アサキチ0歳6か月(2024年3月)ごろ。


体重は7kgを超え、離乳食も1日2回ずつもりもり食べ、

構ってくれるまで絶対に泣き止まないという、

鋼の意志の持ち主であることを周りに知らしめつつ、元気に育ってくれている。



しかし、昨年9月に無事生まれてくるまでは、

妊娠初期の絨毛膜下血種から始まり、

後期にかけての前置胎盤、

ずっと「小さめ。育ちがゆっくり」と言われ続け、

「もしも」に備えて胎動のカウントを命じられるなど、

おなかの外の人々をずっとそわそわさせてきた彼女。


結果的に、無事に普通分娩にて3000g超えで誕生したときには、

「マイペースだけど、やればできる子」アピールに成功したと、内心ニヤリとしていたのではないだろうか。


また彼女は、臍の緒をマフラーのごとく3重にも首に巻いて産まれるという、

ファッショナブルな一面も持ち合わせている(臍帯巻絡:さいたいけんらくというらしい)。


ファーストインプレッションはかなり衝撃的なものではあったが、

何事もないかのようにすぐに産声を上げたのにはさらに驚かされた。


あとで聞いたところによると、

臍の緒が通常の倍ほど長かった(通常の倍、1mくらいあったらしい)ため、

巻きついても締まらずに済んだのだという。


「人生には遊び(ゆとり)が必要である」という教訓を、

生まれながらに示してくれたのだろうか。


でも、そんなに長い必要性は全然ないはずである。

そもそも、長くなければ巻き付くこともなかったのでは?



そんな、宇宙遊泳でもするつもりだったと思しき彼女に言わせると、

「子宮は狭かった」といったところか。

ガガーリンの「地球は青かった」みたいに言われても困るのだが。



無事に広い世界との邂逅を果たした彼女を物理的につなぎ留めるものはもうない。

どこまででも、行きたいところへ行き、人生を謳歌してほしい。

…とはいえ、彼女が言葉を解するようになったらまず初めに、

「足るを知る」という言葉を教えねばなるまい、と心に決めた父であった。