ポール・マッカートニーは、ビヨンセがビートルズの「Blackbird」をカヴァーしたことに反応。
称賛のメッセージをSNSにて発表しています。
ビヨンセは先日発売した最新アルバム『Cowboy Carter』に「Blackbird」のカヴァーを収録しています。
以下、ポールの投稿より
「僕の曲“Blackbird”のビヨンセのヴァージョンに
とても満足しているよ。
彼女はこの曲の素晴らしいヴァージョンをやっていると思うし、そもそも僕がこの曲を書こうと思ったきっかけとなった公民権に関するメッセージをさらに強めてくれたと思う。
ビヨンセは素晴らしいヴァージョンを作ってくれたと思うので、まだ聴いたことのない人はぜひチェックしてほしい。
きっと気に入るはずだよ!
彼女とFaceTimeで話したんだけど、曲を書いてくれて、
やらせてくれてありがとうって言われたよ。
僕は彼女に、こちらこそありがとうと伝えた、
彼女はこの曲の素晴らしいヴァージョンを作ってくれたと思う。
60年初頭、黒人の女の子たちが学校から追い返されている映像をテレビで見たとき、僕は衝撃を受けたし、今の時代でも
このようなことが起こっている場所があるなんて信じられない。
僕の曲とビヨンセの素晴らしいヴァージョンが人種間の緊張を
和らげることができれば、それは素晴らしいことであり、
とても誇りに思うよ」
ポールは1968年、アメリカの人種差別撤廃運動の先頭に立った黒人学生グループ、リトル・ロック・ナインにインスパイア
されて「Blackbird」を書きました。この曲は後にビートルズの『ホワイト・アルバム』に収録されました。
リトル・ロック・ナインのメンバーであるMelba Pattillo Bealsは、ビヨンセのヴァージョンが公民権に再び焦点を当てるきっかけになることを望んでいると米ラジオ局NPRに語っています。
「人々は長い間、この曲の意味を無視してきました。
でも、クイーンBが話せば、人々は耳を傾けるでしょう。
そして、人々が耳を傾けるとき、
違いについての思いやりに心を開くかもしれません」
( 2024/04/05 amass )
ポール・マッカートニーが“Blackbird”を書いたのは
1960年代の公民権闘争の最中、
キング牧師暗殺のわずか数週間後に書かれている。
この楽曲の公民権的な傾向についてポールは、
1997年にバリー・マイルズが執筆したビートルズの伝記
『ポール・マッカートニー/メニー・イヤーズ・フロム・ナウ』で次のように語っていた。
「僕は鳥ではなく、黒人女性を思い浮かべていた。
当時は公民権運動が盛んな時代で、
僕たち全員がそれにとても関心を持っていた。
だからこれは僕からの、米国でこれらの問題を経験している
黒人女性への歌だった。
“努力し続けてほしい、信念を貫いてほしい、
希望はあるのだから”と励ましたかったんだ」
ビヨンセは“Blackbird”のカヴァーで
ビートルズのオリジナル・ヴァージョンの
バッキング・トラックを使っていることが明らかになっている。
『カウボーイ・カーター』についてはリリースを受けて、
アルバムのクレジットが明らかになってきており、
ポール・マッカートニーはギターの演奏と
プロデューサーの1人としてクレジットされている。
ビヨンセのカヴァー・ヴァージョンは“Blackbiird”という
タイトルになっていて、アルバムでは『ルネッサンス』の
続編としてスペル間違いが多くの曲に使われている。
ビヨンセのヴァージョンはアコースティックなオリジナル・
バージョンにベースやオーケストラの華やかさをプラスしつつ、タナー・アデル、レイナ・ロバーツ、ブリトニー・スペンサー、ティエラ・ケネディという、カントリー・ミュージック界の
前途有望な黒人女性4人によるみずみずしいハーモニー(そして最後のバースではリード・ボーカル)を加えて再構築している。
オリジナルの鳥の鳴き声は取り除かれている。