2023.05.05 大黒家

 本日の “市場メシ” は3月下旬以来の無沙汰を経て、横浜市中央卸売市場本場 水産物部 関連棟 飲食街を再訪して、“大黒屋” さんへ巡礼します。


今年のGWは本日まで休場日なので、大多数の店舗が休業しているのは覚悟の上で、水産物部の買出人駐車場入口で守衛さんへ関連棟へ行く旨を伝え、守衛室で入場証を取得します。


飲食街に到着してパトロールすると、”おてる” さん、”川島屋” さん、”大黒屋” さん以外は休業ですね。


薄暗く人影ない飲食街を通り “大黒屋” さんに到着して、入口に掲示された営業中の札を確認した後、店名と変体仮名で “魚河岸” と白抜き文字で染め抜かれた藍色の暖簾を潜り入店します。


三代目御主人と御母様、初見の年配女性店員さんの声掛けに迎え入れ、御主人にカウンター席を促され素直に従い腰を下ろします。

御主人よりメニューを、御母堂様より冷し緑茶を受け取り熟考します。

店内は先客7名後客2名の客入りですが、先客6名は未食で順次配膳が行われており、お忙しそうな御主人や店員さんへ、口頭注文するタイミングを窺います。


特上鉄火丼 ¥ 3,000 + 大盛 ¥ 0


漸く御主人へ口頭注文を済ますと、“御飯の量はどうしますか?”と問われ、“大盛りをお願いします”と返答し、先客への料理が造り出される様を、興味深く拝見し乍ら待ち時間を過ごしましょう。


15分程の待ち時間で御母堂よりカウンター高台へ配膳されセルフで引取り着丼、御対面と相成ります。

本日の鉄火丼は塗り物の黒内朱の器に大盛りのシャリ(酢飯)が盛られ、鮪は赤身と若干脂の乗った部位が盛り合わされ、上部に赤身の花造りが飾られた丼顔で、鯖の煮付け、ふきとちくわの煮物、金平牛蒡、蕪と茄子の漬物、ガリ、豆腐と油揚げの味噌汁が脇を固める布陣ですね。

先ずは熱々の味噌汁を啜り赤いダイヤを迎え入れる準備を整え、丼汁の如く山葵を溶かした醤油を廻し掛け切り身を摘んだところ、前よりも切り身が薄くなったような…

此方への初訪は2022.07でしたが、恐らくグランドメニューは単価改定を行わず現在に至ると思われます。

そんな影響もあるのでしょう、ステルス値上げと呼ばれる“値上げせずに商品の内容量を減らす”に該当するのでしょうか?

気を取り直して切り身のみを口にすると、肌理は細かく吸い付くような口当たりですが、切り身から水分が滲み出しており、冷凍又は解凍方法に問題があり旨味が溢れたと推察します。

お次に酢飯(シャリ)と共に切り身を頬張ると、常とは異なり酢が効きすぎてますわ。

長期に渡り“市場メシ”の巡礼してると、こんな下ブレに遭遇する日もありますよ。


本日も “市場メシ” を頂ける幸せに感謝しますわ。

御馳走様でした。

05-2024