いつもお読みくださり,ありがとうございます。皆さん,こんばんは。元JWのスッパイです。
留守宅訪問という奉仕の分野がありました。最初の家から家の訪問で,お会いできなかった家を,地図にしるしをしておいて,別の機会に訪問するというものです。
留守宅が増える
もう,ずいぶん前から,留守宅が増えてきたことに,誰もが,気づいていました。午前9時から12時まで,3時間,個別訪問の奉仕をしていた時があります。それでも、わずか一人か二人の人にしかお会いできないことが増えてきました。
これは,巡回訪問と呼ばれる,年に二度ある特別な週でも,同じことでした。この週には,巡回監督という経験を積んだエホバの証人の長老とともに家から家の奉仕などをすることになっていました。わたしも,巡回監督と奉仕したときに,家の人と,ひとりも会えない時がありました。全部,留守宅だったのです。
働き盛りの大人たちが,道で,ぶらぶらしている感じ
わたしがエホバの証人を始めたころは,ひとりで奉仕しました。ひとつの家の区画をまわっただけで,20冊以上のものみの塔を,寄付をもらって配布したこともあり,そのころは,それが普通でした。
人々の反応がとてもよかったあの頃,奉仕者として,誇りのようなものを感じたことを覚えています。
それが,時の経過とともに,雑誌を無償で配布しているにもかかわらず,ほとんど,受け取る人がいなくなりました。そして,とうとう,会える人もいなくなったのです。
こういう実りのない奉仕をするために,大の大人が二人一組になって,家から家を,ノックして回るのです。
なんというか,もはや,道を歩いていること自体,気恥ずかしい気持ちがするようになっていました。
「いったい,自分は,何をやっているんだろう。これが神のご意思なのだから,まあ,しかたがないか。」
今は,もう秋,だれも,いない家
なんども,いいえ,何十回も回っている区域なので,ほとんど今日も人に会えないということが分かっています。なにか,空しい気持ちでいっぱいになってしまいました。
今は,終わりの日
だれも いない家
知らん 顔して,
人が ゆきすぎても
わたしは 訪れる
人の いない
家々を
空き 巣じゃ ない
そんなん じゃない
うたがわー ないでね
うたがわー
わー わー
ない でねー
(元歌は トワエモアさんの 誰もいない海)
こういう奉仕は,達成感もなく,お金にもならず,ただ時間の浪費だと感じるようになりました。それでも,これが,人類の命を救うための唯一の正しい方法だと信じて疑っていなかったのです。ほんとうにバカな,わたしでした。