1985年に発売された、
富士通初のラップトップ型パソコン、FM16π(パイ)の紹介です。
完成型パソコン(現在のパソコンの様に組み立て完成品としての製品)として、
FM-8から始まる富士通FMシリーズは、
FM-7、11シリーズについで16ビットパソコンFM-16βが発売されました。
初代FM-16βは1984年に発売。
CPUには80186を搭載。 OSとしてはMS-DOSではなくて、日本語CP/Mを採用していました。
翌年発売されたのが富士通初のラップトップパソコン、FM16π。

※カタログ表
16ビットCPU MBL8086L(5MHz)搭載。
2000文字表示可能のモノクロ液晶ディスプレイを採用し、
キーボードはJIS配列キーボードと、50音配列キーボード搭載モデルを選択出来ました。
現在の様に3.5インチFDDは搭載されておらず、(現在ではフロッピーって使わないですよね^^;
その昔、家庭用の留守番電話等に採用されていたサイズのマイクロカセットを搭載していました。
キーボード違い毎に、各3モデル(メモリ搭載違い)、合計6モデル。
まだまだ技術革新の過渡期だった1985年において、
ラップトップパソコンを登場させた富士通の意気込みは、子供のがけっぷちには熱く伝わってきました。
OSとして、初代FM16βと同じく、CP/Mを採用していた事などが原因で、
後継機種の発売は行なわれず、
後年FMR-10LTの登場まで、携帯可能なラップトップパソコンは富士通から発売されませんでした。
現在でもパソコン市場の雄の一つ、富士通が見せた24年前の携帯可能な小型パソコンです。

※カタログ裏