かみきりや流 読書感想文 その38 | いらっしゃいませ!!かみきりやです

いらっしゃいませ!!かみきりやです

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 ダイソーで売っている紙袋を重宝しています 合格

 

 

 

 

 

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憲法、何条まであるか知ってる?

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 確か日本国憲法は前文から始まり、第1章
第1条から第11章第103条まで続いていま
したね 本
 
 

最近えんぴつ使った?

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 つい最近
 
 
 鳥取のアイドル(アリス公演で知り合いま
した)佐藤あんずさんがこんな塗り絵をステ
イホーム企画としてアップしていましたので、
久しぶりに色鉛筆を使用しましたね にひひ
 
 
 
 皆さん、こんばんは !!
 ご訪問ありがとうございます にひひ
 
 今日は先ほど今月最初の夜勤から帰宅し
した !!
 
 5月3日の夜明けの空です !!
 
 
 冬とは違い、もう5時を回ると空がこのよう
に白み始めます クラッカー
 
 
 地平線に少々近い部分に雲が多いようで
すが、6時頃には日の出を見ることができま
す 晴れ
 
 
 これは日食ではありません(笑)
普通は何秒間も直視できないほど眩しい
お日様を、絞りのF値32まで下げる(暗くす
る)とこのような輪郭がはっきりした太陽を
撮ることができます !!
 
 もちろん、肉眼ではこのようには見えませ
んよ にひひ
 
 
 珍しい写真ですよね チョキ
 
 
 
 では、本題です !!
 
 今回のテーマは
 
 
 櫻井とりお著
 
『 虹いろ図書館のへびおとこ 』
 
 です !!
 
 『 へびおとこ 』とは何ともミステリア
スなタイトルですが、もちろんヘビ男も登場
しまが、火村ほのか というごく普通
のJS6の女が主人公の物語です !!
 本編全てがこのほのかの語りによって進
していきます !!
 小学生の少女らしい語りと子どもの目線か
見た世界が、絵本を読んでいているかの
ようなピュアな気持ちになる物語でした 合格
 
 著者の櫻井氏は都内の図書館に勤務した
ことがあるそうでその後に小説家になり、デ
ビュー作として執筆されたのが本書です 本
 
 この本との出会いはなかなか思い出深い
ものとなっていまして、一連のコロナウィル
スの影響で非常事態宣言が発令されてあ
らゆるお店が休業するようになり、当然私
がよく通い詰める何件かの書店もすべて休
業していまして、本を買おうにも通販に頼ら
ざるを得ない状況の中、駅ビルの中のショッ
ピングモールの(こちらもすべての店舗のシ
ャッターが降りている)通路を歩いて奥まで
行くと、
 何と はてなマーク 唯一開いているお店が本屋
でした 合格
 ステイホームでゆっくり読書を楽しんでも
らおうという一環開店していたのでしょう
ね ニコニコ
 そこで見つけた本がこちらでして、4月の
ギターレッスンの帰りに立ち寄って購入して
すぐに読破したというものです チョキ
 
 では、ここから先は恒例の『 である体 
』で書かせていただきますね !!
 
 仲良しだったクラスメイトのかおり姫(あだ
名)へのちょっとした一言をきっかけにクラス
全員からのいじめのターゲットになってしま
ったほのか。
 無視から始まり次第にエスカレートするいじ
めに、初めは自分へのサプライズとポジティ
ブに考えることでやり過ごしていたが、いつも
のように登校しようと家から出た瞬間に
(ほのかの心理描写が巧みに表現されてい
るので、長文ではあるがすべて引用させてい
ただく)
 
 ここから先は、ほのか自身の語りの部分は
ピンク色の装飾で書かせていただく。
 
 ぐるぐる考えすぎて、目までぐるぐるしてき
た。
 そのうえ今までされたことがぐつぐつわいて
きた。考えないようにしたり、平気でいようと
していたひどいことが次から次へとふき出し
てくる。
 あたしはよろよろ道路のはしに行って、近
くのへいに手をついて体を支えた。考えや思
い出が頭からあふれて耳や鼻の穴からどろ
どろを流れ出てくるみたい。いやな考えをふ
りとばそうと、あたしは頭をぶるぶるふった。
そのまま平気なふりをして頭を上げて、学校
に向かおうとしたけれど、今度は足がしびれ
動かない。もうなんだか、わかんない。
 でも、ひとつだけはっきりわかった。もう
れ以上、この先へ進むことはできない。
 あたしはずり、ずり、とあとずさりをした。
 こっちの方向だと足は簡単に動く。そのま
まわれ右でどんどん歩いた。
 
 
 クラス全員からのいじめに遭い、担任すら
見て見ぬふりをするという孤立無援の中、今
まで必死に耐えてきたほのかの、張り詰め
た緊張の糸がぷつんと切れてしまった瞬間
を、子どもの語りでこれほど見事に表現し
た文章はなかなかない。
 学校に行くのをやめたほのかがやっとの
思いでたどり着いたのが、いじめの張本人
のかおり姫と一度だけ一緒に行った
 ねずみ色一色のコンクリートのつまらない
建物  
である図書館。
 外観とは不釣り合いな
『 虹いろ図書館 』 
という名の町の小さな図書館である。
 
 ここで勉強しようと思った。勉強していれば、
大人はきっともんくをいわないだろう。
 
 この図書館が、ほのかにとっての学校となり、
学校の教科書を読み、ドリルを自習して過ごす
ようになる。
 
 何日かたって図書館はあたしのスケジュー
に組み込まれるようになった。
 毎晩あたしはしっかり明日の時間割を見て、
ランドセルに教科書、ノートとドリルをつめこ
み、音楽のふえや体操着だってちゃんと用意
する。それからおとうさんのお仕事シフトもチ
ェックする。
 
 毎日学校に行くふりをして、周りの大人に怪し
まれないように行く道を変えたり隠れる場所を
見つけたりすることで、学校の教科で学ぶだけ
ではない貴重な体験を通してほのかは次第に
逞しくなっていく。
 ここでもほのかの心理描写が見事に表現さ
れているくだりがある。
 
 おまわりさんに声をかけられたときなんて、
心臓が飛び出すかと思った。
 義務教育にちゃんと行かないとタイホされる
んだろうか はてなマーク
 
 さらに図書館の周りの風景や人々のやりとり
についても、子どもらしい語りが秀逸な部分が
ある。
 
 何時に行ってもおじいさんやおばあさんたち
が、カラフルなボールをぼうでたたいて旗の下
の輪っかに入れるというなぞのゲームをしてい
る。
 
 中略 
 
 『 かーん 』ってボールを打つ音や
 『 ないしょっ 』 とか、なぞのかけ声を
聞いている。
 
 これはゲートボールをやっているお年寄りの
姿を見ての感想であることは言うまでもない。
 
 
 
 そんなほのかに本を読むことの楽しさを教
えてくれたのが
『 へびおとこ 』と呼ばれ、(とくに子ども
たちから)気味悪がられていた司書のイヌガ
ミであった。
 
 
 図書館にあるたくさんの本は、ほのかの
知識(栄養)の源となる。本書で出てくる絵
本をはじめとする、小学生でも読める専門
書などたくさんの本は実際にあるものであ
り、随所にほのかの語りで紹介されている
し、巻末のリストでも掲載されているので、
読者も図書館に行った気分を味わえる。
 図書館では年間を通して、子どもから大
人まであらゆる世代の常連客のためのイ
ベントが行われていることを知り、ほのか
はもう1人の『 ワケあり 』の少年スタビ
ンズ(こちらもあだ名)と共に図書館の活動
を手伝うことで、様々な世代の常連客と交
流することになる。
 なぜ司書のイヌガミがへびおとこと呼ばれ
るのか はてなマーク
 についてはここでは明かさないが、ほのか
にとって、うちのおとうさんより背が高く、ちょ
カッコいいくらいだがつまらなそうな顔の
イヌガミはかけがいのない存在になってい
く。
 
 
 
 たくさんの本を読むことで知識を増やし、あ
らゆる世代の人々との交流を通して心身共に
成長したほのかは、
『 このままではいけない 』
と気づき、ある行動をするようになる。
 
 私も実は中学1年の時にいじめに遭い、1
か月ほど不登校を経験している。必死に耐
えてきた自分が一瞬のきっかけで学校に行け
なくなり、そのままズルズルと不登校の道を歩
むようになる気持ちは痛いほどわかる。クラス
中が敵のように思え、担任すら信じられなくな
る。この物語の前半は、まさにほのかの置か
れた状況と私の経験が完全にオーバーラップ
していた。
 ほのかは私自身のかつての分身のように思
えた。
 これほど応援したくなった主人公はいないと
思うほど感情移入してしまった。
 ずる休みはもちろんいけないと思う。ただ、
そのような行為をするには、そこまで追いつ
められるに至ったれっきとした原因がある。
 小中学生くらいの年齢の考える(思いつく)
ことは、大人から見れば明らかに幼稚なもの
ではあるだろうが、この年代の子どもにとって
考え得ることができる自分の身を守るための
苦肉(最善)の策である。
 そのような状況に陥った時、周りの適切なフ
ォローが欠かせない。今でこそフリースクール
やスクールカウンセラーなどのフォローがある
ので、むしろ恵まれた環境にある。
 歯を食いしばって頑張ることだけではなく、
時にはエスケープすることがあっても良い。
 ほのかの周りにはイヌガミをはじめとする彼
女を見守る温かい目がたくさんあったことが救
いになったと言える。
 もちろん、この物語のテーマはいじめ問題に
対する提起というものだけではないのは言うま
でもない。
 1人の少女が様々な経験を通して逞しく成長
していくというサクセスストーリーとしても十分
感情移入して楽しむことができる。
 
 
 今回作った作品の内、最初のものは本の表紙
にあったものをそのまま真似して作り、あとは私
なりのイメージで製作しました !!
 本当はそれぞれの場面ごとにもっとたくさん作
りたかったのですが、前記事でも触れた通り、
製作に使うラシャ紙(とくに人物の肌に使う白茶
色)が不足していますので、泣く泣く象徴的な
部分のみに絞って製作しました !!