あの人が言った通りにやったのにうまくいかなかった、と囁かれるのは心苦しい」

という自責の思いが強く働いているのではないでしょうか。

 

そんな忖度をしてしまうのが日本人の悪いクセ、とも言えます。

 

そんなわけで、

たまに、堂々と手を上げて質問をする人がいて、

「では、どうぞ」

と発言してもらうと、

「わたしは幼い頃に祖父母に育てられ、

いまは3番目の夫とその両親、弟夫婦と同居していて、

仕事は農業をしていましたが、

たいへんな借金を負うことになり、

数年前に資格を取ったものの・・・・、

そんな私でも、同じように考えてよいのでしょうか?」

などと、、

聞くからに、

「そんなレアケースを、みんなの時間を割いて、質問しますー?!」

という質問内容だったりするのは、

驚くべきことではなく、

むしろ、

忖度しない人だから手も上げるし、

自分の話題を展開しちゃうことができる、ということなのでしょう。

 

■いずれにしろ、

大抵の場合は、多くの職員は、

周囲に忖度してしまう結果、

「自分一人でできることしかしない」

という傾向に陥ってしまうのです。

 

本当は、職員同士が協力することで、

初めて実現できることはたくさんあります。

 

とくに、患者さんのために、して差し上げられることは

職員同士の協力があることで、

大いに増えます。

 

しかし、

多くの職員に、

そういうことにこそ、人を巻き込めない性質があり、

いわば

「巻き込めない症候群」

ともいうべき傾向があります。

 

こう考えると、

「迷惑をかけたくないのだから、仕方ないじゃないか」

と思うかも知れません。

 

そうして、周囲の同僚から力を借りることもしなければ、

力を貸すこともない、

各自が孤立化してしまう状況を、

「サイロエフェクト」

ということもあります。

 

力を合わせればとてつもない可能性が広がるにもかかわらず、「お互いに自分の責任を果たそう」

「周囲に迷惑をかけないようにしよう」

という意識が強くなるほど、

その逆へ向かってしまう、という状態です。

 

サイロエフェクトには、

借りもない代わりに貸しもなく、

各自が孤立するので、不安を一人で負わなければならず、

苦しくなってゆく、という面もあります。

 

自分たちも幸せにならず、

協力すれば患者さんのためにして差し上げられることもできないために患者さんも幸せにならず、

組織の生産性も上がらず、

誰にとっても良くない結果にしかならないのが、

サイロエフェクトです。

 

■では、どうすれば良いか?

 

たしかに、人を巻き込めば、

結果的に良い結果に至らず、

迷惑や負担をかけることになるかも知れません。

 

借りを作りたくなければ

貸しを作ることもできないでしょう。

 

みなさんは、ご自身の組織が、

一人一人がそれぞれのサイロに収まった組織にしたいでしょうか?

 

それとも、

お互いに気持ちよく協力し合い、チーム力を発揮する組織にしたいでしょうか?

 

もし、後者を目指すならば、

「巻き込みたくない症候群」

を卒業しなければなりません。

 

それは、

「職員同士が、お互いに借りも作るが貸しも作る」

「良くも悪くも巻き込む」

組織です。

 

■そうなるために必要なのは、

何よりも、

「チャレンジを美徳とする」

ということです。

 

第1に、何も言わず何もしないのが、最もよくない。

 

第2に、

「言ってみる」

「やってみる」

ことがあれば、たとえ良い結果が出なくても、評価される。

 

第3に、

その結果、良い成果に結びつけば、さらに評価される。

 

そんな組織の価値基準です。

 

その逆で、

「結果が出なければいけない」

「無駄なことならしてはならない」

という組織では、チャレンジが生まれることはありません。

 

まして、周囲を巻き込んでまでチャレンジすることなど、

とても責任を負えない、ということになってしまうからです。

 

■では、何から始めれば良いか?

 

まずは、

「言ってみる」

「やってみる」

を促すことです。

 

そして、

「言ってみた」

「やってみた」

ことを、きちんと検証して、評価することです。

 

ここで、

「そんな細かな情報が上がってくるかどうか」

「現場から、そんな報告が上がることは難しい」

と懸念する方も少なくないでしょう。

 

しかし、

そんな情報が現場から逐次上がってくるようでなければ、

そもそも、

「誰もが中心とも手足ともなり、

必要に応じて、変幻自在に動くことができる組織」

になど、なれるはずがありません。

 

そうした、現場からの大小様々な情報が

逐次上がってくるようにするシンプルな仕組みがあります。

 

それが、患者サービス研究所が提唱する

「HIT-Bit」

です。

 

■なので、HIT-Bitを始めると、

現場からは、

「言ってみた」

「やってみた」

という情報が日々、どんどん上がってくるようになります。

 

それを、きちんと検証して褒めたり、感謝や敬意をもって評価すれば、

その傾向はさらに加速してゆきます。

 

すると、

「周囲を巻き込んででも、やってみたい!」

という意見も上がるようになるのです。

 

こうなってこそ、組織のチーム力が活かされていると言えるのではないでしょうか。

 

HIT-Bitについては、

現在、1Dayセミナーを実施しています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

 

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■組織づくりが成功するかどうかは、

「管理職を活かせるかどうか」

にかかっていることは、ご存知でしょう。

 

つまり、管理職のミッションは、

業務マネジメントと組織マネジメントとの2つがあるということになります。

 

業務マネジメントとは、

担当する部署の業務が完遂されるようマネジメントすることです。

 

組織マネジメントとは、

部下職員が、病院が求めるような組織となるようマネジメントすることです。

 

さて、みなさんの現場では、この

「組織マネジメント」

をしているでしょうか?

 

■ここで、重要なのは、

「組織マネジメント」と「業務マネジメント」は、どちらを重要と考えているか?

ということです。

 

「どちらも同じくらい重要」

ということは許されません。

 

現場の職員にとっては、

身体も時間も限られていますから、

かならず、二者択一を迫られるからです。

 

実際、たとえば、終業時刻まであと5分という時に、

業務の再々点検をするのか?

スタッフの育成をするのか?

という選択をするということは、日常茶飯事だからです。

 

多くの組織では、

「そこは、現場で」

とお任せにしているので、

どちらを優先するかは、管理職次第となり、

一定しないので部下職員が不満を抱く、ということになる、という傾向があります。

 

あるいは、

つい「業務優先」になってしまうため、

振り返ってみれば、いつも業務優先になっており、

「組織マネジメントなどは、手付かずだった」

ということになっています。

 

というわけで、「業務マネジメントが大事か、組織マネジメントが大事か」という二者択一に対して、

経営者・上層部は、常に、

「どちらが優先」

と明示しておく必要があるということです。

 

そして、

「もちろん、業務が何より大事だから、業務マネジメントの方が重要」

と答える方がほとんどでしょう。

 

そして、実際に、

「業務ができているかどうか?」

だけを評価し、

報酬に反映するようにしているのではないでしょうか?

 

実は、これこそが、

組織マネジメントが行なわれない原因にほかなりません。

 

すなわち、

担当する部署の業務が完遂されていれば、

それ以上の成長が、できても・できなくても良い、ということになるので、

もし余力があっても

それは、業務の点検に差し向けられることになります。

 

その結果、

職員が成長し、

チームが体力をつけ、

組織の生産性が上がる、といったことにはならないのです。

 

■したがって、組織の経営者・上層部は、

職員が成長し、

チームが体力をつけ、

組織の生産性が上がるようにするためには、

「業務マネジメント以上に、組織マネジメントが大事だ」

という意思表示をする必要があります。

 

もちろん、宣言しただけでは、職員には伝わりません。

 

というのも、

現実に、

評価や報酬の対象となるのは、

「業務ができているかどうか」

だけであれば、

「経営者・上層部が、本気で組織マネジメントを求めている」とは感じられないからです。

 

組織マネジメントをせよと声高に言われているけれど、

結局、やらなくても不問なら、

やはり評価・報酬に関わる業務に力を注ぐことになるのは目に見えているでしょう。

 

公言するだけでないとすれば、

一体どうすればよいでしょうか?

 

もちろん、

「組織マネジメントができているかどうか?についても、

きちんと検証し、

評価・報酬に反映させる」

ことです。

 

そうなって初めて、みなさんの現場で働く管理職の方々も、

「どうやら、組織マネジメントを本当に求められている」

「部下職員が、病院が求めるような組織となるようマネジメントしなければならない」

と目が醒めるのです。

 

■しかし、

「理屈では、そうかもしれない。

しかし、評価・報酬に反映するのは・・・」

と、多くの方が躊躇することでしょう。

 

というのも、

「組織マネジメントがどこまでできているのか?」

を測定できなければ、評価はできないからです。

 

そして、これまで、

「組織マネジメントがどれだけできているのか?」

を測定することはできないと考えられてきました。

 

患者サービス研究所が提唱する

「HIT-Bit」

によれば、

職場がどれだけ風通しが良くなったか、

スタッフのモチベーションがどれだけ上がったか、

さらには、自律進化する組織体質になったか、

について、客観的な数値によって定量評価できるようになっています。

 

客観的な数値で定量評価できるので、

管理職同士を比較して公平に評価することが可能となります。

 

また、定量評価できるので、

昨年と今年、今年と来年を比較して、

水準に応じて評価をさらに上げてゆくことも可能となります。

 

客観的な事実を元に定量評価するので、

その内容を公開すれば、

病院内で、どの部署においてどんな成長が生まれているかを

全職員で共有できるので、

病院が

「こんな組織を作りたい」

と思っていることが明確に伝わります。

 

また、病院が、

「管理職に対しては、

部下職員が、病院が求めるような組織となるようマネジメントすること」

を、本気で求めているのだ、ということが、明確になります。

 

このようにして初めて、

管理職にとって、

「組織マネジメントが、本気で求められている大きなミッションなのだ」

と理解できるはずです。

 

■なお、

「組織マネジメントを優先したら、業務がおろそかになるのではないか?」

と懸念する人がいますが、それはありません。

 

組織マネジメントとは、

「より生産性の高い組織へと、部署を育てること」

なので、

組織マネジメントを進めるということは、

業務マネジメントが含まれているどころか、

おのずと、業務の制度や効率が向上することでもあるからです。

 

■みなさんの現場で、

「業務マネジメントよりも、組織マネジメントが重要だ」

と宣言できるでしょうか?

 

また、組織マネジメントがどれだけできているか?を、

客観的な数値で定量評価して、

評価と報酬に反映することに踏み切れるでしょうか?

 

それをしなければ、いつまでも、

「組織マネジメントは、できればやって欲しい」

という願いの域を出ないので、

業務マネジメントに終始する組織から脱却することはできません。

 

■職員は、経営者・上層部が、本気なのかどうか?だけを見ています。

 

組織マネジメントを、やるか? やらないか?

それだけです。

 

なお、

HIT-Bitについては、

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■ときどき、

「来月は接遇強化月間なんです」

という話を聞くことがあります。

 

職員の意識を高めたいという気持ちは、わからなくもありません。

 

しかし、

レストランで

「来月は美味しく作る月間です」

と聞いたことがあるでしょうか?

 

美味しく作ろうと、いつも思っていて欲しいものです。

 

パイロットが

「来月は安全に操縦する月間です」

と言っていたらどう思うでしょうか?

 

安全に運行しようという意識を

片時も忘れずに業務に従事して欲しいものです。

 

さらには、

警察が

「春の交通安全運動週間です」

という時には、

街中各所で、物陰にパトカーが停まったり、やたらと自転車に乗っている人が声をかけられる、ということになります。

 

事犯を挙げることに血道をあげるのではなく、

普段から、予防に尽力してもらいたいものです。

 

つまり、

必要なことなら強化されなくても

普段からしなければならない、ということでしょう。

 

■では、

接遇意識は、常に必要なことなのか?

と疑問に思うでしょう。

 

実は、接遇意識は、

結果的に高まるならば意味がありますが、

「接遇を良くしよう」

という意識は不要です。

 

それよりも、職員の方々が、

普段から

「何かもっとできることはないか」

という意識を持っていることが大切です。

 

その意識が、

業務の効率や精度に向いた時には業務改善が生まれ、

リスクや違和感に向いた時には医療安全が向上し、

患者さんやご家族に向いた時には、心に寄り添ったあたたかい接遇が、

結果的に生まれるのです。

 

逆に、

何かもっとできることはないか」

という意識がない現場に、

「もっと接遇を」

と呼びかければ、

不満不平が噴出したり、

言外のフラストレーションがモチベーションを下げたり、

呼びかけた側との関係性が悪くなったりするだけでしょう。

 

■そもそも、接遇は花です。

 

蕾にだけ風や光や水を与えても、

その花だけは咲くかもしれませんが、

くたびれた花の後には、

実もつかないかもしれません。

 

本来、樹木は、

力強く根を張り、

幹が太くなり、

枝がのびのびと

葉がゆたかに生い茂り、

樹そのものが元気に育てば、

初めて生き生きとした花が咲きこぼれ、

そんな花からは、大きな実がなるのです。

 

樹木を元気にすることなく、

蕾にだけ手を加えて花を咲かせるのはドーピングでしかなく、

必ず、副作用や後遺症をもたらすことになり、

収益にもつながらないことでしょう。

 

同じように、

元気のない組織に接遇だけ強化するのは、

元気のない樹木に綺麗な花を咲かせようとしていることなので、

現場からは不満や不信の声が上がり、

モチベーションが下がって、

離職や生産性の低下を招くことになります。

 

接遇を向上したいのであれば、

職員のモチベーションを上げ、

職員がつねに

「もっとできることはないか?」

と考え、話し合い、目を輝かせて

みずから進化する組織体質にすることです。

 

そうなれば、

おのずとあたたかい、他の現場にない接遇が生まれるようになります。

 

元気な樹木には、

育てている人が気づかないようなところにも

たくさんの花を咲かせてくれるのと同じように、

元気な組織には、

経営者・上層部が気づかないような場でも、

たくさんの心温まる瞬間が生まれるのです。

 

■身体の傷はやがて治る様子がわかりますが、

心の傷を治すのは難しい、と言われます。

 

組織においては、

職員のやる気や組織との関係性といった心の不具合は、

簡単には改善しません。

 

ドーピングをして、無為に負担をかけるのではなく、

組織全体を元気にすることを考えることをお勧めします。