弦楽器とか吹奏楽器とかを習う場合、
最初は音がまともに出ない。
練習して行く内に、徐々に音色らしくなくなり、
旋律が奏でられるようになる。
しかし、発声の練習を、
これらと同じように考えてしまうと上手く行かない。
人間の発声器官は楽器そのものであるが、
他の楽器類と大きく違う点がある。
人間の発声器官は、
確かに高度な楽器としての機能を備えている。
しかし、他の楽器の練習のように、
完成品(製作された楽器)を手に練習を始める、
というようなわけには行かない。
奏でる練習以前に、
まず楽器を使えるように組み立て、
調整することから始めなければならない
多くの人は、声という楽器を育てず
チューニングだけをしている