2024年になって すでに18日も経過してしまいました。早いものですね。
ではさっそく本題に入ります。

半年ほど前、大手電気量販店のパソコン売り場で、店員さんに「パソコンの形状別売れ筋割合」を聞いたところ、個人向けでは、ノートパソコンの売り上げが9割ほどで、残りは液晶一体型デスクトップパソコンと、わずかに分離型デスクトップパソコン だとのこと。

やっぱり 持ち運べるとか、ふたを閉じられるからスペースも有効活用できるので、ノートパソコンは人気ですね。
しかも、最近は光学ドライブレスの(DVD・ブルーレイドライブが無い)機種がほとんどで、かつ、ハードディスクがSSDに置き換わっているため、ノートパソコンはかなり薄型・軽量になりました。 液晶ディスプレイを覆っているベゼル(額縁)もかなり狭くて薄いタイプも増えてきてます。

するとなにが起こるかというと、ノートパソコン本体と液晶パネルをつないでいる「ヒンジ」や「ベゼル」が破損しやすくなります。
もう少し厳密にいうと、壊れるのは「ヒンジ」ではなく、ヒンジをPCに固定するためのPCケースや液晶パネルのネジ受け部分などが破損します。
ベゼルやPCのケース(底板、天板)は、たいていプラスティック(ポリカーボネイトやABS樹脂)でできています。(軽量化をうたう高級機種ではアルミニウムやマグネシウム、カーボンなどが使われますが、ごく一部の機種だけです)

金属に比べて強度が劣るプラスティックなのに、軽量薄型化のため、ヒンジを固定するためのネジ受け部の大きさ・厚さも薄くて小さい機種が見受けられます。

↓ヒンジ受け部 破損の写真です。





緑の部分がヒンジの一部です。

正常な状態では、金色のネジ受けナットは その右にある「ネジ受け部」に接着されているのですが、液晶パネルを開け閉めする際に、ヒンジには大きな力が加わります。 すると、ネジ受け部の強度が不足した機種だと、ネジ受け部が破損してしまうのです。
(設計ミスなのか、あえて強度を上げないのかは不明。大人の事情ってやつかも)

はっきり言って、薄型軽量化のデメリットですね。

最近、当店に持ち込まれたヒンジ・ベゼル部分の故障修理依頼機種は
・Lenovoノート YOGA 7
・Lenovoノート IdeaPad Flex 5
・DELLノート Inspiron 5405
などがあります。

いずれも新品でPCを購入してからわずか2~3年目で破損したとのこと。

おそらく、破損してしまうPCについては、メーカーが「液晶パネル開閉試験」などをやっていないのかもしれません。

残念ながら、当店では上記機種の修理は不可能でした。

薄型軽量ノートPCを買う場合は、事前にそのPCメーカーのページを開いて、買いたい機種が「液晶パネル開閉テスト」を実施しているかどうか調べたほうがいいでしょう。
あるいは、PCの延長保証に加入することをお勧めします。