命中率についての考察と実験 | ポコダン モンスター採点図鑑

ポコダン モンスター採点図鑑

ポコロンダンジョンズに登場するモンスターは数多く存在します。その中でも限界突破が可能な星7のキャラを中心として評価、解説していきます。記事内各項目の見方などについては『テーマ』→『はじめに』よりご確認ください。

 ヘーメラーやニュクスが持つ能力、命中率ダウン付与。比較的最近追加された状態異常であり、実際にどのくらい効果があるのか非常に分かりにくいものになっています。
 今回はこの命中率小ダウンと命中率ダウンの違い、その効果の推察、並びに命中率計算の予測まで行っていこうと思います。例のごとく実測値からの予測推察の域を出ませんし、公式発表のものではないのでサイレント修正による変更や修正、そもそもの仮説が違っている、などここでの話と異なる事態が起こり得ることはご了承下さい。
内容としては
1…計測方法や設定条件について
2…各条件におけるそれぞれの値
3…命中率計算の仮説と基礎回避率の存在
4…まとめ
おまけ…超高確率はどのくらい成功するのかの追証

という感じで進めていこうと思います。長くなりますがお付き合い頂けたらと思います。
計測方法、条件について
今回はムスペルヘイムタワー12階のフロア4。
©Grenge.Inc.ALL Right Reserved.
こちらを利用していこうと思います。ご覧のようにボンバ兵が大量に出現するこのフロア、ヘーメラーのASで一度に19体を巻き込むことが出来、かつ誰も倒れることがないなど今回の検証に打ってつけのフロアになっています。
 手順としてはフロア4到達→画像の位置でボンバ兵が点滅するまで待機→ヘーメラーASにて命中率ダウン付与→待機→爆発を受け、一連の流れを動画撮影→規定回数分の動画が溜まったら全部見直してカウントし、集計…となっています。
 一般的にこれまでの様々な方の検証から超高確率は80%程度の成功率と言われています。今回集めたい命中率小ダウン状態のボンバ兵からの被弾回数が200回、確率を考慮して逆算し256体分、周囲8マスが爆発するので1セット8体分のデータ採取を32セット。これを今回の規定回数として定めています。
 その後ヘーメラーを限凸させ異常効果をアップ、命中率ダウン状態についても同様に32セット撮影していきます。これらの撮影時、装備による回避率補正は兜7%鎧7%の14%。ソウルは回避系を装備せず、借りるダイアも全て同じ人から借りるものとしています。
 ここまでの計64セットが終わったら、今度は回避ソウルを装着します。今回は神回避+1を装着、11%の追加補正を受けさらに32セット、全て合計すると96セットほど撮影、集計していきました。
 以上が今回の検証方法や条件、その解説となります。
3つの条件におけるそれぞれの実測値
①命中率小ダウン付与
付与を試みたボンバ兵の数:256
├小ダウン付与に成功した数:206
│├命中:119
│└回避:87(回避率42.2%)
└小ダウン付与に失敗した数:50
 ├命中:42
 └回避:8(回避率16%)

②命中率ダウン付与(回避ソウルなし)
付与を試みたボンバ兵の数:256
├小ダウン付与に成功した数:202
│├命中:75
│└回避:127(回避率62.8%)
└小ダウン付与に失敗した数:54
 ├命中:45
 └回避:9(回避率16.6%)

③命中率ダウン付与(神回避1装備時)
付与を試みたボンバ兵の数:256
├小ダウン付与に成功した数:212
│├命中:54
│└回避:158(回避率74.5%)
└小ダウン付与に失敗した数:44
 ├命中:32
 └回避:12(回避率27.2%)
命中率計算の仮説と基礎回避率の存在
 前項で見て頂いたように、命中率ダウン状態では著しく回避率が上がっています。しかしここで混同しては行けないのはこの状態異常はあくまでも命中率を下げるものであるということです。つまり命中率計算では命中率と回避率が別々に存在、関わっていることになります。ここでは単純化して

敵命中率ー味方回避率=最終命中率

で求めているものだと仮定してみました。また基本的に敵命中率は100とみています。この敵命中率に影響するのが命中率ダウン、味方回避率に影響するのが回避ソウルや防具などということになります。
 また、先ほどのデータのもう一つ面白い点として、命中率ダウンがかかっていない場合は軒並み16%の回避率になっていることが挙げられます。ソウル使用時も16+11で27%程度。160程度の母数ですので紛れがある可能性はありますが、この現象は防具による14%以外に裸状態でも基礎回避率として2%の回避率が存在するからなのではないか、と今回考えています。
 これらの仮定と先ほどのデータをまとめると命中率ダウンについて、以下のような効果が推察されます。

命中率小ダウン状態=敵命中率を0.75倍する
命中率ダウン状態=敵命中率を0.5倍する

実際に当てはめてみましょう。

命中率小ダウン状態
100×0.75-16=59 最終命中率59%(回避率41%)
命中率ダウン状態
100×0.5-16=34 最終命中率34%(回避率66%)
命中率ダウン状態+神回避1の状態
100×0.5-27=23 最終命中率23%(回避率77%)

となり今回の実測値である42.262.874.5とある程度近似してきます。命中率ダウン状態の効果を0.55倍と仮定する方が今回の実測には近づく部分もあるのですが、そんな半端な値に設定する意味が見当たらないので推定としてこの倍率になっているのでないか、といったところです。
まとめ 今回の検証では命中率小ダウンが敵命中0.75倍、ダウンが0.5倍なのではないか、というある程度信用の出来る値を求めることが出来たのではないかと考えています。もちろん先ほど述べたとおり偏りや誤差、ブレの影響があるような検証数ですので全てが正確な説であるとは考えていません。大切なのは補正倍率の厳密な値ではなく命中率ダウンは非常に強力な防御手段になりうる、ということです。
 例えば最後のケース。回避ソウルと並回避率の防具を上下。そこに命中率ダウンを付与するという比較的簡単に再現できる条件下でも77%前後の極めて高い回避率が見込めます。これは3ターンの間、超高確率でダメージを無効化しているのとほぼ同義、いってみれば限定キャラのASが付与するレベルの効果があるということです。もちろん付与の段階で一度確率の壁があるので厳密には異なってきますが、付与に成功すればそれだけの恩恵が得られるのです。
 そしてこれはプレイヤーに付与するのではなく敵に付与されるものであるため、マルチにおいて味方全員を助けるものになります。ニケなどは自身しか守らないことが多いですが、命中率ダウンなら似たような防御効果をパーティ全体に、かつ長い期間もたらすことが可能なのです。
 今回の検証方法はボンバ兵に周囲を囲まれ爆発されてしまう、というものでしたが通常このようなケースはなかなか生き残れません。今回の場合は5ヒットすると倒れるHPだったのですが、小ダウンの実験ではそもそも付与に失敗することもあるため32セット中わずか2回しか生き残れませんでした。しかし付与成功率は変わらなくても命中率ダウンに性能をあげ、回避ソウルを併用することで32回中28回生き残るという脅威の生存性を示してくれました。
 あのようなフロアはムスペルヘイムタワーに限らず、これまでもタワーなどで何度か見てきましたが、大抵マーキュリーだのニケだので無効吸収したり極力巻き込まれないように立ち回ったり…といった対応になっていました。今後はそこに命中率ダウンを試みる、という選択肢を増やしてもいいのではないでしょうか。
 正しく知って使うことで、回避は今後の強力な防御手段の一つとなってくることと思っています。ヘーメラーの排出率がやたらと低いのも軽減、気絶、命中率ダウンと鉄壁の防御要素を備えているからではないでしょうか。今後は当図鑑においても同効果には以前より高い査定を与えていくつもりです。今はまだ使えるキャラが少ない命中率ダウンですが、機会があれば是非一度お試しを。

おまけ…超高確率はホントに80%なのか

 先ほども触れましたがこれまで様々な方が超高確率の確率検証に臨まれており、概ね80%ではないかと考えられています。今回得られたデータをここに追記し、当説の裏付けのひとつとさせて頂きます。

付与を試みた敵の総数…19×96=1824体
付与成功総数…1470
付与失敗総数…354
付与成功率…約80.6%

2018.9.30