頭痛がひどい
週末、関西にいく用事が出来、ついでに何度も行きたくて行けていなかった、森本惟人
と加藤雅裕と岩切ケンのいるバンディオンセ加古川の試合にいこうと車で向かったら、名古屋の四日市あたりで大渋滞に巻き込まれて、2時間強ロス。
9時に名古屋に入ったのに11時を回り、堺の試合会場につく頃には間違いなく試合終了なので、水原の母校、四中工を横目に断念した。
チーム北九州に少しでも元気を出して欲しいとので、北九州のクラッチ&ムードメーカー、コレヒトあたりの元気なプレーのレポートとか載っけてやろうかと思ったのだが、残念。
ちなみに関西リーグは終わって、地決に進めなかった加古川は、現在、来季に向け、最後の公式戦、KSLカップを開催中。いける人があれば、応援してあげてくださいね。
翌日、時間一杯まで用事して、深夜に車で戻ると高速運転の疲れか、頭痛がおさまらず。
福岡戦振り返りは明日にします。
栃木戦。。
栃木2-0北九州。
前橋の天皇杯とあわせて2週連続の北関東シリーズは連敗。栃木との対戦成績は1-1、0-2の1分1敗になった。
栃木のチーム状態は絶好調とまでは言えないが、良い事は間違いない。
昇格の可能性こそ薄れたとはいえ、チーム状態は上がってきていて現在では攻守共にバランスがとれ、現在順位は7位。柏・ヴェルディ相手に引き分けるなど、試合内容もいい。このままJ2上位にくいこんで来季への自信とステップにしたいところだ。
対して、故障者続出、得点力増を狙った途中補強と小森田を起用したチーム改造がうまくはまらず、右SB重光らSB陣の怪我を機に、守備崩壊。特にSB陣がおらず、無理な起用でしのごうとしてしのぎきれないばかりか、サイドの選手も調子を崩すチーム状況最悪の最下位・北九州。
4月に激突した時の状態とは雲泥の差がついてしまっていた。
守備の良いチームを作るのに定評のある松田監督がこの時期に仕上げつつあるチームに、得点力不足に悩み続けてきた今の北九州では得点を挙げることは難しく、勝ち点3は厳しいというのは容易に想像できた。
私は、用事でこの週と前の週、どちらかしか観戦できなかったので、栃木に行かず前橋を選択したのはその読みもあった。どうせならぶっつけ本番のJ1の方が倒せる可能性は高い。
相変わらず、北九州は満身創痍。
スタメンは左SBに関を入れ、左サイドに長谷川を起用。
アウェーサブの人数はずっと5人だが、攻撃のサブの駒はレオナルド、せいぜい日高のみ。
佐野の状況は見てないので何とも、だが、
シュート16対11はむしろ「よく頑張った」だと私は思う。
まともにスタメンを組めないこういうチーム状況で「内容」もクソもない。
サポーターがチームに贈れる言葉はひとつ。
「全力を出せ」
だけだ。
が、北九州の選手は、気持ちが奮い立たない部分はあっても、そのメンタルの部分に関しては私の見た試合の中では集中力を切らしたり、あきらめた事がない。
この声援も要らない筈だ。
今は、拍手しかない。
「勝つのがサッカー選手の仕事」、「勝てないなら罵声をあびせろ」、とか、「プロなんだからいわれて当然」という応援の考え方もあるし、
敢えて煽って選手の怒りの力を引き出す、なんていう応援の仕方もあるが、俺は年間予算4億の貧乏チーム・北九州に来てくれた選手、そのチームを何とかJに連れてきてくれた選手達にそれは失礼だと思う。
前者の言い分が通るなら、翻って自分達サポーターを見た時に、チームにものを要求するほどのサポーターであれば、観客を増やす努力・そのために応援を十二分に盛り上げる努力を誰もが認めるレベルまでやってしかるべきだし、後者は、そもそもやり方の難しい高等戦術。選手へのリスペクトか大きな愛情か、太い信頼関係がなければやってはいけない事だ。
チームが下位の成績にあぐらをかいて腐りきっている状況なら、スポンサーを獲得できないフロントやいいサポートが出来ないスタッフやいい補強が出来ない強化に焦点を合わせて戦っていくことも大事だが、昇格初年度で力不足や未熟は当たり前。
選手と同様に、先の見えない負け試合を戦う事を、つらい状況を共に耐える時期だと思う。
この時期、もう他チームは徐々に「来季」に向けた試合に入ってくる。そのあたりで星を拾えたら、というところなのだが、北九州はこの後、次々節の富山戦をのぞいて、千葉・甲府・鳥栖・熊本など、昇格の可能性を残すJ2上位陣チームとの戦いが続く。
今年は勝てないめぐり合わせなのだ、と腹をくくったのはそういうこともある。10月以降でJ2下位か中位の下のチームは富山と愛媛以外には当たらないというのは、試合日程の運も弱い。
途中加入の選手に効果が見えないし、このまま当たり前の事をこなすだけでは当たり前に負ける。
負けるのはもう、腹をくくったから、何とかリスクを取ってもムチャや馬鹿でもあがいて欲しいと個人的には思う。
天皇杯 FC東京戦
天皇杯3回戦 北九州0ー2FC東京。
北九州初のJ1勢公式戦勝利&ジャイアントキリング達成ならず。
FC東京は、2001年の天皇杯で若き日の小野信義・水原大樹擁する横浜FCが沈めた相手。
(私は仕事で行けなかった試合なので記憶が薄いのだが、2人とも2001年の中心選手だったので、たぶん2人とも出場していたはず)
北九州の試合を長く見てきた人はわかっていると思うが、強い相手を前にした時の水原は、さらに強い。
今まで不調でもビッグゲームでビッグセーブを連発、好調なFWだろうと止めまくって相手を地獄に送った試合も何度も見ている。
「もしかしたら、あの日見れなかったジャイキリを体験できるかも」そういう期待があり、何とか都合をつけて今年2度目の前橋へ足を運んだ。
この日の天皇杯は駒場で浦和VS徳島、熊谷で大宮VS大分、前橋で東京VS北九州が開催。
湘南新宿ラインでサッカー好きが思わぬ呉越同舟。
しかし、浦和、熊谷でわらわらと人が降りていく中、サッカー雑誌を手にして最後に高崎まで残ったのは私だけ(笑)。
首都圏のダイヤ乱れの影響もあり、12時着予定が13時直前にスタジアム着。
入り口では満員札止めの東京サポのため、予定外の芝生席開放が決まった直後だった。
「開けないつもりだったけどしょうがないよ、あっちまであふれてるんだから」
この声の「あっち」が北九州サイドの席だという事に程なく気づく。
SAの客がS席沿いにかたまってる。ガラガラのS席はともかく、SAもAも青赤のグッズを持った人がいっぱいいる。SAには黄色のグッズの持ち主は2,3人。
後は、後半の宮川の登場時に拍手をしたので気づいたが地元の草津サポだった。
間違いなく完全アウェーだ。
試合開始。
日高が左SB、河端・長野がCB。
おそらく、石川直対策なのだと思うが、サイドが関が左、ウェリントン右でいつもと逆。
試合開始しばらく、東京のジャブのような波状攻撃。北九州も受けて、攻撃を返す。
見ていて、状況の厳しさに気づいて、すぐに腕組み。
日高、佐野のコンディションが悪いのだろうか、動きが鈍い。
そのため、ボールを奪取してもオフザボールの動きができる選手がほとんどいない。
これでは、東京相手にいい形にはなかなかならない。
流れで崩すのではなく、何とか0-0か0-1で行って、一発狙うゲームプランかなぁ、と思った。
守備はまずまず。
シュートは打たれていたが、コースを限定させることには何とか成功していた。
東京のFW・平山&大竹は最終ラインのプレッシャーで、いいシュートを打てない。
東京はその2人を軸に前に沢山人数をかけてくるが、水原と最後の1枚のDFで何とか北九州の集中力で最終ラインを持たせていた。
おお、何とかいけるのかな、と思った30分ごろ、一瞬の間隙を縫って東京の1点。
FWが押さえられているのに業を煮やしたサイドの石川が中に入ってきて4-3-3か4-3-1-2気味の形になってうまく抜けたのを右サイドにあがっていた椋原が絶妙のクロス。そのままほぼノータイムでどフリーを決める。
こりゃ水原もどうしようもない。
その後、1点入ってほっとしたのか、東京の攻撃は激しく、厚かった。
前で張ってる選手や入ってくる選手は何とか止まるが、北九州の中盤・前線の動きが弱いので、中盤やその後ろからも選手が上がってきて、攻撃に厚みがどんどん増してくる。
北九州も何とか大島や佐野に当てて、と思うが、押し込まれている分、前に人数がいない。
大島がトラップする間にマークに付かれる。中盤からドリブルであがって人数を掛けてカウンターを仕掛けようにも相手のほうが早いし、走って上がれる選手も少ない。
後半開始早々、日高を下げて関を左SBで起用。
レオナルドを左に入れて石川を押さえつつ攻撃の基点を作ろうとする。
これはうまくはまった。
さらにジョージさんは群馬で何かをやる男・宮川を起用。右サイドに。一段大きい拍手で迎えられる。右サイドに入る。
このあたりの選手交代ははまっていたし、このあたりは飛ばしていた東京・石川が若干疲れてきた事もあり、相手と五部と行かないまでも十分に攻撃の見せ場は北九州も作れてきていた。
だが、あまり相手のゴールエリアに侵入ができず、なかなか決め手がない。
残り5分を切ったところで、ベンチで大きな人影が動く。
タチコだ。
ミラクルタチコ発動か、ハイボールズドンで何とか、で1-1にしよう、という戦術。
「こりゃあ、前橋まで来た甲斐があったな」
と思ったが、その次の瞬間、今日当たっていなかった平山にボールがうまい具合に収まって、水原と1対1。
誰かが必死にカバーにスライディングで飛び込むが、こういうときの平山は憎いばかりに冷静だ。ゆっくりかわして、水原のモーションの裏を落ち着いて狙ってシュート。
北九州出身の平山の見事な一発。
秘密兵器タチコ発動前の決定的な2-0。
ここで勝負あり。
タチコは前線の基点に何度かなったが、そのまま終了。
制球、攻撃は圧倒的に東京。
シュートの雨をくらいながら、最後に一撃を加えるべく粘ったが、後一歩及ばず。
J2参入初年度の北九州と「J1」のチームの差をしっかり感じさせられる結果となった。
しかし、代表クラス以外の選手とは「やれた」事、石川とのマッチアップでやれていた関など、強い相手でも歯が立たない分けではない、「J1」「代表」がそんなに雲の上の存在ではない、という事を選手が実感として知ることができたのは、大きな財産だったのではないだろうか。
どんな相手でも、結局やるのはサッカー。
水原、佐野、宮川、真也、日高、タチコ。九州リーグからずっと北九州で戦ってきた選手が数多くこの試合のピッチに立てていたのも、何か大きな意味があるように感じた。