安保法は「踏絵」!?~成立から見えたもの | やっくんの事件簿ブログ

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踏絵2
※踏み絵(ふみえ)とは、江戸幕府が当時禁止していたキリスト教(カトリック教会)の信者(キリシタン)を発見するために使用した絵(木製、金属製の板に彫られたもの)



安保法案2
※参議院本会議場にて集団的自衛権行使を限定的に可能にする安全保障関連法が19日未明可決


棒倒し



騎馬戦
※運動会シーズンです、国会でも騎馬戦や棒倒しが中継されました。

先週、安保法が参議院にて可決されました。テレビで大々的に法案成立までの一部始終が報道されましたので御覧になった方も多いと思います。法案を是が非でも通そうとする自民党を中心とする与党賛成派と、何としても阻止しようとする民主党を中心とする野党反対派の駆け引きでした。

この法案が成立する過程から成立後の動きに関して、色々といぶかしい動きや発言もあった模様。戦後の日本の安全保障体制に大きな変革をもたらしたのは確かです。

今一度、この安保法をめぐる動きに関して誤解のないよう僭越ながら厳しく検証したいと思います。

まず、テレビを見ていると、報道番組の中にはナレーションから、司会者、コメンテーターと反対意見に終始しているものが多い。如何にこの法案が民意を反映していないかや、戦争と関連付ける姿勢、理不尽な強行採決等々、これらは局や番組により差はありますが比較的一方方向を向いているようです。

TBSの「NEWS23」では、司会者の岸井氏が「民主主義の終わり」と言い「メディアも廃案に向けて声を上げ続けなければならない」と強調していた。
朝日の「報道ステーション」では、古館氏が「平和安全法制というネーミングは甚だ疑問だ」などと述べていた。

そもそも報道には「放送法」という法律があり、「政治的な公平」や「意見が対立している問題については、出来るだけ多くの角度から論点を明らかにする」ことを義務付けている。

そういった放送法を全く無視し、左(翼)に偏った報道姿勢を野放しにしていいものなのでしょうか。

これらの番組では、今回の安保法案に賛成する意見はほぼ無視されているかの如き有様です。

一般の国民がこれを視聴すれば、反対の意見が正しい意見かのように思うでしょう。

反対の意見は「民意に反した強行採決は許されない」「日本の民主主義は死んだ」「数の力があれば何をしてもいいのか」などと批判していますが、全くの的はずれです。

国民の信託を受け選挙で選ばれた議員により、国会において審議を重ね、最終的に多数決で採決をするのを否定するなら議会制民主主義は成立しない。

今回の民主党が行った、鴻池議長の閉じ込め作戦や、一部言われている暴力による議会の運営を止める行為等々は、これこそ民主主義のルールに反している。

この法案に反対し、怒号を飛ばしていた民主党福山哲郎氏、蓮舫氏、白氏、社民党福島瑞穂氏などの中国や朝鮮半島が故郷(ルーツ)の議員たち、本当に日本のこと考えてますか?と聞きたくなります。

また、国会に喪服を来て出席し、安倍首相に向かってお焼香をあげる山本太郎、かつては秋の園遊会にて天皇陛下に直接手紙を渡す暴挙。この国会議員の品位をいちじるしく下げるただの”輩(やから)”に投票した国民は反省するべきです。

報道も「戦争法案」として多くの国民の不安を煽り、思考を停止させる内容に終始している。民主党の「徴兵制復活」には、ただ呆れるばかりです。

現代の作戦(戦争)は、無人化のオペレーションシステムを採用し、ドローンによる攻撃が主流になりつつあります。軍人になるためには、長年の訓練や教育が必要であり、素人の国民を徴兵したところで役に立たないでしょう。素人で自衛隊員の代わりが務まるはずもなく、自衛隊自体をもバカにしている。

徴兵制など机上の空論でしかなく、あり得ない。単なる印象操作です。

強行採決にしても、3年ちょっとの民主党政権時代には21回ありましたが、安倍政権になって2年9ヶ月の間にわずか1回、しかも審議時間は衆議院116時間、参議院100時間以上。戦後最長の審議時間。しかも、討議が提案されてから、半世紀が過ぎている。

これをもって「なぜ、今拙速に決めるのか?もっと議論すべき」とはよほど国会議員のお偉い方はサボっていたのでしょう。しかし、野党や報道にこう言わせる与党(自民党)にも責任がある、しっかりと国民に必要性が伝わるように、働きけたか?報道は基本的に反対の立場だから、それでも伝わるように取計らったか。

現在、日本を取り巻く安全保障環境が激変しています。海洋へ向かう中国の拡張主義は止めどがありません。国際法を無視して勝手に領海法を制定、新たに防空識別圏を設けて、領域拡大の既成事実化に余念がない。

核保有国の中国は軍備拡大を続けながら、世界の領土、領海を侵犯しまくり歴史の捏造と反日キャンペーン、法律を無視した模倣と偽造。先進国に産業スパイを送り込み、サイバーテロ、自然破壊、毒入り食品をバラまき、大気や河川を汚染、汚職にまみれ巨額の不正蓄財、暴力のヤクザ国家、信用ゼロ、こんなとんでもないならず者国家の中国。

この大変迷惑なお隣さんの中国に対抗する(身を守る)手段を堅固にするものが今回の安保法案です。

そして今回、法案に反対する民主党の狙いはこの安保法案が「日本が他国に戦争を仕掛けるために、この措置をとる」と思わせようとしているかのごときです。「日本を戦争をする国にする」と断じる主張で日本国民を不安がらせ、来年夏の参議院選挙の勝利を目指しているのではないかと思います。

過去の歴史を遡るとしてその背景にならず者の中国おり、その片棒を長年担ぎ続けて、日本を弱体化させることに邁進しているのが民主党なのかと考えるとつじつまが合ってしまいます。

その証拠に今回与党自民党が出した安保法案に対する対案を民主党は最後まで出して来ませんでした。野党第一党であるにもかかわらず。日本の安全を守る意識が元々ないのでしょう。

今日、切迫する南シナ海や東シナ海だけでなく、不安定要素を含んだ朝鮮半島などいついかなる非常事態が起こってもおかしくない緊迫した状況を目の前にして、この法案はまさに”日本存立の切り札”だと、日本国民が肝に命じる必要があります。

9月に行われた、中国の抗日戦争勝利70年の軍事パレードに登場した、最新兵器の数々をなるべく使いづらくしなければなりません。そのための安保法案であり、日米同盟を深化させ、抑止力を強めなければ、必ず中国は尖閣諸島に軍事侵攻するでしょう、そしてその手は沖縄へも伸びる算段を弾いています。

今までの日米安保条約なら、南シナ海、東シナ海で警戒監視中の米艦船が中国に攻撃された際、自衛隊は何も出来ませんでしたが、この安保法案が可決されたら、日米の艦船が、相互に守り合うことが可能になります。より海上警備がネットワーク化され、より中国に付け入る隙を与えないように出来ます。


再度民主党の話に戻りますが、民主党が安保法案を容認すれば、日本が戦争に加担し、際限なき軍拡競争に突き進むというのは、とんでもない大嘘です。

日本の現在の脅威(敵国)は、中国、韓国、北朝鮮です。その中国の環球時報は「日本を戦争へと向かわせている」。 韓国の東亜日報には「安倍、戦争が出来る国宣言」と掲載されています。

つまり民主党の主張と一緒です。

民主党は日本に対する軍事的脅威の具体的なシナリオに基づいた安全保障の議論を全くせずに、「戦争」「徴兵制」といった悪いイメージの言葉を並び立てることで議論の本質には迫らず、いたずらに長引かせた、あげくに「与党の回答では国民の理解が得られない」とはよく言ったものだ、尖閣の「せ」の字も出ないのに。民主党員の良識のある方は直ちに離党するべきです、さもなければ売国奴(ばいこくど)とみなされかねません。

今回の安保法成立に、ついては朝日、毎日の各紙と民主党を中心とした野党が中韓と同じく反対しています。

これが偶然の一致であれば、まだよいですが、常に連動しているようにも感じます。

日本は世界屈指のスパイ天国国家です。
セキュリティーが甘く、元々性善説により、人を信用してしまう人種です。また、戦後に日本に占領政策を施したGHQにより、そのように下地が作られていった。日本ほど平和で、セキュリティが甘く、文化水準が高く、ご飯も美味い。そんな国をアメリカだけに取られたくない、我々も戦勝国だぞ!と鼻息の荒いロシアや中国。戦後にどんどんスパイを送り込んでいくことは当然でしょう。むしろ送り込まない方がおかしい。

中国は安保法制の行使容認により、日米同盟が強化される事態を一番恐れている。

そしてアメリカはアメリカを凌駕するかの勢いで拡大する中国に対抗するため、日本とタッグを組んで対中国への軍事バランスを保とうとしています。そうしなければ、アメリカも今の地位は保てません。

オバマ政権下のアメリカでも最近議会で「中国は今や全世界の平和と安定と繁栄への主要な脅威となった」今やワシントンの国政の場では中国への姿勢が劇的に硬化しました。つまりアメリカは中国を敵国として認識したのです。

中国と国境を隔てて常に領土を脅かされている国々や東南アジアの小国は、日米が組んで、中国に睨みを効かせることにどんなに期待していることか。

アメリカはかつての第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争などは力にものを言わせ、必ずしも正しい戦争ではなかった(というより単に国益のため)。日本という”世界の良心”がこれを監視コントロールすることも世界平和への挑戦かも知れません。

今回、安保法案が成立したことは、日本の安全保障上、大変意義のあることです。歴史的に大きな転換です。逆に習近平(中国)は安保法成立にあたっては苦虫をかみつぶしたような表情をしていることでしょう。

この法案を絶対に成立させようとする側と絶対反対の側、成立して喜ぶ側と落胆する側。この安保法は日本の事を考える上で”踏み絵”になったんだろうと思います。

日本にとって利益になる側か不利益になる側かの判断(一般の方々は省いて)基準が出来たのではないでしょうか。