9月に行なった、川真珠貝キャンプ場での1泊2日のキャンプ。
美味しい料理に素敵なお仲間さん♪ ということで、とても楽しく色々発見のあるキャンプでした。
そこで目にした出来事。
今になって思い出してみても、とても恐ろしく、考えさせられる出来事でした。
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9月キャンプレポで紹介しました、広島県と山口県の県境にあるキャンプ場。

(川原からの風を吹き抜けさせる為と、人の出入り優先ということで、ヘキサタープの高さを前後供に280cmにしてますので、変な設営状態に見えてますね。^^; )
がけっぷち達の設営したサイトから数m先は川原へ下る土手になっています。

小瀬川を挟んで西側が山口県側のキャンプ場。 東側が広島県側のキャンプ場。
対岸から見ると、がけっぷちたちのサイトはこんな感じでした。

(山口県側から撮影。 写真の中央部より少し右側が、がけっぷち達のサイト)
キャンプ初日の9月19日。 午前中に到着したがけっぷちたちは、各々の役割を果たしながらキャンプを楽しんでいました。
まだまだ残暑の厳しかった9月中旬。 小瀬川には多くの子供たちが水遊びをしていました。
キャンプメンバーの女性さんが、何気に耳にした声。
「たすけて ください」
キャンプメンバーさん 「えっ?」
「たすけて ください」
そんな声を耳にしたキャンプメンバーさんは、正直な話、子供たちがふざけているのかと感じたらしいです。
僅か5mはなれた場所にいた、がけっぷち達には全く聞こえない助けを求める子供の声。
確かに、聞こえたとしてもあれだけ子供たちがはしゃいでいる中、どれだけハッキリ聞き取れたか。
キャンプメンバーさんが、「溺れてる!」と感じた時には、偶然溺れているのを目にした若い男性の方が川まで駆け寄って、沈んでいた子供を助け出したとのことです。
川の中から担がれて助け出された、海水パンツ姿の小学4年生くらいの男の子。
水を吐き出された後の表情は、とても怯えているような、恐怖を体験した人でないと出来ない表情をしていました。
そこに駆け寄ってきた、その子供の母親。
「じゃけぇ川の中に入ったら駄目じゃって言ったじゃろ!」(ノ`△´)ノ
川土手から見ていたがけっぷちには、そんな感じで溺れた我が子を叱り飛ばしている若い母親が写っていました。
助けてくれた若い男性にお礼や感謝の気持ちを伝えることも無く、
恐怖体験に怯えている我が子を抱きしめる訳でも無く、
その場を離れて大人たちだけのバーベキュー場まであるいて戻られていきました。
確かにこの若い母親さん。 午前中に受付で見かけた時に、会釈をしても無視されたグループの方。
我が子が溺れたのに、そのままお酒とお肉を楽しむ気持ちに、腹立たしさまで感じる体験でした。
川での水遊びに、子供だけで泳がせている親の無責任な姿。
特にこのキャンプ場は、川より数mほどキャンプ場が高くなっており、テントサイトの際まで行かないと、川を見下ろすことが出来ないので、テントサイトにいると川で何が起こっているのか良く見えません。
では、水遊びで危険なのは子供だけ?
川で泳ぐことは、子供にとって予測不能な出来事が起こる可能性は非常に高いですが、
危険性を予測する保護者の責任、また同じグループの大人の責任でもあると思います。
毎年耳にする、川や海での水難事故。
小さな子供だけでなく、高校生、大学生、社会人などの大人。
今回、子供が溺れたこのキャンプ場では、こんな出来事が今年の7月に起こりました。
「山口県岩国市と広島県大竹市の県境にあるキャンプ場近くの小瀬川に男性2人が流され行方不明になった事故で、付近を捜索していた岩国署などは19日、川の中で広島県東広島市志和町の男性の遺体を発見した。
岩国署によると、男性は午前8時15分ごろ、岩国市側のキャンプ場の管理棟から約30メートル下流で、心肺停止の状態で見つかった。岩国市内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。死因は水死。
事故は18日午後に発生。救助のために川に入った広島市中区舟入川口町の会社員の男性の行方も分からなくなっており、岩国署などは捜索を続けている。」
増水した川で泳いでいた方、救助に入った方、双方が溺死されました。

まさに、その現場です。
一見穏かに見えますが、川でも海でも、表面の流れの穏かさと、水面下の流れとは違ったりします。
足が届く深さでも、その水底にある石が滑りやすかったり、踏み込むと沈んでしまう程の柔らかい砂や泥場だったり。
写真の先に見える橋の真下は、人工的な堰になっています。

7月の水難事故では、増水した現場で、溺れた方はこの堰を越えて下流へ流されたとのことです。

穏かな時に撮影したのですが、この川が増水した時の事を考えると、人間の力でこの急流を泳ぎきることは不可能にも思えました。
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川の中州でのキャンプにおいて、増水した川の濁流に流される映像をテレビで見たことはありませんか?
熊や猪など、野生動物出没なんてニュースを見たことはありませんか?
春・夏・秋・冬、それぞれのキャンプにおいて、
熊・猪・鹿・ヘビに野犬などの被害。 ムカデ・ハチ・アブやブユなどの被害、
採取した植物での中毒事故、気温の低下、強風・落雷などの事故、
場所によっては富士山で起こったキャンピングカーの落石事故のように、
落石・土石流などの被害も起こりえます。
勿論、包丁やナイフ、鉈や斧を使うので、そういった刃物でも怪我の可能性、
火傷や擦り傷、骨折に捻挫、中には蛾(ガ)に触れた手で目をこすっての炎症なども起こりえます。
中には持ち込んだ食品の保冷不足での食中毒、若い方々のグループでは急性アルコール中毒。
キャンプ場によっては、管理棟に最低限の治療道具が合ったりしますが、
時間帯によっては全く利用出来ない事もあります。
せめて、改めて予防可能な事故や怪我だけでも、防げれば大きな事故は減ると思います。
参加しているメンバーさんが、危険な行為を行なっていれば諌めることは出来ますが、
全く知らない人たちが行なっている場合、誰が止めるか・・・止められるか。
今回、小瀬川沿いのキャンプ場で起こった水難死亡事故、
その2ヶ月後にその場所で目撃した子供の水難事故に、がけっぷちのキャンプ熱は改めて冷静になることが出来ました。