都知事選がエラいことになっている。
小池百合子氏と蓮舫氏の対決になると予測されている。
それは予想通りなのが、まず、日本共産党が自党の募金集めに蓮舫氏の写真を使っていることが、物議を醸しているらしい。
しかし、共産党は、それのなにが悪いの?という返答だったとか。
蓮舫氏の顔写真を使った理由を聞くと、
「日本共産党東京都委員会が、今回の都知事選挙で、蓮舫さんを全力で応援していることを、東京の赤旗読者、『東京民報』読者、党支持者に知らせるとともに、都知事選・都議選補選・総選挙躍進のための夏期募金を呼びかけるために作成しました」
と答えた。「蓮舫氏に事前の許諾を取ったのか?」との質問には「東京都委員会の判断で使用しました」と回答。また蓮舫氏の写真は“応援ビラ”同様、「立憲民主党都連から提供を受けたものを使用」したという。
ここに来て立民内の一部からも「さすがに共産党はやり過ぎだ。これでは蓮舫氏が無所属で出た意味がない」との声が上がっているという。
確かに法的な問題は何もない。
共産党が蓮舫氏を組織として支持し、応援しているのは事実だし、選挙にお金が要るというのも理由として合理性がある。
「やり過ぎ」と立憲民主党内では声があるようだが、共産党内でもこんな声がある。
このビラを見た人は、この募金は都知事選の選挙運動に使われるのか、共産党の組織強化に使われるのか、この金は蓮舫選対に渡すのか、共産党の資金になるのか、わからない人が多いと思われます。
共産党の夏期募金・年末募金は、選挙の有無にかかわらず、毎年全国的に行われています。
ちなみに、共産党埼玉県委員会の、今回の夏期募金のお願いのビラでは、
「この時期、日本共産党の活動強化のための夏期募金に取り組んでいます。夏期募金の大きな目的の一つは、専従活動家の生活保障です。党活動発展の要となる専従活動家に給与・一時金を支給することは財政の大きな課題です。
いつもお願いばかりですが、どうか夏期募金へのご協力をお願いします。」
と書かれています。
夏期募金が専従活動家の給与・一時金の支給財源であることは、東京都委員会でも同様だと思います。
蓮舫の写真を使って集めたお金が共産党の専従の費用になる。
この仕組みは党員でないとわからないし、共産党の費用集めを蓮舫の写真を使うことに抵抗がある党員がいるのも事実なのだろう。
でもまあ、集めたお金のすべてが都知事選に使われるならまあ問題ないと思うのだろうが。
そして次がこれ。
なんだこれは?
同じ図柄のポスターが並んでいる。
都知事選ってどういう仕組みなのか?
補者数が掲示板のキャパを超えた一因は、政治団体「NHKから国民を守る党」の大量擁立。団体への寄付者が自身で作製したポスターを掲示板に貼ることができるというシステムを立ち上げ、この日、公認候補の新人19人、推薦候補の新人5人の合計24人が届け出た。その結果、都内各所に、凹の字形にほぼ同じ図柄のポスターが24枚並ぶ異様な掲示板が出現。中野区内で「カワイイ私の政見放送を見てね」の文字が入ったポスターにジャックされた掲示板を見た70歳女性は「選挙が遊びに使われてしまうのは良くない」と困惑。32歳男性は「世も末。でも名前を売るという意味では戦略勝ちなのかも」と話した。
しかし、これは違法ではないらしい。
総務省によると、選挙ポスターは他候補への応援や虚偽の内容でない限り、原則として内容は自由。販売行為は公職選挙法の想定外で、禁止規定はないという。担当者は「ポスターは候補者本人の責任で貼るもの。基本的に選挙管理委員会で内容を判断することはない」と話す。ただ、区市町村選管は立候補予定者の大幅増に伴い、前回選より大きな掲示板を用意せざるを得なくなっており、ある自治体の選管幹部は「当選を目的としているか疑わしい人たちのために、余計な税金が使われるのはおかしい」と複雑な心情を明かす。
ポスターの掲出をビジネスにしているのではないかと批判されているN国党の立花氏はこう言っている。
立花氏は「(知事選の)供託金はポスター掲示場があることで300万円とも考えられる。ポスター掲示場が無駄だ、無駄だと何回言い続けたことか。秋の臨時国会では掲示場に関する法改正が出てくるだろう」との見解を示した。
これも、違法じゃないけど、なにか?
ってことなのだろう。
都知事選がこうなるのは日本で一番注目を集める選挙の一つだからだろう。
片田舎の村ではこんなことにはならない。
表現の自由。
法律の規制がなければなんでもできる。
注目を集めることが第一。
票が集まれば、お金が集まればいいのだ。
倫理なんて二の次。
パーティー券も合法なんだけどね。
これは批判で注目が集まったのでダメになった。
注目。
ある問題にフォーカスすると、別の問題が見えなくなる。
人間の心理の宿命です。