2024.05.01 そば・うどん自家製麺 まる美(まるび) / 東急電鉄 東急多摩川線 矢口渡駅
かつて多摩川の渡し舟のひとつとして存在した“矢口の渡し”に由来する蒲田の環状八号線沿いの地で、老舗製麺所から“立ち食いそば屋”へ業態を変更し2021年に開店した独立系の“まる美”さんを初訪します。
春雨の間隙を突き店舗へ到着し、暖簾を潜り引戸より入店すると、御主人と御母堂らしき女性の声掛けに迎え入れられます。
入口左脇に設置された小型のボタン式券売機と対峙して、初訪故に熟考します。
肉そば ¥ 400
御主人へ食券を渡す際に“そば”をコールして、パーティションが設置された、着席タイプのカウンター席へ腰掛け店内を拝見すると、先客4名後客1名の客入りで、厨房の店員さんは2名体制ですね。
御主人は注文を受けてから生蕎麦を、麺茹で器のテボへ投入しており、どうやら生蕎麦の茹でたてが提供される模様で、期待に胸がふくらみます。
因みに此方の単価設定を確認すると、王道メニューな “かき揚げそば” 温製は¥ 350、かけそば温製は¥ 250と、”駅そば” 備忘録に於ける生蕎麦提供店の最安値を、大幅に更新してくれます。
生蕎麦の茹でたてを提供する店舗として、適切な待ち時間でカウンター高台へ配膳され、セルフで自席へ引き取り着丼、初対麺と相成ります。
愛らしいフォルムの玉丼には、暗黒醤油蕎麦汁と云って差し支え無い蕎麦汁が張られ、老舗製麺所時代より受け継がれた製麺機により作られた自家製麺が、其の細い麺線を妖しくくねらせ平臥し、豚肉の煮付け、薬味長葱が添えられた丼顔ですね。
先ずは蕎麦汁を啜ると、鰹節と鯖節が使用され香りとコク、カエシの醤油と味醂や砂糖の甘味が主張する関東風な濃口の出来栄えで、つけつゆと見紛う其の外観と共に、正に暗黒醤油蕎麦汁ですわ。
お次に茹でたて生蕎麦を手繰ると、生蕎麦固有のもっちりした食感で高品質で美味しいですが、狭いテボで茹でられた影響でしょうか、細麺が全体的にほぐれておらず、若干の手繰り難い印象を持ちますが、許容範囲内です。
薄切りされた豚肉も柔らかく煮付けられて美味しく、他の追随を許さぬ圧倒的な高CPと断言出来る一杯ですよ。
本日も “駅そば” を頂ける幸せに感謝します。
御馳走様でした。
伍壱-弐〇弐参
”駅そば” 備忘録
天ぷら・かき揚げと、名称は様々ですが、王道メニューな “かき揚げそば” 温製における各店の単価設定と、麺の種類を記載しました。
電鉄系、大手資本系、独立系の “駅そば” が、群雄割拠し熾烈な攻防を繰り広げており、目が離せません。笑々 (厳密には ”駅そば“ とは言えないものや、現在の単価設定と異なっておりましても御容赦下さい。)
原油や食材の価格高騰の影響により2021年から2022年にかけて、“駅そば” 界へも価格改定の嵐が激しく吹き荒れました。
更に継続的な価格高騰を理由として、2022年には年間2度の価格改定を行う店舗も現れ、悲しき哉急激にCPが悪化しています。
そして2023年も年初から価格改定が継続されています。
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生蕎麦提供店
WARABI ¥500 ⇒ ¥580(2022.07)
¥580 ⇒ ¥600(2023.02)
(2024.01価格据置確認)
(2024.02閉店後に移転済)
八角(やすみ) ¥480 ⇒ ¥510(2021.07)
¥510 ⇒ ¥540(2022.10)
¥540 ⇒ ¥570(2023.07)
(2024.01価格据置確認)
富士そば ¥430 ⇒ ¥460(2022.01)
¥460 ⇒ ¥490(2022.06)
¥490 ⇒ ¥540(2023.01)
¥540 ⇒ ¥570(2024.01)
丸亀製麺 ¥570(2024.04)
ゆで太郎 ¥460 ⇒ ¥490(2022.02)
¥490 ⇒ ¥500(2022.06)
¥500 ⇒ ¥520(2023.01)
¥520 ⇒ ¥550(2023.06)
(2024.02価格据置確認)
いろり庵きらく ¥440 ⇒ ¥460(2022.03)
¥460 ⇒ ¥490(2022.09)
¥490 ⇒ ¥550(2023.06)
そばよし(日本橋店) ¥520(2023.09 )
¥520 ⇒ ¥550(2023.12)
しぶそば ¥440 ⇒ ¥470(2022.02)
¥470 ⇒ ¥490(2022.09)
¥490 ⇒ ¥530(2023.04)
¥530 ⇒ ¥550(2024.02)
箱根そば ¥420 ⇒ ¥440(2021.12)
¥440 ⇒ ¥470(2022.07)
(2023.03 藤沢店閉店)
¥470 ⇒ ¥500(2023.04)
¥500 ⇒ ¥520(2023.11)
(2024.03価格据置確認)
えきめんや ¥440 ⇒ ¥460(2021.12)
¥460 ⇒ ¥490(2022.07)
¥490 ⇒ ¥500(2023.06)
¥500 ⇒ ¥520(2024.02)
つぼみ家 四谷店 ¥520(2024.04)
星のうどん ¥400 ⇒ ¥420(2022.03)
¥420 ⇒ ¥450(2022.10)
¥450 ⇒ ¥480(2023.04)
¥480 ⇒ ¥500(2023.10)
(2024.03 閉店)
相州蕎麦 ¥440 ⇒ ¥470(2022.12)
¥470 ⇒ ¥500(2023.10)
(2024.03価格据置確認)
相州そば 関内 ¥400 ⇒ ¥430(2022.05)
¥430 ⇒ ¥460(2023.07)
(2024.02価格据置確認)
まる美(蒲田) ¥350(2024.05)