


今回桜グランドツーリングノース(SGTN)で行ってきた山形県置賜の古典桜を少し詳しくご紹介します。
上の写真は、白鷹町にある「釜の越桜」。これが数ある「置賜の古典桜」の中の横綱クラスのようです。
大きな枝張りのように一見見えますが、実は釜の越桜自体は、老木です。かなり衰えていて、主たる幹は残っているものの、枝は折れたり朽ちたりしてしまったらしく、枝張りは少なく、したがって開花はさほど多くありません。後方に植えられた桜が見事に開花しているので、大きな桜のように見えます。
しかし、その風格というか威厳というか、荘厳な佇まいが私たちの胸に迫ってきます。
上の写真をご覧いただきますとよく分かると思います。右にあるのが釜の越桜。ほとんど枝はなく、幹からわずかに細い枝が出て開花しています。
ここには有料の駐車場があり、そこに停めましたが、連休の谷間の月曜日ということもあり、すごい人出ではありません。
置賜の古典桜のすごいところは、たくさんの素晴らしい桜がすぐ近くにあることです。まず、釜の越桜のすぐそば、歩いて5分ほどのところに薬師桜があります。
こちらが薬師桜。
薬師如来を祀ったお堂のそばにあります。こちらも幹回りが太く、かなり巨大な古木です。
やはり枝折れや幹に空洞ができているのか、衰えてきているようですが、花はかなりの数です。薬師堂と融けあって独特の雰囲気を醸し出しています。
薬師堂の屋根越しに朝日連峰を望むことができ、壮大な景色です。
この二つの桜を観て、たくさん花を付けているから素晴らしい桜だ、ということではないことを実感いたしました。
釜の越桜から薬師桜へ行く畑の中の小道にはこんな風につくしの群生地が・・・。春ですねぇ、と実感。
古典桜はこの二つ以外にもたくさんあって、まずは少し南へ。
そこには、白兎の枝垂れ桜があります。葉山神社の境内にあって、こちらも古木でかなりいたみが進んでおりました。
この桜は、白鷹町ではなく、長井市にあって、大きさでは日本で二番目との看板が立っていました。
さあ、うかうかしていられません。とにかくこの古典桜の里は、木の数が多いんです。
今度は古典桜街道とも言うべき県道11号線を北へ向かいます。途中見かけた大きな桜。確か「英太郎桜」という看板が立っていましたが、どうやら古典桜の仲間には入れてもらえていないようです。しかし、見事です。
山の斜面に立っていてなかなかに壮大な趣。これで千年くらいは経っているとのこと。

あまりにたくさんの桜があるので、正直回り切れませんでした。御衣行桜、後庵桜、殿入桜、八乙女種まき桜、他にもいろいろあります。全部回るためには、車の駐車場所の問題もあって簡単ではありません。したがって、また次回回しにいたしましょう。
古典桜という名前にたがわず、千年以上の樹齢のかなり古い桜が多く、見ごたえがあります。不思議なほど人出は多くはなく、静かな雰囲気でしっかり見ることができる桜として素晴らしいものがあります。もっともっと有名になってもいいほどの桜群ですね。
例えば、大明神桜は4月29日の段階でまだ7分咲きくらいだったので、この連休まだ間に合いますよ。是非、山形置賜の古典桜、観に行ってほしいと思います。


