ちょっと書くべきことの順番が前後しますが
うちの多摩地区も急激に温度が下がってきました。
SNSなどで、「寒いのでヒーター付けました」とよく拝見しますが
鳥さん達はやはり寒そうなので。
「ヒーターを付けました」の結果が
①鳥さんがヒーターの上に乗っかっている場合
ヒーターの温度が元々足りていません。
周囲の温度が低いなどの理由で、ヒーターに直接触れないと暖がとれない状態です。
(接触部分が熱いのみで、吸う空気は冷たいです)
こうなってしまうと、脚の低温火傷などの危険性があります。
この場合は、ヒーターを大きくする、ケージの防寒カバーを強化する、そもそもの室温を上げる、
などの対策が必要です。
鳥さんの保温は
「鳥さんの生活空間を必要な温度にする事」です。
ヒーターが付いていても、物理的に空間の温度が保たれていなければ意味がありません。
ヒーターがついているかどうかでは無く、実際の空間温度が足りているかがポイントです。
繰り返しますが、ヒーターの表面が暖かいのでは足りず、ケージ内が暖かくなっているか、が必要です。
②鳥さんがヒーターにくっついている場合
これでもやはり温度不足です。
昼間の状態でこの位置にいるということは、やはり若干ですが温度が足りていません。
昼間は、夜間に比べて外気温も高く、室内では人の生活によって室温は高いまま保たれ、エアコンの設定温度が低くても室内の空気はまわりますので極端に下がるという事はありません。
人の生活からくる熱源は、照明の発熱、テレビやPCなどからの熱、台所で火を使う事による熱、その他もろもろ。
これが夜(人の就寝後)になると、これら全ての熱源が止まります。
また、人が寝静まることによって室内の空気の動きも止まり、建物(室内)へ侵入する冷気(外気)は床を這って室内に広がって行きます。
例えば、ケージが床置きで飼い主さんがベッドで就寝している場合、飼い主さんの高さに比べて床位置では約2℃位下がる場合もあります。
外からの冷気の侵入は、
①窓のアルミサッシの枠の下側
②台所の換気扇
③お風呂場からの冷気
④玄関、(ドア、郵便受けなど)
この辺りは、冬場は結露で悩まされる個所もありますが、
「結露する場所は温度が低い」という認識で構いません。
上の写真では、鳥さんはヒーター近くに寄っていますが、明け方など最も温度が低い時間帯でこの位置であればなんとかギリギリかな?と言う感じです。
ただし、それは就寝時間中に寒くて鳥さんが移動する事がある、という事になります。
③鳥さんがヒーターから離れている場合
これが正解です。
空間の温度が鳥さんにとって必要十分な状態になっていますので、そもそもヒーターに近づく理由がありません。
この位置からヒーターに向かって、徐々に温度は髙くなっていますので鳥さんが自分で最適な温度の場所を選んでくれて、そこで過ごしてくれます。
では、どの位のヒーターを付ければよいのか?
という事ですが、おおよそ
20サイズ = 20W
30サイズ = 30W
45サイズ = 40W
この位のヒーターに、十分な保温性のあるカバーを掛ける事によってある程度の温度(※)を保つことが出来ます。
温度(※)=ケージの温度は室温+○℃になっている。と考えます。
よって、室温が下がった場合は当然ケージの温度も下がります。
これは、就寝時には厚手のカバーなどを使う事によって、ある程度は防ぐことが出来ます。
保温カバーとしてテーブルクロス用のビニールシートを使われている方も多いと思いますが、これは
薄手の物 : 断熱性が低い
厚手の物 : 断熱性が高い となっています。
これは、タオルなどをイメージしてください。
薄い"ふきん"と、フリースのひざ掛け、どちらが暖かいですか?
ヒーターを買ってきて、さて付けようと思って、ケージの中、外どちらがいいの?
という事は、
我が家では全て外掛けしています。
これは、ケージ内の広さと安全性を上げる為です。
外にヒーター付けて、タオルかけて、ヒーターと接触させたくない場合は、
こうやって
お料理用の網などをケージに結束バンドで止めて、屋根の面積を増やします。
で、
こうすればヒーターとの接触はありません。
昼間の暖かい時間を基準にヒーターの大きさを決めてしまうと、明け方の最も冷え込む時間の温度が足りません。
何等の方法で保温カバーをかける+大きいヒーターをサーモスタットで調整します。
ヒーター点けっぱなしで40℃程度まで上げれる状態で、サーモのぶつ切り駆動で温度を調整するのが理想です。
人は衣服によって急激な温度変化に対応出来ますが、
鳥さんは達はそうはいきません。
ぜひ暖かくしてお過ごしください。




