ポール・マッカートニーは現地時間5月23日に
ロンドンで開催されたアイヴァー・ノヴェロ賞
( ソングライター・作曲家のための賞 ) の授賞式で、
ブルース・スプリングスティーンへのプレゼンター役を務めて
ジョークと愛情を込めてお祝いのスピーチをしています。
「ブルース・スプリングスティーンのコンサートのように
短くまとめようと思う」
「これ以上ふさわしい受賞者はいない。
おそらくボブ・ディラン、ポール・サイモン、ビリー・
ジョエル、ビヨンセ、テイラー・スウィフトを除けばね。
リストはまだまだ続くんだけどさ」
「彼はアメリカの労働者として知られている。でも、
彼は人生で一日も働いたことがないことを認めているんだ」
そしてポールは、ブルースがビートルズに
どのようにフィットしたかを想像し、
「才能という点では、彼は間違いなくトップ5に入るだろう」と、またもやジョークを述べています。
ブルースはこのジョークをユーモラスに受け止め、
ステージに立つポールをハグしました。
ブルースはこの前日、イングランド北東部のサンダーランドで
雨に濡れながら3時間のコンサートを行った後だったので、
彼の声はかすれ、しわがれ声でした。しかし、
ブルースはライヴをキャンセルすることは考えなかったという。
「昨日もステージに立ったんだけど、『この天気は何だ?』
と思ったよ。風が唸る中で強い雨が降っていて、でも、
雨の中、僕の前にいるファンを見て、すべてが分かったんだ。
これは僕の仲間だってね」
「若い人もいれば、子どももいたけど、顔に皺の刻まれた
年配の人たちもいた。UKでのそういう人こそ僕の仲間なんだ。そういう人たちのために、そういう人たちについての曲を
書いてきた。そんな人たちが今も僕の前にいてくれるんだ」
ブルースはそういう人たちにパフォーマンスを行うことが
「ミュージシャンとしての人生における特権にして名誉で
あり続けている」と語っている。
「心と魂に僕の音楽を受け入れてくれた人たちに感謝したい。
ハードルが高くも美しいUKのカルチャーへ私を入れてくれた
ことに感謝したい」
ブルースははまた、
1975年に初めてロンドンに来たときのことを回想しました。
「飛行機の機内食はおいしくなかった。
(ロンドンの)ヒースロー空港に着いて最初に思ったのは
“チーズバーガーはどこだ?”ということだった。
チーズバーガーは隠されているか、フィッシュ&チップスと
呼ばれるものに取って代わられていた。俺は少し当惑した。
次の目的地はハマースミス・オデオンで、“ロンドンはついに
ブルース・スプリングスティーンを迎える準備が整った”
と告げる巨大な看板に出迎えられた。
(それを見て)思ったのはただひとつ、
“もしロンドンがチーズバーガーの準備ができていないなら、
俺を迎える準備ができていないかもしれない!”」
授賞式でブルースは“Thunder Road”を披露している。