新しい音楽を作曲したり、レコーディングスタジオにいることで、自分の死についての考えを紛らわせることができるとして、
「もし、新しいプロジェクトや挑戦がなければ、
死の現実についてさらに深く考えるようになってしまう。
だけど、特にそうしたいわけではないからね。」
一方、年齢とともに死をより意識するようになると認めるも、
「死は決して怖くない。僕の年齢になれば、
命の終わる時を受け入れなければならない。
でも、それはまだ遠いものだと思っている。
マジカル・ミステリー・ツアーは続いていて、
そのことに感謝しているよ。」
14歳の時に初めて書いた曲「アイ・ロスト・マイ・リトル・
ガール」が一種のセラピーとなり、1956年に亡くなった
母メアリーに対する悲しみを処理する機会を得たとして、
「一種のセラピーになっていたと思う。14歳の時、
ちょっとしたポップソングを楽しく書いていたつもり
だったけど、その時期は母を亡くしたばかりだったからね。」
「そう考えると、この曲には、今まで気づかなかったもっと
深い意味があるように思うんだ。サブリミナル的に彼女について
書いている可能性があるかもしれない。」
「これまでいつも『レット・イット・ビー』は
母の夢を見た後に書いた曲だと言ってきたけど、
『イエスタデイ』の歌詞の一部も母に関係しているのかも
しれない。」
「他にも、意外な思い出が出てくることもあるんだ。
ジョン(レノン)の話をしている時に、
子供の頃に一緒に行ったヒッチハイク旅の事とか。
ジョージ(ハリスン)ともね。」
( リーダーズ・ダイジェスト誌 / 2021/11/21 デイリー )