■組織体質を変える場合、トップは最初に何をするべきでしょうか?
- 現在の組織体質の問題点を明確にする
- 現在の組織体質についてスタッフに話し合わせる
- さまざまな組織論を学ぶ
- 新たに目指したい組織の在り方を理念にして告知する
- 新たに目指したい世界観を明確にして体得する
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■組織体質を変えるということは、
組織文化・組織風土を変えるということなので、
言い換えれば、
「世界観を変える」
というイメージでとらえる方が良いでしょう。
文化が変わるのは、
日本語で話すのが当り前の日常を
英語で話すことが当り前の日常に変わるような
ものとも言えるからです。
いま一般的な指示命令体質を
自律進化体質へと変えるのも、
それくらいの世界観の変化だということです。
しかし、
わたしたちには、
驚くほど、指示命令体質がしみついています。
それは、
これでもか?と感じるほどです。
変える方法はシンプルで簡単ですが、
「最も重要な部分を180度変える」
ということだからです。
■ただし、
本当に自律進化体質を理解されている方々は、
新しい自律進化体質の世界観を聞いて、
まったく驚きません。
自律進化体質の世界界を知っている方々が
互いに話したときには、
「それはそうなりますよね」
「そうすれば、こんな反応がありますよね」
「その場合には、こんな展開になりますよね」
と、
あたかもかつて
自律進化体質の同じ職場で働いていたことが
あったかのように、
意見が一致する傾向があります。
それは、
自律進化体質の組織文化を究めれば、
おそらく
論理必然的に、
一つの答えに辿り着くからでしょう。
■そこで、
いま世間で一般的な指示命令体質と
自律進化体質の
ギャップを示してみましょう。
たとえば、
人事評価制度について、
「新たに評価基準を策定する」
ことになったとします。
●一般的には、
指示命令体質が基本的な思考となっているので
「策定委員会を設けて、そこで決める」
という発想が自然でしょう。
(1)○自律進化組織では、
「密室で決めることに抵抗を感じる」
ものですが、
反対に
「大事なことは密室で決める」
ということに違和感を覚えないとすれば、
それは指示命令体質です。
●その反面、一般的には
密室の委員会で策定しようとすれば、
「どんなに頑張って策定しても、
現場から不満の声が上がるのが憂鬱」
ということになるでしょう。
(2)○自律進化組織では、
「なにごとも密室で決めれば、
現場から不満が上がるのは当然。
なので、
議論のプロセスも結果も、
すべてオープンにすれば良いだけ」
と、論理必然的に考えます。
●すると、一般的には、
「そんなことをしたら、
もっと意見が上がって厄介なことになる」
と心配するでしょう。
「オープンにして、
だれがどんな発言をしたかが判ると、
批判が起こりかねない。
それが恐くて、
委員が意見を言えなくなってしまう」
ということも、
ごく自然に懸念される傾向があります。
(3)○自律進化組織では、
「オープンにすれば、
さまざまな意見が飛び込んでくるのは当然。
なので、意見がある人には、
『ではどうぞ参加してご一緒に話し合いましょう』
と呼びかけて
巻き込めば良いだけ、ということになります。
自律進化体質では、
そもそも、
「大事なことは委員会が密室で決める」
という発想はないので、当然です。
●一般的には、
「そんなことをしたら、
主張する声が大きい人に有利になってしまうのではないか?」
と懸念されるでしょう。
それは、
「密室で決めてゆく」
という指示命令組織の世界観にいるからです。
(4)○反対に、
「なにごともオープンにする」
という自律進化組織の世界観にいれば、
そもそもオープンにしているのですから、
声の大きな人の主張に疑義や問題があれば、
ただちに、
その他のみんなから意見が飛び込んできて、
是正されることになります。
●一般的には、
「そんなことになったら
収拾がつかなくなるのではないか?」
という心配することでしょう。
(5)○そもそも、
トップや管理職が
「収拾がつかなくなったらどうしよう」
と心配することがありません。
なぜなら、
自律進化組織とは、
自治組織ですから、
「収拾がつかなくなって困るのは自分たちだ」
と理解しています。
収取がつかないことを
上層部や誰かのせいにすることはないのです。
したがって、
上層部が
「収拾がつかなくなったらどうしよう」
と悩むこと自体が
自律進化組織においては、
「過保護」
というほかありません。
●一般的には、
「収拾がつかないじゃないか」
と現場のスタッフが
起こり出したり、
上層部に不満を向けたりする、
というイメージが浮かぶかもしれません。
これも、
「大事なことは上が決めて、下は従う」
という指示命令体質が染み付いているからこそ、
「ちゃんと決まらないのは上のせい」
という他責発想になってしまう
結果なのです。
(6)○自律進化組織では、
・なにごともオープンにし、
・参加も意見も自由にし、
・自分たちで決められるからこそ、
・他責発想ではなく自律発想となる
・・・ということです。
なので、
納得がゆくまで話し合いつつ、
自分たちが無用に困らない様に
妥結するところまで、
人任せにせず、
自分たちで進めてゆくことになるでしょう。
これが自律進化組織の世界観です。
■この
一般的な指示命令組織と、
自律進化組織の、
ギャップのやりとりをご覧になって
お判りのことと思います。
●が、指示命令組織の世界観、
○が、自律進化組織の世界観です。
わたしたちの中にも、
意外に、
●の指示命令体質の世界観からくる思考や言葉が、
自然に息づいていることが
感じられたのではないでしょうか?
一方、
自律進化組織の文化を理解する方々は、
○の自律進化体質の世界観からくる
思考や言葉が、
ごく自然に、
頭に次々と浮かんだことと思います。
■自律進化組織を創りたいならば、
まず、わたしたち自身が、
○の自律進化組織の世界観が当り前という感覚に
なることが大事です。
したがって、冒頭のクイズ
「組織体質を変える場合、トップは最初に何をするべきか?」
については、
[1]の「現在の組織体質の問題点を明確にする」
[2]の「現在の組織体質についてスタッフに話し合わせる」
[3]の「さまざまな組織論を学ぶ」
[4]の「新たに目指したい組織の在り方を理念にして告知する」
は、いずれも当りません。
最初にしなければならないのは、
なによりも
[5]の「新たに目指したい世界観を明確にして体得する」
ことに他なりません。
どんな場面でも、
「自分の目指す世界観では、当然、こうなる」
と、
トップが明確な組織文化を、
持っていることが必要です。
トップが、
世界観がグラグラしていては、
組織はもっとグラグラしてしまうことは、
言うまでもないでしょう。
そのように世界観を切り替えるには、
日々、リマインドしてくれる仕組みが必要です。
そのための最もシンプルな方法が、
1日5分のコミュニケーション・モデル
『HIT-Bit®︎』
です。
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