採点図鑑開発日記 その18 『ダメージ計算ツールの中身』 | ポコダン モンスター採点図鑑

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ポコロンダンジョンズに登場するモンスターは数多く存在します。その中でも限界突破が可能な星7のキャラを中心として評価、解説していきます。記事内各項目の見方などについては『テーマ』→『はじめに』よりご確認ください。

 さあ、今日は10周年。記念の日にすることなのかは分からないけど、今回は先日公開した計算ツール開発とダメージ計算式の話。苦手な人はとことん苦手な数字てんこ盛りタイムです。


 また、これらを知らなくてもツールを使う上で問題はなく、おまけに説明内容は多岐にわたるためかなり長いです。以上を踏まえてお付き合いください。


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 ダメージ計算ツールを作成するにあたり、改めて旧来の式を見直すことになりました。

 というのも、私が長年使っていた計算式はほぼ独自算出したものなうえ、要素が判明する度にちょこちょこ後付けしツギハギしていったものなので、なんだか歪なところがありました。

 しかも完成させたのがもう7年前。今はない要素が多すぎるのです。その後追加され効果が判明している要素をまとめ直し、必要に応じて再計測し、一つの式として練り直そうというところからスタートしました。


 ブレポコの存在は式作成のうえで本当に助けになりました。スタミナ0、様々なギミック、リセットアイテムにより補正量設定も自由自在。敵も硬いから少々のことでは勝手に倒れたりもしない。作業期間とブレポコ期間が重なっていて本当に良かった。


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 ということで本題。今回のツールに採用してる新しい計算式。といっても並べ替えと整理を繰り返した部分が大きいのですが、簡単にまとめるとこう。なお、この式は物理、CSも計算可能です。



 うーん、簡単になったね…。とはいえ、この攻撃力、防御力の場所はそれぞれ次のように展開されます。



 さあ怪しくなってきました。特に赤いやつ。

 じゃあとりあえず、分かりやすい後半部分から行きましょう。青枠の中から。

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 敵の防御力に関しては、今回大きく見直しました。それが、今まで防御力として扱ってきた数字を4倍したものが本来の防御力である、という考え方。もちろん確証はありません。なぜなら防御力の固定値減算効果が今のところ無いから。確かめようがないんですね。

 しかしこれ、いくつかの面でそうだろうなと思わせるところがあります。たとえば、

・プレイヤーが受ける、被ダメージ側の計算においては防御力÷4が用いられている。
・現状判明している、あるいはよく登場する数値(875、1250など)は4倍するとキリが良くなる(ヤドリデ10万、キャスター100万になるのもそう)。

 とか。自然界の数値や法則を計測して探っていくのではなく、人為的に定めた数値を読み解くのですから、その数値にする合理性…というか分かりやすさ重視の側面は必ずあるはず。1875より3500、こいつは硬いから10万、100万と桁を増やす。こちらの方がよほど人間が取りやすい数値だろうと判断しました。

 4倍換算したものを最後に4で割ってるため、今のところ計算上で以前と変わるところは特にありません。そのうち防御力逆算ツールかなにか作るかもしれませんが、普段ツールを使うときは0扱いで良いと思います。キャスター貫通可能か確かめたいとかならともかく。

 防御力補正欄には(1+補正値)が入ります。防御力ダウンが-0.5、防御力大ダウンが-0.8、アップなら倍率によってプラス修正。このあたりはシンプルかつ以前のままです。強いて言えば大ダウンの補正をしっかり登録したくらい。

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 さて、では問題となる式の前半部分。まずは赤枠から。改めてこちら。

 各々のワードについてみていきます。
基礎攻撃力 
→基本的には三択。
①モンスターの攻撃力+限定ソウル(0~300)+詠唱レベル補正(本の基礎攻撃力×詠唱レベル×0.035)
②超極大(33000)、極大(25000)、特大(18000)、大(12000)、中(7000)、小(3000)から選択
③ポコロン吸収数

 ②に関しては式の統一性(÷2を使う)のため、以前の数値の倍になっています。最終的な計算結果は変わりません。

攻撃倍率
基本は1。倍率CS、倍率ダメージなど攻撃力の○倍とあればその数値そのままです。

加算補正合計
→様々な補正を合計した値です。基礎値は1。ここに含まれる要素とその算出方法は以下の通り。
 ・属性相性補正:有利1、対等0、不利-0.5
 ・チェイン数補正:1×チェイン倍率×チェイン数×0.1(チェイン数の最大値は15)
 ・コンボ数補正:1×コンボ倍率×(コンボ数-1)×0.0375(コンボ数-1の最低値は0、コンボ倍率はASとCSによる補正を加算したもの)
 ・杖補正:1段階目0.2、2段階目0.5、3段階目1、杖CSにのみ適用
 ・攻撃力アップ補正:%補正は小数に変換する(+40%→+0.4)。○倍の効果は○-1の値を入れる(例、攻撃力3倍なら2)。この方法は計算すべてにおいて共通。
 ・スキル攻撃力アップ補正:同上
 ・チェインスキル攻撃力アップ補正:同上
 ・物理攻撃力アップ補正:同上
 ・防具やLS、限定ソウルによる補正も%アップのものは上記4枠にて計算。
 ・その他:BS、攻戦の宝玉など
 
 と、ここまでが加算補正。これらの影響を合算したものが加算補正合計となります。

 続いて攻撃力吸収。ここだけは乗算ではありません。5000吸収なら5000そのまま入れてください(以前は÷2していましたが、これも最後にまとめたため)。

 さあ、これで赤枠内一行目おわり。

属性相性
→通常1、対等-0.4、不利-0.5がまず入ります。そこにLSによる属性相性アップ0.3、フィールド効果による属性相性アップ0.3、属性防御力ダウン0.3が加算されます。
 先ほどとは別枠の属性相性補正です。以前の式なら属性Bにあたるところ。

主副属性補正
→主属性攻撃1、副属性攻撃0.7、主副一致1.2、攻撃力依存固定ダメージ2が入ります。
 主副一致はASダメージ計算時において考えず、主属性攻撃として扱います。
 攻撃力依存固定ダメージは最後の÷2を行わないようになっている、というのが以前の式でしたが、今回のような式にしておくことで例外措置が極力起きないようにしています。

スキル耐性
→通常1、半減0.5、大幅減0.25などが入ります。弱点関係はまた別枠なのでここでは考えません。

補正A
→その他の乗算補正です。今のところここに入ると思われているのは反射ブロックの経由。この場合は反射倍率×反射回数の値が入ります。

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 書いてる私も疲れてきました。ラストスパート。上記赤枠÷2を行った後に掛ける、一番最初の式にあった補正B。

補正B
→現在確認されているのは4種類。複数ある場合はそれぞれを乗算します。
 ・CS補正:CSでの攻撃にのみ1.5
 ・ブレイブリーチェイン補正:ブレイブリーチェインでの攻撃のみ2
 ・タイプ弱点:2
 ・ウィークポイント:敵ごとに異なると思われる固有の倍率(50倍なら50)

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 上記要素を用いて、ダメージは計算されております。

 非常に長かったし、読んだだけでは分からないことも多いと思います。そもそも分かる必要もあまりありません。
 適当な例を出すより、もう少し直感的に出来ないかということで、これらを反映させて作ったのが例の計算ツールとなります。
 端数切り捨て、切り上げが混在することもあり、またどのタイミングでどの順で掛けたところで行うのか判然としないところがあるため、完全再現の計算にはなっていません。とはいえ、実用範囲においては十分な水準までは行けたかなと思います。

 ということで、今回はダメージ計算式のお話でした。残念ながら次回も数字の話。今度はダメージ期待値の件。特にランダム攻撃のもの。