卒塔婆丸な日々・・・vol.3 荒くれぞろい? | 櫻月

櫻月

浮遊する心の覚書

まだ淡路沖の島の崖っぷちで
卒塔婆が見えやしないかと・・・

さて、続きといきましょう

憎めない男・・・
その名は忠次
胸の銅鑼に潮風うけて
荒波越えて突き進め
若い者にゃ、任せちゃおけねぇ
卒塔婆丸の舵は、俺に任せろ!

気が優しくて
どこかお茶目で
でも、歳下の仲間たちを
それとなく支え、励まし・・・
お酒に呑まれちゃうのがちょっと傷だけど
そこがまた忠次らしくてね

そんな彼の死に様は・・・
斬られても
足にしがみついてでも
仲間を、島のみんなを守る思いでいっぱいで・・・
ここでもあきらめの悪い男だったけれど
かっこよかったよね

実は仲間内ではかなりの人気者です
丈二さん

先代の忘れ形見・・・
その名は勇太郎
まだまだ頼りなく
お頭と呼ぶには実力不足

腕っぷしも弱いし
荒くれというには、どうも???
母さんが強すぎるせいなのか?

決して頭の回転が悪いわけじゃない
ちょっとまだ
甘ったれっていうだけ
ちょっとお子ちゃまなのよね

だから
島で一番の権力をもっている
自分のいうことなら
彼女は絶対「うん」というはずと・・・

恋は盲目
誰よりも、ヒトの気持ちをわかるはずなのにね

でも
素直な彼のことだから
あんなことをしでかした後
島へは帰れないと思ったし
二人に対して
俺がいるっていってんだよ!
といい、さらには
お世話になりましたと頭を下げる

そこから顔つきが変わる
俺が頑張らなきゃ!って
それなのに・・・

丸腰で向かっていくなんて無茶
無茶を承知で
頭よりも身体が動いたんだろうね
そして最期の力を振り絞っての一突きは
一矢報いたよ
その笑顔の意味は
なんだったんだろう?

酔っ払いっぷりも死にっぷりもお見事だった平山さん
あのダンスの切れとセンスのよさには脱帽でした
そうそう
死に際に、毎回、なんてつぶやいてたんだろう?

あてがしっかとしやーせんと・・・
その名は潮路

土佐の地から廓へ売られ
足抜けのあげく身を投げた
着いた先が卒塔婆の島

先代に気に入られ
いまじゃ、実質上の島の支配者?

毎日気を張って
島を守るというよりは
一粒種の勇太郎を盛り立てて

でも
ちょっと子離れできてないんじゃない?
なんて思ったりもして

そして
自分はよそ者という意識も
どこかにあってね・・・

よっかかれる相手が側にいないって
休まる場所がないのと同じ
でも
そんな弱音は吐かない
生きがいは勇太郎と思って
日々を生き抜く母だもの

環さんとは同世代なこともあって
一番気持ちがすんなりはいってくるかな
毎日、頑張ろうっねって・・・




さて
次はどこに行こうかな?
まずは、船倉かねぇ・・・・