こんにちは、理学療法士兼トレーナーの鈴木です


前回は理学療法士の一般的な仕事内容をお伝えしました


今回は理学療法士が甲子園大会でどんなサポートをしているのかをお伝えします


大きく分けて、

①検診
②大会中の救急処置
③コンディショニング

があります


1995年春の選手権大会よりアスリートケア(理学療法士の団体)所属の理学療法士が高野連の正式な医療スタッフとして、球場内の大会本部に待機しています


甲子園出場が決まった高校の大会中登板する可能性のある選手全員に対して、肩および肘関節に関する検診を行います


※甲子園大会で勝ち残っていくチームの投手ほど連戦連投を余儀なくされ、投手としての素晴らしい素質をオーバーユースにて失わせないために行っています


検診内容は、

整形外科医師にて、X線検査(レントゲン)を含む理学的検査
理学療法士にて、関節可動域、肩、肘関節周囲筋力

を評価します


重大な障害が発見された場合は、投手としての出場が禁止されてしまいます


未然に予防する大事なことですよね


大会期間中、選手は試合開始の2時間前に球場へ入り、室内練習場でウォーミングアップを行います


その際、必要があればテーピングやトレーニング指導を行います


選手のパフォーマンスを左右する大事な処置のため、とても神経を使います


その選手が活躍すれば自分のことのように嬉しいですが、本来の力が発揮できない場合はとても悔しい思いをします


試合中は、脱水症状に注意しドリンクの作成、飲水の促しを行います


また、試合中のデッドボールや走塁中の衝突事故で外傷が生じた場合には、大会本部の要請を受けてベンチ裏に駆けつけて必要な処置を行います


『◯◯くん、ただいま治療を行っています、今しばらくお待ちください』とアナウンスされているときは、ベンチ裏ではかなり緊迫した状態です


何度も経験がありますが、本当に考えさせられる時間です


甲子園サポートの一番の仕事は、試合後のクーリングダウンです


野手を全員並べて、20分間指定のストレッチのメニューを指導します


勝って元気よくストレッチに取り組むチームもあれば、負けてお通夜状態のチームもありますが、両チームとも公平に行わないといけないため難しさもありますが青春を感じながら指導しています


こんな感じで春の選抜大会と夏の選手権大会のサポートを行っています


今年も選抜大会にサポートに行く予定なので、詳しく知りたい方はどんどん質問に来てください


※ちなみに大谷翔平選手が自打球を当てた時に自分が処置しました
とても大きくて礼儀正しい子でした


最後までお読みいただきありがとうございます