2021.06.25 ラーメンショップ 二ツ橋店
長らくBMであった此方へ、漸く初訪が叶います。
口開けから其れ程の時間は経過していませんが、既に外待ち客13名と噂に違わぬ盛況振りですね。
先客の驥尾に付き、待ち時間を過ごす間に店内を拝見すると、御主人と女性店員さんの2名体制で、口頭注文後払いスタイルです。
客席は13名分の変形カウンターのみですが、既に着席している殆どの先客が未食なのが気になります。
外待ち開始から30分後に入店、セルフでお冷やを運んだ後、初訪故に此方のしきたりを心得ず、女性店員さんに口頭注文をしてしまいます。
チャーシューメン ¥ 900
本日陣取ったカウンター中央付近は、御主人 のオペを正面から拝見出来る特等席で、繁盛店のオペを確と拝見しましょう。
製麺所の銘は伺えませんが、麺箱から6名分の麺が取り出され、麺茹での寸胴へ投入されます。
奥のストーブでは大型寸胴でスープが炊き出され、同時に煮豚タイプのチャーシューも仕込まれている模様で、麺茹での間に大量のチャーシューの切り出しをなさってます。
カエシを入れた青磁の器に、ストレーナーで漉されたスープが注がれ、いよいよ麺上げです。御主人は独特の調子で折り曲げていない平ザルを使用して湯切りを行い、次々と麺を器に投入しますが、ロット6名の内複数に麺が器の縁からはみ出したり、麺が投入される際にスープが溢れたりと、後工程での修正が必要となっています。
作業台でのトッピングの盛付けも、良く言えば大胆ですね。
どうやら外待ち時に感じた杞憂は現実の様で、テンパリ気味のオペ故に提供時間が長くなり、結果回転率も低く長時間な待ち時間に繋がると拝察します。
事実着席して口頭注文を済ませてから、御主人によりカウンター高台に配膳されるまで約14分掛かり、此れは遅いと感じるレベルです。カウンター高台より引取り着丼、初対麺と相成ります。
青磁の器の表面は粗煮豚で覆い尽くされ、僅かな隙間に分厚い鶏油の層と、中細ストレート麺、薬味長葱が顔を覗かせ、板海苔が差し込まれて、ほうれん草が煮豚の上にトッピングされてますよ。
先ずは分厚い鶏油の層とスープを攪拌して啜ると、適度な動物感ですがキリッとカエシの塩味が主張します。
お次に中細ストレート麺を手繰ると、油分を表面に纏いテカった麺はスープの乗りは今一つで、好みは問われませんが、デフォは柔めの茹で加減ですね。
もし好みがコール可能ならば、カタメアブラ少なめは必須でしょう。
更に約10㎜の分厚さで切り出された煮豚は、カエシによる味付けの下に、僅かに獣臭を感じさせますが、肉々さを残した肩ロースは食べ応えがあり、正に肉を喰らうと言ったところでしょう。
全体として迫力あるチャーシューメンで、世間の高評価は理解出来ますが、オープンキッチン故にオペの一挙手一投足が客側の眼に晒される中、願わくば泰然自若のオペであるならば、もっと客側は安心して拝見し食せると思われます。
然し乍ら、此方は一味違ったラーショーである事に偽りはありませんわ。
“ラーメン” を堪能しつつも、新形態の日常生活を模索しましょう。
本日も御馳走様でした。
32-2021