コツは決して分からないよ。
僕にもうまいやり方は分からない。
僕が理解してると思ってるだろうけど、
こいつに関しては、どれだけやったところで
本当にうまいやり方は分からないものなんだよ。
もし、今、僕が座って曲を作るならいつもの方法でやる。
ギターかピアノを弾きながらメロディー、コード、曲の輪郭、
フレーズ、歌詞を探っていくんだ。
まずはそこから始めるんだよ。
そして、そのままエッセイを書くか、
クロスワードを埋めるようにして曲を仕上げる。
ジョンと曲を作り始めた時からずっとこの方法でやっていて、
これ以外に良い方法が思いつかないんだ。
いつもギターを弾いてメロディーが浮かぶようなきっかけを
探る。うまく行く時は歌詞も浮かぶんだ。
( 2016.6 NPRのポッドキャスト「オール・ソングス+1」)
2024.8.31 追記
ポール・マッカートニー、ずっと変わらない
ビートルズ時代からの曲作りの方法について語る
ポール・マッカートニーは、最新のインタヴューで自身の
創作プロセスの深層について語り、またジョン・レノンとの
曲作りをとても懐かしく思っていると明らかにしている。
伝説的なソングライターであるポール・マッカートニーは、
インタヴューで、現在そして過去の曲作りの手法や、
自分の能力に対する信頼度の変化について語っている。
6月10日にベストアルバム『ピュア・マッカートニー~オール・タイム・ベスト~』をリリースしたポールだが
自身の長期間に及ぶ輝かしいキャリアの中での、
曲作りの経験について率直な評価を述べている。
アメリカの公共ラジオ局NPRのポッドキャスト
「オール・ソングス+1」で行われた最新のインタヴューで、
ポールは曲作りについて次のように語っている。
「コツは決して分からないよ。僕にもうまいやり方は分からない。僕が理解してると思ってるだろうけど、こいつに関しては、どれだけやったところで本当にうまいやり方は分からないもの
なんだよ」
また、彼はジョン・レノンの創作のセンスを懐かしく思い、
作曲の方法をビートルズのメンバーであった初期の頃に
考案して以降、一切変えていないと語っている。
「もし、今、僕が座って曲を作るならいつもの方法でやる。
ギターかピアノを弾きながらメロディー、コード、曲の輪郭、フレーズ、歌詞を探っていくんだ。まずはそこから始めるんだよ」
「そして、そのままエッセイを書くか、クロスワードを埋める
ようにして曲を仕上げる。ジョンと曲を作り始めた時からずっとこの方法でやっていて、これ以外に良い方法が思いつかないんだ。いつもギターを弾いてメロディーが浮かぶようなきっかけを探る。うまく行く時は歌詞も浮かぶんだ」
また、ポールはかつての作曲のパートナーとの個人的な関係に
ついても語っている。
「ジョンとの曲作りを本当に恋しく思ってるよ。特別なこと
だったし、簡単に代わりが見つかるものじゃないからね」
「実際、ほとんど奇跡みたいなことだよ。
僕らは10代の頃に出会って、人生の大半を一緒に過ごしてきた。パリまでヒッチハイクをして、休暇中も仕事中も一緒で、
ハンブルグに行ってビートルズになった。僕らは親友だったし、お互いを本当によく知っていたんだ。
そういった関係は10代の頃にしか築けないものだよ」
73歳のポールは、曲作りやミュージシャンとして活動し続ける
情熱についても語っている。
「楽しんでるよ。本当にね。突然休みができて、たくさんの時間が持てたら、たぶん家でやるようなことをして過ごすだろうね。僕は農場に住んでるから、乗馬なんかをすると思う」
「だけど自分のしたいことを終えて、午後にまだ時間が余って
いたら、ピアノかギターに吸い寄せられて曲を作りたくなると
思う。これは趣味のようなもので、趣味が生活になったんだ。
でも、そう考えるのは嫌いじゃない。時々、自分自身に
『真剣にやってるのか? もう少し努力すべきだろ』
って言い聞かせることもあるけどね」
インタヴューの音声はこちらから